ECコンサルタントとは?役割と費用相場、依頼前の準備と契約後の進め方

執筆:ものがたりコマース編集部 読了目安 19分
ECコンサルタントとは?役割と費用相場、依頼前の準備と契約後の進め方

ECコンサルタントに頼みたいものの、何を任せられて費用に見合うのかが分からず、依頼に踏み切れない地方メーカーは少なくありません。依頼先は「自社EC・モール・越境ECのどこを伸ばすか」と「社内で手を動かせる人がいるか」の2点で絞れます。本記事では、ECコンサルタントの役割と種類、費用の考え方、依頼前の準備と契約後の進め方を整理します。

この記事でわかること

  • ECコンサルタントの役割と、運営代行・制作会社との違い
  • 自社EC・モール・越境ECで分かれる得意領域
  • 費用相場と料金体系(月額固定・成果報酬・スポット)
  • 依頼前に社内で決めておく5項目と、比較する5つのポイント
  • 契約後1〜3か月の進め方

「自社の場合は何から手をつけるべきか」を整理したい段階でも、ものがたりコマースの無料相談(30分・オンライン)を利用できます。

ECコンサルタントとは|役割と依頼できる仕事

ECコンサルタントとは|役割と依頼できる仕事

ECコンサルタントとは、ネット販売の売上や利益を伸ばすために、戦略の設計から施策の提案、実行の支援までを担う外部の専門家です。役割と仕事の範囲を先に押さえると、自社に必要な支援が見えてきます。

ECコンサルタントの役割

ECコンサルタントの役割は、売上が伸びない原因を数字から特定し、限られた人手と予算で打つべき手を決めることです。「何をやるか」だけでなく「何をやらないか」を決める点に、外部の専門家を入れる意味があります。

背景には、EC市場の拡大と競争の激化があります。経済産業省の調査では、2025年の国内BtoC-EC市場規模は27.6兆円(前年比5.5%増)、物販系分野のEC化率は9.8%でした。

※出典:経済産業省「令和7年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」(2026年10月21日公表)

同調査では「食品、飲料、酒類」の市場規模が3兆3,332億円と、物販系分野の主なカテゴリーのなかでも規模の大きい分野になっています。食品や水産加工品を扱う地方メーカーにとって、ECは伸びている市場である一方、出店しただけでは埋もれやすい状況です。

たとえば、楽天市場に出店して数年たつ水産加工会社が、広告費だけが増えて利益が残らないと感じている場合を考えます。ECコンサルタントは、アクセス数・購入率・客単価・リピート率のどこに課題があるかを切り分け、優先順位をつけて改善計画に落とし込みます。

ECコンサルタントに依頼できる業務

依頼できる業務は、大きく「戦略」「構築」「集客」「接客・リピート」「分析」の5つに分かれます。会社によって対応範囲が異なるため、見積もりの前にどこまでが含まれるかを確認しておくと、後の行き違いを防げます。

  • 戦略立案:市場・競合の調査、ターゲットと商品構成の整理、販路(自社EC・モール・越境EC)の優先順位づけ
  • サイト構築・出店:自社ECの構築や改修、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングへの出店支援
  • 集客施策:SEO、Web広告、SNS運用、モール内の検索対策や広告運用
  • 接客・リピート施策:商品ページの改善、LINEやメールでの配信、レビューの収集
  • 分析と改善提案:売上・アクセス・購入率の分析、月次の振り返りと次の打ち手の提案

注意したいのは、「提案まで」が範囲の会社と「実作業まで」行う会社があることです。EC専任の担当者がいない会社が提案だけを受け取ると、実行する人がおらず施策が止まります。

中小企業基盤整備機構(中小機構)が全国の中小企業1,000社に行った調査(2025年)では、DXに取り組むうえでの課題として「ITに関わる人材が足りない」が28.3%で最も多く挙がりました。社内で手を動かせる人が限られる場合は、商品登録やページ修正といった実作業まで任せられるかを、依頼先を選ぶ基準に入れます。

※出典:中小機構「中小企業のDX推進に関する調査(2025年)アンケート調査報告書」p.13(2026年2月)

運営代行・制作会社との違い

ECコンサルタントと混同されやすいのが、運営代行会社と制作会社です。コンサルタントは「何をすべきかを決める役割」、運営代行は「決まった作業を回す役割」、制作会社は「サイトやページを作る役割」と整理できます。

依頼先主な役割向いている状況
ECコンサルタント課題の特定、戦略と施策の設計、改善提案売上が伸びない原因が分からない、打ち手の優先順位を決めたい
運営代行会社商品登録、受注処理、ページ更新、顧客対応などの実務やることは決まっているが、手が足りない
制作会社ECサイトの構築、デザイン、商品ページやLPの制作サイトを新しく作る、またはリニューアルしたい

実際には、コンサルティングと運営代行、制作をまとめて提供する会社も増えています。兼任体制の地方メーカーが、戦略だけ・作業だけと切り分けて複数社に発注すると、社内の調整役が必要になり負担が増える傾向があります。

なお、自社ECを新しく構築する場合、ものがたりコマースではShopifyまたはMakeShopでの構築を基本とし、WordPressは読み物やブランドの情報発信に使う構成を推奨しています。販売の機能と情報発信の役割を分けたほうが、運用の手間と費用を抑えやすいためです。

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ECコンサルタントの種類|楽天・Amazon・越境ECで異なる得意領域

ECコンサルタントの種類|楽天・Amazon・越境ECで異なる得意領域

ECコンサルタントは、得意とする販路によって大きく3種類に分かれます。自社がどの販路を伸ばしたいかで、選ぶ相手が変わります。あわせて、提案までか実作業までかという関わり方の違いも押さえておきます。

自社ECに強いECコンサルタント

自社ECに強いコンサルタントは、ShopifyやMakeShopなどで作った自社サイトへの集客と、購入率・リピート率の改善を得意とします。モールと違い、自社ECは待っていても人が来ないため、検索・SNS・広告・メールなど複数の集客経路を設計する力が求められます。

自社ECの強みは、顧客情報を自社で持ち、リピート購入につなげやすい点です。モールの手数料や広告費の負担が重くなってきた事業者が、利益を残す販路として育てる対象になります。

たとえば、贈答用の干物を扱う水産加工会社なら、ギフトで購入した顧客に季節の商品案内をメールやLINEで届け、自家用のリピート注文につなげる設計が考えられます。こうした購入後の関係づくりまで提案できるかが、相談時に見たいポイントです。

一方で、立ち上げ直後は集客に時間がかかる傾向があります。短期で売上を作りたい場合は、モールとの併用を前提に計画を立てるのが現実的です。自社ECとモールのどちらを先に強化するかは、現在の売上構成と利益率を見て判断します。

楽天ECコンサルタント・Amazon ECコンサルタント(モール特化型)

モール特化型は、楽天市場やAmazonの検索の仕組み、広告、セールやイベントへの対応に精通したコンサルタントです。モールは集客力がある反面、モールごとのルールや管理画面を理解していないと成果が出にくく、専門性の差が表れやすい領域です。

ここで押さえたいのは、「楽天ECコンサルタント」には、楽天市場が出店店舗につける担当者と、外部の支援会社の2つの意味があることです。楽天市場は、全出店店舗に専任のECコンサルタントが1名担当としてつき、その伴走支援は出店費用に含まれると案内しています。

※出典:楽天市場「ECコンサルタントが店舗運営をサポート」

モール側の担当者への相談は、楽天市場内の施策が中心になると考えられます。Amazonや自社ECを含めた販路全体の判断や、実作業まで求める場合に、外部のECコンサルタントを検討する流れになります。

Amazonでは、新規出品者を支援するコンサルタントや広告代理店などを対象に「Amazon パートナー・エージェンシー プログラム」が設けられています。一定の基準を満たした事業者にはバッジが付与されるため、Amazonに強い依頼先を探す際の判断材料の一つになります。

※出典:Amazon「Amazon パートナー・エージェンシー プログラム」

越境ECコンサルタント

越境ECコンサルタントは、海外の消費者に向けた販売を支援します。言語対応だけでなく、国ごとの規制、関税、配送、決済、現地での集客までが支援範囲に入る点が、国内向けとの大きな違いです。

経済産業省の調査では、2025年の中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は2兆7,560億円(前年比4.5%増)でした。海外には日本の商品を求める需要があり、地方メーカーにとっても販路の選択肢になっています。

※出典:経済産業省「令和7年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」(2026年10月21日公表)

ただし、食品や酒類は輸出先の国によって規制や必要な手続きが異なります。越境ECを検討する段階では、民間のコンサルタントに依頼する前に、ジェトロの貿易投資相談(無料)で輸出の実務を確認しておくと、見積もりの前提をそろえやすくなります。

※出典:ジェトロ「貿易投資相談:輸出や海外進出の実務のご相談を受け付けています(無料)」

国内の自社ECやモールの運用が固まらないうちに越境ECへ手を広げると、国内の改善と、海外向けの翻訳・配送・規制への対応を、同じ人手で抱えることになります。国内で売れ筋と運用体制が見えてから海外に進む順番が、人手の限られた会社には合っている場合が多いと考えられます。

販路とは別に、関わり方でも依頼先は分かれる

ECコンサルタントは、販路の得意分野とは別に、提案までを担うのか、実作業まで担うのかという関わり方でも分かれます。関わり方によって、社内に必要な体制と費用の決まり方が変わります。

関わり方主な支援向いている会社
提案型(戦略・助言)現状分析、戦略立案、定例会での改善提案社内に手を動かせる担当者がいる
実行型(運営代行・制作・広告運用)商品登録、ページ制作、広告運用などの実作業方針は決まっていて、作業の手が足りない
総合支援型提案から実作業まで、複数の領域をまとめて支援EC専任者がいない、相談先を1つにまとめたい

社内の体制に合う関わり方を先に決めておくと、見積もりを比べるときの前提もそろいます。ものがたりコマースは総合支援型にあたり、「ブランド・商品」「メディア・コンテンツ」「EC・モール」「集客・グロース」「CRM・データ」の5領域から、必要な範囲だけを依頼できます。

支援内容の詳細は、ものがたりコマースの支援内容で確認できます。

ECコンサルタントの費用相場と料金体系

ECコンサルタントの費用相場と料金体系

ECコンサルタントの費用は、料金体系と支援範囲で大きく変わります。金額だけで比べず、その金額に何が含まれるかをそろえて比較することが前提です。

料金体系は月額固定・成果報酬・スポットの3種類

料金体系は、月額固定型、成果報酬型、スポット(単発)型の3種類が一般的です。それぞれ費用の読みやすさと、依頼側が負うリスクが異なります。

料金体系仕組み向いている事業者注意点
月額固定型毎月決まった金額を支払う継続して改善を進めたい支援範囲と作業量の上限を契約前に確認する
成果報酬型売上や利益の一定割合を支払う初期の負担を抑えたいどの売上が報酬の対象になるかを確認する
スポット型診断や戦略立案など単発の業務ごとに支払うまず現状を診断してほしい提案後の実行は自社で行う前提になる

兼任体制の地方メーカーには、支援範囲が明確な月額固定型が予算を管理しやすい傾向があります。成果報酬型は初期費用を抑えられる反面、既存の売上まで報酬の対象に含まれる契約もあるため、対象範囲の確認が欠かせません。

月額固定型と成果報酬型を組み合わせた料金を設定している会社もあります。見積もりを取る際は、初期費用、月額、成果報酬の有無、最低契約期間、広告費が別かどうかの5点を同じ表に並べると比較しやすくなります。

費用はECの粗利から上限を決める

ECコンサルティングの料金は非公開の会社が多く、相場を示す公的な統計も見当たりません。料金を公開している会社でも、支援範囲や販路の数、売上規模によって金額は変わるため、最終的には見積もりで確認します。

費用を判断するときは、月額の金額そのものよりも、ECの売上と粗利に対して無理のない水準かを見ます。たとえば月商100万円・粗利率40%の事業で月額30万円の支援を受けると、粗利40万円の大半が支援費用に充てられる計算になります。

立ち上げ期は先行投資と割り切る考え方もあります。その場合も「何か月でどの数字まで到達したら継続するか」を先に決めておくと、判断がぶれにくくなります。

ものがたりコマースの料金は月額100,000円〜(税別)で、ご契約前に担当業務・対応範囲・費用を明確にしています。料金の詳細は、ものがたりコマースの料金で確認できます。

無料で相談できる公的な窓口もある

有料の契約を結ぶ前に、公的機関の無料相談で論点を整理する方法もあります。中小機構の「虎ノ門オンラインアドバイス」は、商品開発や販路開拓について専門家に無料で相談できる窓口です。

対象には、ECを活用した販路開拓に取り組む中小事業者が含まれます。相談は1回45分のオンライン形式で、原則として1社1テーマにつき最大2回まで利用できます。

※出典:中小機構「虎ノ門オンラインアドバイス(商品開発・販路開拓)」

公的な相談は、方向性の確認や第三者の意見を聞く場として有効です。一方で、回数に上限があり、商品登録や広告運用といった実作業までは依頼できません。

そのため、先に公的窓口で課題を整理し、継続的な改善や実作業が必要だと分かった段階で民間のECコンサルタントに依頼する、という2段階の進め方が現実的です。民間の支援会社にも初回相談を無料としているところがあるため、併用すると比較の材料が増えます。

「自社の売上規模だと、どの料金体系や支援範囲が合うのか」を知りたい場合は、ものがたりコマースの無料相談で現状の整理から相談できます。

ECコンサルタントに依頼する前のチェックリスト|準備と注意点

ECコンサルタントに依頼する前のチェックリスト|準備と注意点

依頼先を比べる前に、自社側の準備が整っているかで成果は変わります。ここでは、依頼前に決めておくこと、比較のポイント、よくある失敗の順に整理します。

依頼前に社内で決めておく5項目

ECコンサルタントへの相談がうまく進まない場合、依頼側の目的があいまいなことが原因になっている傾向があります。見積もりを依頼する前に、次の5項目を社内で言葉にしておくと、提案の精度が上がりやすくなります。

  • 目的:伸ばしたいのは売上か、利益か、新規顧客か、リピートか
  • 販路:自社EC、楽天市場、Amazon、越境ECのどこを優先するか
  • 予算:月額の上限はいくらか、広告費を別に用意できるか
  • 体制:社内で誰が窓口になり、週に何時間を使えるか
  • 現状の数字:月商、粗利率、アクセス数、購入率、リピート率を出せるか

5項目すべてに答えられなくても問題ありません。「現状の数字が出せない」こと自体が課題の一つであり、数字の整理から支援してもらう相談も成り立ちます。

ただし、目的と予算の上限だけは、社長や決裁者を交えて先に合意しておきます。ここが決まっていないと、提案を受けたあとに社内で話が止まり、相談そのものが振り出しに戻りやすくなります。

社内に専任者がいない場合は、誰が窓口になるかを決めるだけでも前進です。窓口が定まらないまま契約すると、コンサルタントからの確認事項に返答できず、施策の着手が遅れます。

ECコンサルタントを比較する5つのポイント

複数の会社から提案を受けたら、次の5つの観点で比較します。得意領域と体制、契約条件の3つに分けて見ると、抜けが出にくくなります。

  • 得意な販路と自社の課題が合っているか(自社EC型、モール特化型、越境EC型)
  • 自社と近い業種・売上規模の支援経験があるか
  • 提案だけでなく、実作業まで対応できるか
  • 実際に担当する人は誰か(営業担当と実務担当が別ではないか)
  • 契約期間、解約条件、成果の定義が書面で明確か

実績を確認するときは、「売上が何倍になった」という数字だけで判断しないことも大切です。支援前の売上規模や広告費の増減、支援期間を聞くと、その実績が自社に当てはまるかを判断しやすくなります。

よくある失敗と注意点

ECコンサルタントへの依頼で起きやすい失敗は、いくつかの型に分かれます。事前に知っておくと、契約前の確認で避けられるものが多くあります。

  • 丸投げにしてしまう:商品の強みや顧客の声は社内にしかなく、情報が出ないと施策が一般論になる
  • 提案だけで実行が止まる:実作業の担当が決まっておらず、月次の報告書だけが増える
  • 短期で成果を求めすぎる:数か月で解約し、検証が終わらないまま依頼先を変える
  • 広告費が膨らむ:売上は伸びたが広告費も増え、手元に利益が残らない

EC専任がいない体制で、月1回の定例会議で提案を受けるだけにすると、次の会議まで何も進みません。会議のたびに宿題が積み上がり、数か月後に費用に見合わないと判断して契約を終えることになります。

これを防ぐには、契約の段階で「誰が・いつまでに・何をするか」を毎月決める運用にしておきます。社内で手が足りない作業は、追加費用がかかっても支援会社に任せるほうが、検証が早く進む場合があります。

売上だけでなく利益を指標に入れることも有効です。広告費と支援費用を差し引いた金額を毎月確認しておくと、売上は伸びているのに利益が残らない状態に早い段階で気づけます。

ECコンサルタントと契約したあと、どう売上につなげるか

ECコンサルタントと契約したあと、どう売上につなげるか

契約は出発点であり、成果は契約後の進め方で変わります。ここでは、最初の90日をどう進めると成果につながりやすいかを、月ごとに整理します。

時期やること社内の役割
1か月目現状の数字の整理、課題の特定、役割分担の決定売上・アクセスのデータ共有、商品の強みや顧客の声の提供
2か月目優先度の高い施策を1〜2本に絞って実行施策の承認、写真や原稿など素材の提供
3か月目結果の振り返り、継続・変更の判断利益を基準にした評価、次の3か月の方針決定

最初の1か月は数字と役割分担をそろえる

契約直後に取り組むのは、施策ではなく現状の把握です。月商、粗利率、アクセス数、購入率、リピート率、広告費を一つの表にまとめ、コンサルタントと同じ数字を見られる状態を作ります。

最初の1か月で「どの数字を、いつまでに、どこまで動かすか」を合意しておくと、3か月後の判断がしやすくなります。目標は売上だけでなく、購入率や客単価といった途中の指標でも置いておきます。

あわせて、役割分担を決めます。次の3点を一覧にしておくと、作業の抜けや承認待ちによる遅れを防げます。

  • 商品登録やページ修正は誰が行うか
  • 写真や原稿などの素材は誰が用意するか
  • 施策の承認は誰が、何日以内に行うか

消費者庁の「食品表示に関する消費者意向調査」(令和7年度)では、食品を購入する際に原料原産地の表示を参考にしている人が68.6%、原材料名を参考にしている人が67.9%でした。産地や原材料は買う側が確かめている情報なので、作り手が当たり前だと思っている製法や産地のこだわりは、最初の1か月で言葉にして共有しておきます。そうしておくと、その後の商品ページや記事に反映しやすくなります。

※出典:消費者庁「令和7年度食品表示に関する消費者意向調査 報告書」p.9〜10(2026年3月)

2〜3か月目は打ち手を絞って検証する

2か月目からは、施策を実行に移します。ここで大切なのは、提案された施策をすべて同時に始めないことです。

人手が限られる会社では、効果が見込める施策を1〜2本に絞り、結果を確かめてから次に進むほうが、何が効いたのかを判断できます。たとえば「売れ筋3商品のページ改善」と「購入者へのメール配信」のように、範囲を小さく区切ります。

3か月目には、最初に決めた数字と照らして振り返ります。売上が伸びていなくても、購入率やリピート率が改善していれば、施策の方向は合っている可能性があります。

反対に、どの数字も動いていない場合は、施策の中身、実行の量、担当者との相性のどこに原因があるかを話し合います。原因が実行量の不足であれば、作業の委託範囲を広げることで改善が期待できます。

振り返りの場では、継続するか、範囲を変えるか、終了するかの3つから選ぶつもりで臨みます。判断の基準を最初の1か月で決めておけば、感覚ではなく数字で決められます。

ECコンサルタントに任せきりにしない体制をつくる

支援を長く活用するには、コンサルタントに任せる部分と自社で持つ部分を分けておくことが大切です。商品の知識、顧客との関係、ブランドの判断は社内に残し、専門的な運用や作業を外に任せるという分担が基本になります。

月次の報告を受ける際は、数字の結果だけでなく「なぜそうなったか」「次に何を変えるか」まで聞きます。この積み重ねが社内の知見になり、将来、支援の範囲を減らしたり内製に切り替えたりする際の土台になります。

社内の窓口担当者が月次の会議に毎回出席し、決定事項を記録しておくことも、知見を残すうえで有効です。

ECの立ち上げや見直しに役立つ資料は、ものがたりコマースのECお役立ち資料で公開しています。社内で検討を進める際の材料として活用できます。

ECの始め方や構築に関する解説は、EC事業の始め方・構築のコラムにまとめています。依頼先を検討する前の情報整理に役立ちます。

契約後の進め方まで含めて相談先を検討したい場合は、ものがたりコマースで現状の整理と優先課題の提案から始められます。

ECコンサルタントに関するよくある質問

ECコンサルタントに関するよくある質問

Q1. ECコンサルタントとは何をしてくれる人ですか?

ECコンサルタントは、ネット販売の売上や利益を伸ばすために、課題の特定から戦略の設計、施策の提案や実行支援までを行う外部の専門家です。対応範囲は会社によって異なり、提案までの会社と、商品登録や広告運用などの実作業まで行う会社があります。

Q2. ECコンサルタントの費用相場はいくらですか?

相場を示す公的な統計は見当たらず、料金を公開していない会社も多くあります。料金体系には月額固定型、成果報酬型、スポット型があり、支援範囲や販路の数によって金額が変わります。ECの粗利に対して無理のない上限を決めたうえで、見積もりを比べるのが現実的です。

Q3. 楽天ECコンサルタントとは、楽天市場の担当者のことですか?

2つの意味で使われます。楽天市場が出店店舗につける担当のECコンサルタントと、楽天市場の運用を支援する外部の会社です。Amazonや自社ECを含めた販路全体の相談や、実作業の依頼をしたい場合は、外部の支援会社が選択肢になります。

Q4. Amazonに強いECコンサルタントはどう探せばよいですか?

Amazonの運用支援を明記している会社のなかから、自社の商材に近い支援経験があるかを確認します。Amazonが設けている「Amazon パートナー・エージェンシー プログラム」のバッジの有無も、判断材料の一つになります。

Q5. 越境ECコンサルタントには、いつ相談すべきですか?

国内の自社ECやモールで売れ筋と運用体制が見えてから相談する順番が、人手の限られた会社には合っている場合が多いと考えられます。輸出の規制や手続きは、ジェトロの貿易投資相談(無料)で先に確認しておくと、見積もりの前提をそろえやすくなります。

Q6. 売上が小さい段階でも依頼できますか?

依頼できます。ただし、月額費用がECの粗利に対して無理のない水準かを先に確認します。立ち上げ期は、中小機構の無料相談で課題を整理したうえで、必要な範囲だけを依頼できる支援会社を選ぶ方法があります。

まとめ|ECコンサルタントは「伸ばす販路」と「社内体制」で選ぶ

まとめ|ECコンサルタントは「伸ばす販路」と「社内体制」で選ぶ

ECコンサルタントは、売上が伸びない原因を特定し、限られた人手と予算で打つべき手を決める外部の専門家です。依頼先は、自社EC・モール・越境ECのどこを伸ばすかと、社内で実作業を担える人がいるかの2点で絞り込めます。

  • 費用は料金体系と支援範囲で変わる。相場の公的な統計はないため、粗利から上限を決めて見積もりで比べる
  • 依頼前に、目的・販路・予算・体制・現状の数字の5項目を整理する
  • 提案だけでなく、実作業まで任せられるかを確認する
  • 契約後の90日は、数字と役割分担の合意、施策の絞り込み、振り返りの順に進める

EC専任者がいない地方メーカーほど、戦略の提案と実作業をまとめて相談できる相手を選ぶと、施策が止まりにくくなります。

自社ECの立ち上げや、いまの売上のお悩みについては、ぜひものがたりコマースへお気軽にご相談ください。

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