越境EC補助金の選び方|2026年に使える国の制度と対象経費・注意点

執筆:ものがたりコマース編集部 読了目安 17分
越境EC補助金の選び方|2026年に使える国の制度と対象経費・注意点

海外から問い合わせが届きはじめたものの、越境ECの費用にどの補助金を使えるのかわからない。国の補助金は越境EC専用ではないため、使いたい費用に合わせて持続化補助金、デジタル化・AI導入補助金、新事業進出・ものづくり補助金のグローバル枠を選び分けます。本記事では、2026年10月時点の上限額と対象経費、申請前に決めておくことを整理します。

この記事でわかること

  • 越境ECに使える国の補助金の考え方(越境EC専用の制度はない)
  • 2026年に越境ECで使える補助金4つと対象経費
  • 「何にお金を使うか」から逆算する補助金の選び方
  • 申請から入金までの流れと、申請前のチェックリスト
  • 水産・食品の輸出規制など、よくある失敗と注意点

どの制度から手をつけるか迷ったら、株式会社Digital&が運営するものがたりコマースへご相談ください。ものがたりコマースでは、補助金の活用を含めたEC事業の立ち上げから運用まで、伴走してご支援しています。

越境EC補助金とは|国の制度は「越境EC専用」ではない

越境EC補助金とは|国の制度は「越境EC専用」ではない

「越境EC補助金」という名前の国の制度はありません。販路開拓、IT導入、輸出体制の強化といった目的の補助金のなかで、越境ECにかかる費用を対象にできるかを確かめていくのが実際の探し方です。

越境ECの市場そのものは伸びています。2025年に中国の消費者が日本の事業者から越境ECで購入した額は2兆7,560億円(前年比4.5%増)と推計されています(出典:経済産業省「令和7年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」、2026年)。

越境ECで使える公的な支援は、次の4つに分けて考えると整理しやすくなります。

  • 小規模事業者持続化補助金:多言語の商品ページや海外展示会など、販路開拓の費用
  • デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金):受注・在庫・決済などのITツールの導入費用
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金のグローバル枠:輸出に向けた国内の設備投資
  • 都道府県・市区町村の補助金と、ジェトロの無料支援

関連して検索されることの多い事業再構築補助金は、第13回公募で新規の応募受付を終えています(出典:J-Net21(中小機構)「第13回事業再構築補助金の公募を開始:中小企業庁」)。また「助成金」という呼び方は雇用関係の制度や自治体の制度で使われることが多く、越境ECのサイトや設備の費用は補助金から探すのが一般的です。

地方事業者のためのEC補助金・支援制度ガイド
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補助金は上手に使えば最初の一歩を軽くしますが、後払いや対象外の経費といった特有のルールがあります。制度の選び方から申請準備、資金繰りの注意点までを、注意点も含めて正直にまとめました。 全22ページ・無料。

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2026年に越境ECで使える補助金4つと対象経費

2026年に越境ECで使える補助金4つと対象経費

まず、4つの支援の違いを一覧で確認します。数字は2026年10月時点の公募要領と公式ページに基づいています。

制度補助上限・補助率越境ECで使いやすい費用2026年の申請時期
小規模事業者持続化補助金(一般型・通常枠)50万円(特例で最大250万円)・2/3多言語の商品ページ制作(ウェブサイト関連費は30万円まで)、海外展示会の出展費・翻訳料第20回:2026年11月5日〜12月15日
デジタル化・AI導入補助金(通常枠)5万〜450万円・1/2(条件により2/3)受注・在庫・決済など、事務局に登録されたITツール6次締切:2026年10月30日(7次以降は順次公表)
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(グローバル枠)上限2,500万〜7,000万円(賃上げ特例で最大9,000万円)・2/3輸出向けの設備・システムと、それに伴う販促サイト・翻訳第1回:2026年9月30日〜10月30日
自治体の補助金・ジェトロの支援制度ごとに異なる(ジェトロは無料の支援あり)海外ECモールへの出店、海外バイヤーとの商談自治体・事業ごとに異なる

出典:小規模事業者持続化補助金事務局「<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」p.3・p.14、デジタル化・AI導入補助金2026「事業スケジュール」、中小企業庁 ミラサポplus「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募要領を公開【申請受付期間9/30~10/30】」

小規模事業者持続化補助金|多言語ページと海外展示会を小さく試す

持続化補助金は、従業員20人以下の製造業など、小規模事業者の販路開拓を支える制度です。補助上限は50万円、補助率は2/3で、インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円、両方を満たすと200万円が上乗せされます(出典:小規模事業者持続化補助金事務局「<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」p.4・p.7〜8)。

越境ECでまず確認したいのが、ECサイトの構築や改修を含む「ウェブサイト関連費」の扱いです。第20回ではウェブサイト関連費の補助金申請額の上限が30万円で、この経費だけでの申請はできません(同公募要領p.14)。たとえば英語と繁体字の商品ページ制作に45万円をかけると、補助額は2/3の30万円で上限に届きます。

一方、海外の展示会・商談会への出展費は、通訳料や翻訳料も含めて対象になります(同p.15)。水産加工会社であれば、商品ページの多言語化と台湾の食品展示会への出展を組み合わせる計画が考えられます。太平洋沿岸部の水産加工業者は「東日本大震災加点」の対象にもなります(同p.34)。

申請には、地域の商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書(様式4)が必要です。第20回は発行の受付締切が2026年12月4日で、申請締切より11日早く設定されています(同p.3)。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)|注文・在庫・決済の裏側を整える

デジタル化・AI導入補助金は、IT導入支援事業者が事務局に登録したITツールの導入費用を補助する制度です。通常枠の補助額は5万円以上150万円未満と150万円以上450万円以下の2段階で、補助率は原則1/2です(出典:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)」p.14・p.16)。

対象となる業務プロセスの例には、多通貨に対応した決済、受注・売上管理、在庫や配送状況の管理が並んでいます(同p.37)。越境ECでは、海外からの注文が増えたあとの受注・在庫・出荷の管理を軽くする用途に向いていると考えられます。

注意したいのは要件で、申請にはGビズIDプライムの取得と、IPAの「SECURITY ACTION」の宣言が必要です(同p.6)。150万円以上を申請する場合は賃上げ計画の策定と従業員への表明が要件になり、目標を達成できないと補助金の返還を求められます(同p.9〜11)。第7次公募回からは1人当たり給与支給総額に関する申請要件が追加されたため、申請する回の公募要領で確認してください(出典:デジタル化・AI導入補助金2026「第7次公募回以降における制度変更のお知らせ」)。

なお、現在受付中の6次締切は2026年10月30日17:00で、7次締切以降の日程は事務局サイトで順次公表されます(出典:デジタル化・AI導入補助金2026「事業スケジュール」)。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金のグローバル枠|輸出のための設備投資が主役

グローバル枠は、自社の製品で新たな海外販路を開拓するために、国内の製造拠点などを強化する取り組みを支援します。ここでいう新たな海外市場とは、既存事業で対象としていなかった国・地域のことで、取引先主導の事業は対象外です(出典:中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第1回)」p.9)。

補助上限は従業員1〜20人で2,500万円、21〜50人で4,000万円などと規模別に決まり、補助率は2/3です(同p.9)。補助下限が750万円のため、補助率2/3で逆算すると総事業費はおよそ1,125万円以上の計画が前提になります。

グローバル枠では、機械装置・システム構築費か建物費のどちらかの計上が必須で、越境ECサイトだけの計画は対象になりません(同p.27)。越境ECに関わる経費の扱いは次のとおりです。

  • ウェブサイトの構築費:広告宣伝・販売促進費に含まれ、上限は事業計画期間1年あたりの売上見込みの5%(同p.28・p.31)
  • 通訳・翻訳費:グローバル枠のみ対象で、上限は30万円(同p.31)
  • 海外旅費:グローバル枠のみ対象で、上限は補助対象経費総額の5分の1(同p.31)

水産加工会社であれば、米国向けの冷凍加工ラインを整え、その商品を売る英語の自社ECをあわせて立ち上げる、という形が当てはまります。ジェトロの「新規輸出1万者支援プログラム」や「日本の食輸出1万者支援プログラム」に登録していると加点されます(同p.48)。

自治体の補助金とジェトロの無料支援|国の制度と組み合わせる

都道府県や市区町村が、海外ECモールへの出店や外国語サイトの構築を対象にした補助金を設けている場合もあります。本社のある自治体の産業振興の窓口や、商工会議所に早めに確認しておくと安心です。

ただし、国の補助金と同じ経費を重ねて受け取ることはできません。持続化補助金は、国が助成するほかの制度と同一または類似の事業を対象外としています(出典:小規模事業者持続化補助金事務局「<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」p.7)。

補助金に申請する前に、無料で海外の反応を確かめる方法もあります。ジェトロの「JAPAN MALL」は海外ECバイヤーへの販売を支援する事業で、参加費用は無料(一部の連携先に任意参加の有料オプションあり)です(出典:ジェトロ「海外におけるEC販売プロジェクト(JAPAN MALL事業)」)。成約後の納品先は国内の指定倉庫のため、輸出の手続きに慣れていない段階でも試しやすいと考えられます(出典:ジェトロ「<JAPAN MALL 事業>よくあるご質問」Q15)。

「新規輸出1万者支援プログラム」も登録は無料で、輸出経験がある事業者も対象です。登録後はジェトロが個別に面談し、商社とのマッチングや越境ECなど、状況に合う支援を提案します(出典:ジェトロ「新規輸出1万者支援プログラム:「はじめて輸出」を応援します」)。

越境EC補助金の選び方|「何にお金を使うか」から逆算する

越境EC補助金の選び方|「何にお金を使うか」から逆算する

補助金を選ぶ前に、どの国へ、どの売り方で売るかを決めます。越境ECには、国内の自社サイトやECモールで海外からの注文を受ける方法、相手国のECモールや自社サイトで販売する方法、商社などを通じて輸出する方法などがあります。

売り方が決まると、かかる費用の中身が決まり、使える制度も絞られます。代表的な組み合わせは次のとおりです。

やりたいこと主な費用候補になる支援
海外の反応をまず見たい商品情報の登録、商談の準備ジェトロ(JAPAN MALL、新規輸出1万者支援プログラム)
自社ECを多言語にしてテスト販売する商品ページ制作、翻訳、海外展示会小規模事業者持続化補助金
海外からの注文を少人数で回す受注・在庫・決済のITツールデジタル化・AI導入補助金
輸出向けの製造体制を整え、新しい国へ売る設備・システム、販促サイト、翻訳新事業進出・ものづくり補助金(グローバル枠)

補助金の名前から先に決めると、売り方に必要な経費が、その制度の対象経費と合わない場合があります。たとえばグローバル枠は機械装置・システム構築費か建物費の計上が必須で、越境ECサイトだけの計画は対象になりません。売り方、費用、制度の順に決めると、補助金の計画と実際の商売がずれにくくなります。

売る国や売り方の決め方から一緒に整理したい場合は、ものがたりコマースへお気軽にご相談ください。ものがたりコマースでは、補助金の活用を含めて、越境ECの立ち上げから運用まで伴走してご支援しています。

越境EC補助金の申請から入金までの流れ

越境EC補助金の申請から入金までの流れ

補助金は後払いです(出典:小規模事業者持続化補助金事務局「<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」p.1)。今回取り上げた3つの国の補助金は、いずれも交付決定より前に発注・契約した経費を対象外としています(同p.24、「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)」p.32、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第1回)」p.55)。

持続化補助金 第20回のスケジュール例|交付決定までに約半年

持続化補助金の第20回を例に、申請から入金までの流れを月単位で並べます。

時期やること
2026年11月5日申請受付の開始
2026年12月4日商工会・商工会議所での事業支援計画書(様式4)発行の受付締切
2026年12月15日 17:00申請受付の締切
2027年3月頃採択発表。その後、見積書を提出し、概ね1〜2か月で交付決定
交付決定後〜2028年3月31日発注・制作・支払いなど補助事業の実施
2028年4月10日まで実績報告書の提出。その後、補助金額の確定と請求を経て入金
補助事業の終了から1年後事業効果の報告

出典:小規模事業者持続化補助金事務局「<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」p.3・p.24・p.26

12月に申請すると、交付決定は早くても2027年の4月から5月頃になる計算です。2027年2月の春節商戦に間に合わせたい場合は、補助金を待たずに自己資金で小さく始めるかどうかを先に判断する必要があります。補助金を使う部分と使わない部分を分けて計画すると、販売の時期を逃しにくくなります。

越境EC補助金の申請前チェックリスト

申請の直前になって慌てないよう、次の項目を公募開始前に確認しておきます。

  • GビズIDプライムを取得している(新事業進出・ものづくり補助金の公募要領では、発行に1週間程度かかるとされています)
  • 売りたい国・地域と、その国で自社の商品が選ばれる理由を説明できる
  • 輸出先の国・地域が求める証明書や規制を確認している(食品・水産物の場合)
  • 見積書を複数社から取得している(持続化補助金は1件50万円超で2者以上、新事業進出・ものづくり補助金は50万円以上で3者以上)
  • 交付決定まで発注しないスケジュールになっている
  • 賃上げ要件がある制度では、達成できる計画になっている
  • 新事業進出・ものづくり補助金では、一般事業主行動計画を「両立支援のひろば」で公表している
  • デジタル化・AI導入補助金では、SECURITY ACTIONを宣言している
  • 持続化補助金では、商工会・商工会議所に相談の日程を入れている

出典:中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第1回)」p.2・p.13・p.54、小規模事業者持続化補助金事務局「<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」p.21、中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)」p.6

とくに見積書は、採択後の交付申請で価格の妥当性を確認されます。制作会社や設備メーカーへの相談は、公募が始まる前から進めておくと日程に余裕が出ます。

越境EC補助金でよくある失敗と注意点

ポイント point

越境ECの補助金は、採択されることよりも、採択後に計画どおり売れる状態をつくれるかが分かれ目です。ここでは、公募要領や農林水産省の案内をもとに、注意したい2つの点を取り上げます。

「サイトを作れば売れる」計画では、採択後に苦しくなる

公募要領は、作って終わりの計画を想定していません。持続化補助金では、補助事業期間内に運用に至らなかったホームページは対象外で、事業終了後おおむね1年以内に売上につながる見込みのない事業も対象外です(出典:小規模事業者持続化補助金事務局「<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」p.7・p.14)。

新事業進出・ものづくり補助金のグローバル枠でも、輸出先の国・地域に特有のリスクや文化、法規制、商習慣を十分に把握していることが審査で求められます(出典:中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第1回)」p.44)。

多言語サイトを公開すると、英語の問い合わせへの返信や海外発送の手配という仕事が新たに発生します。申請書を書く段階で、問い合わせに誰が何日以内に返信するか、梱包と発送を誰が担うかまで決めておくと、公開後の失速を防ぎやすくなります。

水産・食品は、輸出先の規制と返還のリスクを先に確認する

水産物や食品は、商品ページより先に、輸出先の規制を確認します。農林水産省は、水産物の輸出では一般的に原発規制や衛生関係の規制などへの対応が必要だとしています(出典:農林水産省「水産物輸出に必要な一般的な手続きを教えて欲しい」)。国・地域ごとに必要な証明書や施設認定が異なるため、売りたい国が決まった時点で確認しておくと、計画の練り直しを避けられます。

もう1つは、賃上げに関する要件です。新事業進出・ものづくり補助金では、1人あたり給与支給総額の年平均3.5%以上の増加などが基本要件で、目標を達成できないと補助金の返還を求められます(出典:中小企業基盤整備機構「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第1回)」p.11〜12)。採択の可否だけでなく、3〜5年先まで要件を守れるかを経営判断として確認してください。

デジタル化・AI導入補助金でも、150万円以上を申請する場合は賃上げ計画が申請要件になり、事業計画の終了時点で目標に届かないと補助金の全部の返還を求められる場合があります(出典:中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局「デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領(通常枠)」p.9〜11)。補助額を大きくするほど、守るべき要件も重くなると考えておくと判断を誤りにくくなります。

越境ECの補助金を使ったあと、どう売るか

越境ECの補助金を使ったあと、どう売るか

補助金が出るのは、主に立ち上げの費用です。持続化補助金では既に導入しているソフトウェアの更新料は対象外で、新事業進出・ものづくり補助金のクラウドサービス利用費も補助事業期間分のみが対象です(出典:小規模事業者持続化補助金事務局「<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版)」p.14、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公募要領(第1回)」p.30)。月額費用や広告の運用費は、補助事業が終わると自社の負担になります。

そのため、公開後の半年でやることを先に決めておきます。

  • 商品ページに「どの土地で、誰が、どう作っているか」を相手国の言葉で書く
  • 送料と、届くまでの日数をページの目立つ場所に示す
  • 海外からの問い合わせに、誰がいつまでに返信するかを決める
  • 売れた国と商品のデータを月1回見て、次に力を入れる国を絞る

ジェトロは、米英のアマゾンで販売する日本企業の分析で、商品を掲載するだけで自動的に売れるわけではないと指摘し、画面だけで魅力や強みが伝わる商品説明文や写真、動画の活用を挙げています。海や港の仕事、加工のこだわりといった背景は、そのまま海外の方に響く材料になり得ます。補助金で作った売り場に、その「ものがたり」を載せ続けることが、補助事業が終わったあとの売上を支えます。

出典:ジェトロ「越境ECの課題と克服ポイント(日本)」

カートは、ものがたりコマースではShopifyまたはMakeShopを基本としています。越境ECでは、多言語・多通貨の運用を前提にカートを選ぶことをおすすめします。

補助金で立ち上げたあとの運用まで見据えて計画したい場合は、ものがたりコマースへご相談ください。ものがたりコマースでは、補助金の活用を含めたEC事業の立ち上げから運用まで、伴走してご支援しています。

越境EC補助金に関するよくある質問

越境EC補助金に関するよくある質問

Q1. IT導入補助金で越境ECサイトを作れますか?

A. 2026年度は「デジタル化・AI導入補助金」に名前が変わっています。対象は事務局に登録されたITツールの導入費用で、受注・在庫・決済の管理など、越境ECの運営を支える仕組みに使う形が中心になると考えられます。サイトの制作会社やカートの提供会社が、IT導入支援事業者として登録しているかを確認してください。

Q2. ものづくり補助金は越境ECに使えますか?

A. 2026年度は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募が行われており、海外市場開拓を支援するグローバル枠があります。ただし機械装置・システム構築費か建物費の計上が必須で、越境ECサイトは販促費として設備投資とあわせて計上します。なお、従来のものづくり補助金も、2026年4〜5月に第23次公募の申請受付が行われました(出典:中小企業庁「補助金公募情報」)。

Q3. 事業再構築補助金は、越境ECでまだ使えますか?

A. 事業再構築補助金は、第13回公募で新規の応募受付を終えています。新しい市場への進出を伴う越境ECであれば、新事業進出・ものづくり補助金の新事業進出枠やグローバル枠が検討の対象になります。

Q4. 経済産業省に越境EC専用の補助金はありますか?

A. 2026年10月時点で、中小企業庁の補助金公募情報に越境EC専用の補助金は掲載されていません。持続化補助金やグローバル枠など、目的の合う制度のなかで越境ECの費用を計上します。輸出の相談先としては、経済産業省・中小企業庁・ジェトロ・中小機構が連携する「新規輸出1万者支援プログラム」があります。

Q5. 複数の補助金を同時に使えますか?

A. 経費が重ならなければ、別の制度を同じ時期に使える場合があります。ただし、同じ経費に国の補助金を重ねて受け取ることはできません。申請前に、どの経費をどの制度に計上するかを一覧にして、各事務局の公募要領で確認してください。

まとめ|越境EC補助金は「売り方」を決めてから選ぶ

まとめ|越境EC補助金は「売り方」を決めてから選ぶ

越境ECに使える国の補助金は、越境EC専用ではありません。多言語ページや海外展示会は持続化補助金、受注・在庫・決済の仕組みはデジタル化・AI導入補助金、輸出向けの設備投資はグローバル枠と、費用の中身で選び分けます。

  • まずどの国に、どの売り方で売るかを決める
  • 費用を項目ごとに分け、制度ごとの上限と対象を照らし合わせる
  • 交付決定前に発注しないスケジュールを組み、販売時期とのずれを確認する
  • 公開後の問い合わせ対応・発送・運用費まで計画に入れる

補助金は立ち上げを後押ししてくれますが、海外のお客様に選ばれ続けるかどうかは、そのあとの売り方で決まります。越境ECの関連記事は越境・海外の記事一覧、制度の記事は補助金・制度の記事一覧、水産加工品のECは水産・海産物のEC記事一覧にまとめています。支援の範囲はものがたりコマースの支援内容と料金でご確認いただけます。

越境ECの立ち上げや、補助金を使ったあとの売り方のお悩みについては、ぜひものがたりコマースへお気軽にご相談ください。ものがたりコマースでは、補助金の活用を含めたEC事業の立ち上げから運用まで、伴走してご支援しています。

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