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建設業の離職率は本当に高い?最新データと定着率を上げる対策を解説
「建設業は離職率が高い」というイメージから、若手の採用や定着に不安を抱える人事担当者や経営者の方は多いのではないでしょうか。結論として、建設業の離職率は全産業平均を下回る一方で、入職率の低さと若手の早期離職が本当の課題です。この記事では、最新の公的データをもとに現状・原因・具体的な定着対策までを整理します。
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建設業の離職率は本当に高い?最新データで見る現状

まずは公的統計をもとに、建設業の離職率の実態を確認していきます。「離職率が高い」というイメージと、統計上の数字には大きなギャップがあります。ここでは全産業平均との比較や、若手・高齢化の観点から現状を読み解いていきます。
建設業の離職率は10.0%で全産業平均より低い(令和6年)
厚生労働省の調査によると、令和6年(2024年)の建設業の離職率は10.0%でした。同じ年の全産業平均は14.2%であり、建設業の離職率は全産業平均を約4ポイント下回っています。
出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概要」2 産業別の入職と離職
離職率の推移を見ても、令和4年は10.5%、令和5年は10.1%、令和6年は10.0%と、近年は10%前後で安定して推移しています。この水準は製造業(9.6%)と同程度で、宿泊業・飲食サービス業(25.1%)などと比べるとかなり低いことがわかります。
つまり「建設業は辞める人が突出して多い業界」とは、統計上は言い切れません。むしろ、一度定着した人は長く働き続けやすい業界だと考えられます。イメージだけで採用戦略を判断せず、正確なデータを起点に課題を捉えることが重要です。
本当に深刻なのは「入職率の低さ」と若手の早期離職
建設業の課題は、離職率そのものよりも入り口にあります。令和6年の建設業の入職率は11.7%で、離職率を上回り3年ぶりに入職者数が離職者数を上回る「入職超過」に転じました。
出典:厚生労働省「建設労働をめぐる情勢について(参考資料3)」令和7年10月
ただし、これは長年の入職者不足がわずかに改善したにすぎません。母数となる新規入職者そのものが少なく、業界全体の担い手が細っている構造は続いています。
さらに、若手の早期離職も見逃せません。厚生労働省のデータでは、令和4年3月卒の就職後3年以内離職率は新規高卒37.9%、新規大卒33.8%です。
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」
建設業ではこのうち高卒が全産業平均を上回る傾向にあり、若手の定着が課題となっています。
就業者の高齢化が人手不足をさらに加速させている
建設業の人手不足を語るうえで欠かせないのが、就業者の高齢化です。令和6年の建設業就業者数は約477万人で、ピークだった1997年の685万人と比べると約7割の水準まで縮小しています。
出典:厚生労働省「建設労働をめぐる情勢について(参考資料3)」令和7年10月
年齢構成を見ると、55歳以上が36.7%を占める一方、29歳以下は11.7%にとどまり、就業者の平均年齢は45.3歳となっています。全産業と比べても高齢化が進んでいる状況です。
ベテランの大量離職(引退)が近い将来に見込まれるなかで、若手の入職と定着が追いついていません。離職率という「出口」だけでなく、入職と技能継承を含めた全体像で人材課題を捉える必要があると考えられます。
建設業で離職が起こる主な原因

離職率の数字は低めでも、若手が定着しづらい背景には構造的な要因があります。ここでは、建設業で離職につながりやすい代表的な原因を4つの観点から整理します。原因を正しく把握することが、効果的な定着対策の第一歩となります。
長時間労働と休日の少なさ
建設業の離職要因として、まず挙げられるのが労働時間の長さと休日の少なさです。工期の制約や天候による工程の遅れ、慢性的な人手不足が重なり、長時間労働が常態化しやすい傾向があります。
実際に、建設業の年間総実労働時間は調査産業計に比べて年間約237時間長く、年間出勤日数も235日と全産業平均より26日多い水準です。
出典:一般社団法人日本建設業連合会「建設業の現状 4.建設労働」
拘束時間の長さは家庭やプライベートの時間を圧迫し、若手世代の離職理由につながりやすいと考えられます。2024年4月からは建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、働き方の見直しが業界全体で進みつつあります。とはいえ、現場単位では改善が追いついていないケースも少なくありません。
収入の不安定さ・給与体系の特殊性
建設業では、雇用や収入の不安定さが離職の一因になりやすいと指摘されています。技能労働者を中心に日給制の文化が残っており、天候によって作業が中止になると収入が変動する仕組みが今も見られます。
また、正社員でありながら「日給月給制」を採用する企業も多く、他業界から転職した人が給与体系の違いに戸惑うケースもあります。収入の見通しが立てにくいと、長期的なライフプランを描きづらく、離職を後押ししてしまう可能性があります。
特に、住宅ローンや子育てなど将来設計を意識し始める世代にとって、収入の安定性は職場を選ぶうえで重要な要素です。給与制度の透明性や安定性が、定着を左右する要因の一つになっていると考えられます。
キャリアパス・評価制度の不透明さ
将来のキャリア像や評価基準が見えにくいことも、離職につながりやすい要因です。建設業では技術力や現場経験が重視される一方、明確な評価制度やキャリアパスが整備されていない企業も見られます。
「頑張りがどう評価につながるのか」「将来どのポジションを目指せるのか」が不透明だと、若手のモチベーションは低下しやすくなります。とりわけ成長実感を求める世代にとって、この不透明さは大きなストレスになりがちです。
キャリアの見通しが立たない職場では、優秀な若手ほど早期に転職を選びやすい傾向があります。評価とキャリアの「見える化」は、定着対策として重要なテーマといえるでしょう。
人間関係・世代間ギャップと3Kイメージ
職場の人間関係や、業界に根強く残るイメージも離職に影響します。建設業は55歳以上と29歳以下の年齢差が大きく、価値観やコミュニケーションのギャップが摩擦を生みやすい環境にあります。
「叱られながら覚える」といった従来型の指導スタイルは、現代の若手の価値観と合わないことも増えています。「きつい・汚い・危険」の3Kイメージが、採用・定着の両面で障壁になっているケースも少なくありません。
国土交通省は「給与・休暇・希望」という新3Kを掲げて改革を進めていますが、従来のイメージからの脱却には時間がかかっているのが実情です。現場のコミュニケーション改善と、職場環境の魅力を正しく発信する取り組みの両方が求められます。
建設業の離職率を下げる・定着率を上げる対策

ここまで見てきた原因を踏まえ、離職を防ぎ定着率を高めるための具体的な対策を整理します。単発の施策ではなく、労働環境・待遇・キャリア・採用を組み合わせて取り組むことが、改善への近道と考えられます。
労働時間の適正化と週休二日制の導入
離職対策の基本となるのが、労働時間の適正化と休日確保です。時間外労働の上限規制への対応を機に、週休二日制の導入や工期設定の見直しに取り組む企業が増えています。
休日を増やすには、工程管理の効率化や発注者との適切な工期交渉が欠かせません。現場任せにせず、会社としてルールと仕組みを整えることが重要です。
労働環境の改善は、既存社員の定着だけでなく、将来の担い手確保にもつながると期待できます。働きやすさは、そのまま企業の採用競争力にも直結する要素です。
月給制への移行など待遇・給与体系の見直し
収入の不安定さを解消するには、給与体系そのものの見直しが有効と考えられます。日給制や日給月給制から月給制へ移行することで、稼働日数に左右されない安定した収入を実現しやすくなります。
収入が安定すれば、若手が将来設計を描きやすくなり、定着につながる可能性があります。あわせて、他産業との給与差の縮小や、資格取得手当・福利厚生の充実も検討したいポイントです。
待遇改善には一定のコストがかかりますが、採用や離職に伴う損失を考えれば、中長期的な投資として捉える視点が有効です。「稼げて、生活が安定する職場」という実感が、離職の抑制につながりやすいと考えられます。
評価制度とキャリアパスの明確化
若手の定着には、評価とキャリアの「見える化」が効果的と考えられます。技術力や現場経験に加え、努力や成果を公正に評価する制度を整えることで、社員のモチベーション向上が期待できます。
技術職から現場管理、専門職、マネジメントへと、複数のキャリアパスを提示することも有効です。国家資格の取得支援や、建設キャリアアップシステム(CCUS)を活用した技能・経験の可視化も、キャリア形成を後押しします。
「この会社で成長できる」という実感が、若手の定着を大きく左右する要素になります。評価基準を明文化し、面談などで丁寧に共有することが第一歩です。
ICT・DXツールによる業務効率化
労働時間の削減には、ICT・DXの活用も有効な手段です。図面や写真、施工管理データをクラウド化することで、情報共有が円滑になり、書類作成や移動などの間接業務を減らせる可能性があります。
ドローンによる測量や施工管理アプリ、勤怠・労務管理システムの導入など、比較的取り組みやすい領域から着手する企業も増えています。省人化・省力化が進めば、一人あたりの負担軽減にもつながります。
DXによる生産性向上は、長時間労働の是正と定着の両面に効果が期待できます。まずは自社の業務のうち、デジタル化しやすい部分から見直すとよいでしょう。
採用段階でのミスマッチ防止が定着の起点になる
意外に見落とされがちなのが、離職対策は「採用の段階」から始まっているという視点です。仕事内容や労働条件、社風が入社前のイメージと食い違うと、早期離職につながりやすくなります。
求人票や面接で良い面ばかりを伝えると、入社後のギャップが大きくなります。仕事の厳しさも含めて正直に伝える「リアルな情報開示」が、結果的にミスマッチを減らすと考えられます。以下は、採用段階で確認しておきたい定着のためのチェックリストです。
- 求人票に労働時間・休日・給与体系を具体的に明記しているか
- 現場のリアルな1日や仕事の厳しさも含めて伝えているか
- 入社後のキャリアパスや資格取得支援を提示できているか
- 面接や職場見学で、働く環境や人間関係を事前に体感してもらえているか
- 採用サイトやSNSで、自社で働く魅力を正しく発信できているか
これらを整えることで、入社後の「こんなはずではなかった」を減らせる可能性があります。採用と定着を切り離さず、一貫した仕組みとして設計することが重要です。
建設業の採用・定着を支援するサービス

自社だけで採用戦略の設計から情報発信までを担うのは、負担が大きいのも実情です。採用のプロに一部を委ねることで、母集団形成やミスマッチ防止を効率化できる可能性があります。ここでは、建設業の採用・定着支援に活用できるサービスを紹介します。
トラコム株式会社|採用広告からブランディングまで対応する総合エージェント

出典:トラコム株式会社
参照
トラコム株式会社は、リクルート代理店・Indeedプラチナムパートナーとして、求人広告の運用から採用ブランディング、採用代行までをワンストップで支援する総合採用広告代理店です。全国に拠点を持ち、幅広い業種の採用支援に対応しています。
求人媒体の運用や採用サイト・広告物の制作を組み合わせ、母集団形成から選考支援まで一貫してサポートできる点が強みです。年間で多くの企業の採用課題に向き合ってきた知見を活かした提案が期待できます。
- 求人広告(リクルート媒体・Indeed等)の運用支援
- 採用ブランディング・採用広告物の制作
- 採用代行(RPO)による業務代行
- 集客支援・デジタルマーケティング
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | トラコム株式会社 |
| 所在地 | 東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル13F |
| 設立 | 2009年4月 |
| 資本金 | 5,000万円 |
| 従業員数 | 213名(2024年4月時点) |
| 可能なサービス | 求人広告運用・採用ブランディング・採用代行・集客支援 |
| 費用・料金 | 要問い合わせ |
| 問い合わせ先 | https://www.tracom.co.jp/ |
採用トラスト|採用課題をワンストップで支援する採用支援サービス

採用トラストは、株式会社Digital&が運営する採用支援サービスです。採用計画の設計から求人媒体の運用、採用サイト制作、採用ブランディング、採用業務の支援までを幅広くカバーし、企業の採用課題にワンストップで対応します。
初期費用なし・成功報酬0円・月額固定という料金体系で、採用コストの見通しを立てやすい点が特徴です。建設業のように母集団形成や定着に課題を抱える企業でも、採用の入り口から情報発信まで一貫して相談できます。
- 採用計画・採用戦略の設計支援
- 求人媒体の選定・運用
- 採用サイト制作・採用ブランディング
- 採用マーケティング・採用業務の支援
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社Digital& |
| 所在地 | 東京都文京区本駒込6丁目25番5号 |
| 設立 | 要問い合わせ |
| 資本金 | 要問い合わせ |
| 従業員数 | 60名(業務委託含む) |
| 可能なサービス | 採用サイト制作・採用ブランディング・採用マーケティング・採用業務支援 |
| 費用・料金 | 月額20万円〜40万円(税別)・初期費用なし・成功報酬0円 |
| 問い合わせ先 | https://digitaland.co.jp/saiyo-trust/contact/ |
建設業の離職率に関するよくある質問

最後に、建設業の離職率についてよく寄せられる質問をまとめました。数字の見方を誤らないことが、正しい採用・定着戦略につながります。
Q1. 建設業の離職率は本当に高いのですか?
統計上は高くありません。令和6年の建設業の離職率は10.0%で、全産業平均の14.2%を下回っています。
出典:厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概要」2 産業別の入職と離職
ただし、これは在職者全体の平均であり、若手に絞ると別の傾向が見えてきます。
Q2. なぜ「離職率が高い」というイメージが根強いのですか?
若手の早期離職率が高めであることや、「きつい・汚い・危険」という3Kイメージが影響していると考えられます。新規高卒の3年以内離職率は全産業平均(37.9%)を上回る傾向にあり、若手に限れば早期離職が起きやすい構造があります。全体平均とのギャップが、イメージと実態のズレを生んでいるといえるでしょう。
Q3. 建設業で最も多い離職の理由は何ですか?
一概には言えませんが、長時間労働や休日の少なさ、収入の不安定さ、キャリアの見通しの不透明さなどが代表的な要因として挙げられます。特に若手世代では、働き方やワーク・ライフ・バランスを重視する傾向が強まっています。複数の要因が重なって離職に至るケースが多いと考えられます。
Q4. 離職率を下げるために、まず何から始めるべきですか?
自社の離職が「入社何年目」「どの職種」で起きているかを把握することから始めるのがおすすめです。原因が労働時間なのか、待遇なのか、ミスマッチなのかによって、有効な対策は変わります。現状を数値で可視化したうえで、優先度の高い課題から取り組むと効果的です。
Q5. 採用と定着はどう関係していますか?
密接に関係しています。入社前後で仕事内容や条件のイメージが食い違うと、早期離職につながりやすくなります。求人票や採用サイトでリアルな情報を開示し、入社前に納得感を高めておくことが、結果的に定着率の向上につながると考えられます。
自社の採用課題を整理したい方は、お気軽にご相談ください。
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まとめ|正確なデータを起点に採用と定着を設計しよう

建設業の離職率は全産業平均を下回る一方、入職率の低さと若手の早期離職、そして高齢化が本当の課題です。イメージではなく最新データを起点に、労働環境・待遇・キャリア・採用を一体で見直すことが定着改善の鍵となります。
特に、離職対策は採用の段階から始まっているという視点が重要です。求人票や採用サイトでのリアルな情報開示によってミスマッチを防ぎ、入社後のギャップを小さくしていきましょう。
採用活動の強化や定着率の改善、採用サイト・採用ブランディングの見直しをお考えの方は、ぜひ採用トラストへお気軽にご相談ください。
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