採用に関するお役立ち情報
エンジニア採用が難しい理由とは?成功のための手法・媒体を徹底解説
エンジニア採用に取り組んでも、なかなか候補者と出会えず苦戦していませんか。IT人材の需要が供給を上回る売り手市場が続くなか、従来型の求人媒体に頼るだけでは採用成功が難しくなっています。本記事では、エンジニア採用が難しい理由と、自社に合った採用手法・媒体の選び方までわかりやすく解説します。
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エンジニア採用とは?市場の現状と難しさの背景

エンジニア採用とは、システム開発やインフラ構築などを担うIT人材を、自社の開発体制に迎え入れるための採用活動を指します。近年はあらゆる業界でDXが進み、IT企業だけでなく事業会社でもエンジニアの需要が高まっています。まずは採用市場の現状を正しく把握することが、採用戦略を設計する出発点になります。
エンジニア採用市場は「売り手市場」が続いている
エンジニアをはじめとするIT人材は、需要に対して供給が追いつかない状況が続いています。ヒューマンリソシアが2025年に実施した調査では、採用に携わるビジネスパーソンの75.2%が「勤務先でIT人材が不足している」と回答しました。特に従業員1,000人以上の大企業では79.6%が不足を実感しており、企業規模が大きいほど課題が深刻になる傾向があります。
出典:「IT人材不足」大企業の約8割が実感と回答、5年後の将来、IT人材不足が拡大との予測も約6割に|ヒューマンリソシア
この傾向は将来的にも続くと見込まれています。経済産業省の試算では、IT需要が中位で推移した場合でも2030年には約45万人、高位のシナリオでは約79万人のIT人材が不足するとされています。転職サービスの市場レポートでも、エンジニアの転職市場は引き続き売り手市場で推移していると報告されています。
エンジニアの平均年収・待遇の相場感
採用競争が激しい分、エンジニアの給与水準は他職種と比べて高い傾向があります。転職サービスdodaの調査によると、技術系(IT/通信)の平均年収は469万円で、全職種平均を上回っています。採用市場での相場を把握しておくことは、提示条件を検討するうえで欠かせません。
出典:平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】|doda
ただし年収は職種や技術領域によって幅があります。プロジェクトマネジャーやITコンサルタント、セキュリティ領域などの専門職では、さらに高い水準が提示される傾向があります。年収だけで競うのではなく、開発環境や裁量、働き方といった条件を含めて訴求することが重要になると考えられます。
エンジニア採用が難しいといわれる主な理由

エンジニア採用が難しいとされる背景には、市場環境だけでなく、採用側の体制に起因する要因もあります。ここでは代表的な3つの理由を整理します。難しさの正体を理解することが、有効な打ち手を見つける第一歩になります。
需要に供給が追いつかない構造的な人材不足
1つ目の理由は、そもそもの人材の絶対数が足りていないことです。DXの進展により、IT企業だけでなく製造業・小売業・金融など幅広い業界でエンジニアが求められるようになりました。採用したい企業の数に対して、エンジニアの数が構造的に不足しているため、獲得競争が激化しています。
IPAが公表した「DX動向2024」でも、DXを推進する人材の「量」について、情報通信業を除く多くの業種で6割程度の企業が「大幅に不足している」と回答しています。事業会社ほど人材確保の難易度が高まっている傾向が読み取れます。
出典:DX動向2024 – 深刻化するDXを推進する人材不足と課題|IPA
転職潜在層が多く、通常の求人では出会いにくい
2つ目は、エンジニアの多くが「今すぐ転職したいわけではない」潜在層である点です。優秀なエンジニアほど現職で活躍していることが多く、自ら求人に応募して転職活動を始めるケースは限られる傾向があります。求人媒体に掲載して応募を待つだけでは、こうした潜在層にアプローチできません。
そのため、企業側から候補者に直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、社員のつながりを活かすリファラル採用など、待ちの姿勢ではない手法の重要性が高まっています。潜在層にどう出会うかが、エンジニア採用の成否を分けるポイントの1つといえます。
技術理解の不足で要件定義や見極めが難しい
3つ目は、採用担当者にエンジニアリングの知見が不足しがちで、要件定義やスキルの見極めが難しいことです。使用言語やフレームワーク、開発フェーズによって求められるスキルは大きく異なります。技術的な要件があいまいなまま募集を始めると、ミスマッチや選考の長期化につながりやすくなります。
この課題を防ぐには、現場のエンジニアや開発責任者を採用プロセスに巻き込み、求めるスキルセットや経験を具体化することが有効と考えられます。技術面接の設計やスカウト文面の作成でも、現場の協力が候補者への訴求力を高めます。
媒体選びは、求める技術要件と採用したい人数を決めてから絞り込むと無駄がありません。
エンジニア採用の主な手法・媒体の種類と選び方

エンジニア採用にはさまざまな手法があり、それぞれ費用・スピード・出会える層が異なります。自社の採用規模や予算、求める人材像に合わせて手法を組み合わせることが、採用成功の近道になります。まずは主要な手法の特徴を一覧で確認しましょう。
| 採用手法 | 主な特徴 | 費用の目安 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|
| 求人媒体 | 掲載して応募を集める。顕在層向け | 掲載課金/成功報酬 | 母集団を広く集めたい企業 |
| 人材紹介 | エージェントが候補者を紹介 | 成功報酬(理論年収の30〜35%程度) | 採用工数を抑えたい企業 |
| ダイレクトリクルーティング | 企業から候補者へ直接スカウト | 月額課金+成功報酬など | 潜在層に自らアプローチしたい企業 |
| リファラル採用 | 社員の紹介で採用 | 低コスト(社内インセンティブ等) | 社員の人脈を活かせる企業 |
| 採用イベント・勉強会 | 技術者と直接接点を持つ | 出展費・運営費 | 認知拡大・関係構築を図りたい企業 |
求人媒体(エンジニア特化型・総合型)
求人媒体は、求人情報を掲載して応募者を募る、もっとも一般的な手法です。エンジニア特化型の媒体と、幅広い職種を扱う総合型の媒体があり、特化型は技術に関心の高い層が集まりやすく、総合型は母集団の規模を確保しやすいという特徴があります。今すぐ転職を考えている顕在層にアプローチしやすい一方、潜在層には届きにくい点に留意が必要です。
掲載課金型と成功報酬型があり、費用体系は媒体によって異なります。応募が集まっても、母集団の質が要件と合わなければ選考工数だけがかさむこともあるため、媒体選定では「どの層が集まる媒体か」を見極めることが重要になります。
人材紹介(エージェント)
人材紹介は、エージェントが自社の要件に合う候補者を紹介してくれる手法です。採用が決まった時点で費用が発生する成功報酬型が一般的で、費用の目安は理論年収の30〜35%程度とされています。母集団形成やスクリーニングをエージェントに任せられるため、採用にかける工数を抑えやすい点が利点です。
一方で、1人あたりの採用単価は高くなりやすく、大量採用にはコスト面で不向きな場合があります。エージェントに自社の魅力や求める人物像を正確に共有できるかどうかが、紹介の精度を左右すると考えられます。
ダイレクトリクルーティング(スカウト)
ダイレクトリクルーティングは、企業がデータベースやスカウト媒体を通じて、候補者に直接アプローチする手法です。応募を待つのではなく企業側から動くため、転職潜在層のエンジニアにも接点を持てる点が大きな強みです。近年のエンジニア採用で存在感を増している手法の1つといえます。
ただし、スカウト文面の作成や候補者の選定に一定の工数がかかります。定型文のスカウトでは返信率が上がりにくいため、候補者の経歴や技術スタックを踏まえた個別性の高いメッセージが求められます。運用体制を整えられるかどうかが成果を分けます。
リファラル採用(社員紹介)
リファラル採用は、自社の社員に知人・友人を紹介してもらう手法です。社員を介するため候補者の人柄やスキルを事前に把握しやすく、カルチャーマッチや定着率の面で効果が期待できる手法です。採用コストを抑えやすい点も魅力といえます。
一方で、社員の人脈に依存するため、母集団の規模をコントロールしにくいという側面があります。制度として機能させるには、紹介しやすい仕組みづくりや、社員が自社の魅力を語れる状態を整えることが有効と考えられます。
採用イベント・技術カンファレンス
採用イベントや勉強会、技術カンファレンスへの参加・協賛は、エンジニアと直接接点を持てる手法です。すぐの採用に結びつかなくても、企業の認知度を高め、中長期的な候補者との関係構築につながる点が特徴です。
技術発信や登壇を通じて開発文化を伝えられれば、待遇以外の魅力で候補者を惹きつけやすくなります。ただし、成果が出るまでに時間がかかりやすいため、短期の採用目標だけで評価せず、採用ブランディングの一環として位置づける視点が求められます。
現場と人事で技術要件の認識を揃える進め方についてもご相談いただけます。
エンジニア採用を成功させるためのポイント

手法を選んだうえで、採用を成功に近づけるために押さえておきたいポイントを3つ紹介します。いずれも、現場との連携と候補者目線の設計が共通のカギになります。
技術部門を巻き込んで採用要件を定義する
採用を成功させる第一歩は、求める人材像を具体化することです。人事だけで要件を決めるのではなく、現場のエンジニアや開発責任者と一緒に、必要なスキル・経験・レベル感をすり合わせます。要件があいまいなまま進めると、応募が集まっても見極めができず、選考が長期化しやすくなります。
要件定義では、以下のような観点を整理しておくと現場との認識をそろえやすくなります。
- 担当する開発領域とフェーズ(設計・実装・運用など)
- 使用言語・フレームワーク・インフラ環境
- 必須スキルと歓迎スキルの切り分け
- チーム構成と期待する役割・レベル感
エンジニアに響く情報発信と候補者体験を整える
エンジニアは、給与だけでなく、開発環境や技術的な挑戦、働き方を重視する傾向があります。使用技術やチーム体制、開発プロセスなどを具体的に発信することで、候補者が入社後をイメージしやすくなります。技術ブログや採用サイトでの発信は、待遇以外の魅力を伝える有効な手段になります。
あわせて、選考中の候補者体験を整えることも重要です。連絡の遅れや不透明な選考は、志望度の低下につながりかねません。候補者を見極めるだけでなく、選ばれる視点で選考プロセスを設計することが求められます。
複数チャネルを組み合わせて母集団を形成する
エンジニア採用では、単一の手法だけに頼ると、出会える候補者の層が限られてしまいます。顕在層に強い求人媒体と、潜在層にアプローチできるダイレクトリクルーティングやリファラル採用を組み合わせることで、母集団の幅を広げられます。自社の採用規模と予算に応じて、複数チャネルを併用することが成果につながりやすいと考えられます。
また、それぞれの手法の成果を振り返り、応募数・通過率・採用単価などを定期的に検証することも大切です。データをもとに配分を見直すことで、限られたリソースを効果的に使う運用に近づけます。
エンジニア採用でよくある失敗と誤解

最後に、エンジニア採用でつまずきやすい失敗と誤解を確認しておきましょう。事前に落とし穴を知っておくことで、遠回りを避けやすくなります。
求人媒体に載せれば応募が来るという思い込み
「求人媒体に掲載すれば応募が集まる」という前提は、エンジニア採用では通用しにくくなっています。前述のとおり、優秀なエンジニアの多くは転職潜在層であり、自ら求人を探して応募するとは限りません。掲載して待つだけの受け身の採用では、狙った層に出会えないケースが少なくありません。
応募が集まらない場合、媒体を増やすよりも、そもそものアプローチ方法を見直すことが有効な場合があります。企業側から動くダイレクトリクルーティングや、社員経由のリファラル採用など、能動的な手法を取り入れる視点が求められます。
年収の高さだけで勝負しようとする
年収の引き上げは有効な打ち手の1つですが、条件面だけで競おうとすると、より高い待遇を提示する企業に候補者を奪われやすくなります。エンジニアは技術的な成長や開発環境、裁量なども重視する傾向があるためです。待遇と、仕事の魅力や働き方の両面から訴求することが、採用の安定につながると考えられます。
特に、資金力で大手に対抗しにくい中小企業やスタートアップでは、任せられる裁量の大きさや、事業への共感、技術的な挑戦のしやすさなど、自社ならではの魅力を言語化して伝えることが差別化のポイントになります。
エンジニア採用に関するよくある質問(FAQ)

Q1. エンジニア採用が難しい最大の理由は何ですか?
もっとも大きな要因は、需要に対して人材の供給が追いついていない構造的な人材不足です。DXの進展で幅広い業界がエンジニアを求める一方、優秀な層の多くが転職潜在層であるため、通常の求人では出会いにくいことも難しさを高めています。
Q2. 採用予算が限られている場合、どの手法が向いていますか?
コストを抑えたい場合は、社員の紹介を活かすリファラル採用や、自社発信によるダイレクトリクルーティングが選択肢になります。予算と採用工数のバランスを見ながら、複数の手法を組み合わせることが現実的です。まずは自社の状況に合う手法から着手するとよいでしょう。
Q3. 未経験のエンジニアも採用すべきですか?
即戦力の獲得が難しい状況では、ポテンシャル層や第二新卒を採用し、自社で育成する選択肢も有効と考えられます。ただし、育成体制やメンター役の確保が前提となるため、受け入れ環境を整えたうえで検討することが重要です。
Q4. エンジニア採用にかかる期間の目安はどのくらいですか?
採用手法や求める要件によって大きく変わるため、一概にはいえません。要件が高度なポジションほど、母集団形成から内定までに時間がかかる傾向があります。スケジュールに余裕を持ち、選考スピードを高めておくことが、候補者の離脱を防ぐうえで有効です。
まとめ|エンジニア採用は難しい理由の理解から始まる

エンジニア採用が難しい背景には、構造的な人材不足、潜在層の多さ、技術理解の不足といった複数の要因があります。難しさの正体を理解したうえで、自社に合った手法を組み合わせることが、採用成功への近道になります。
求人媒体・人材紹介・ダイレクトリクルーティング・リファラル採用・採用イベントには、それぞれ異なる強みがあります。現場を巻き込んだ要件定義と、候補者目線の情報発信・選考設計を土台に、複数チャネルを使い分けていくことが、変化の激しい採用市場で成果を上げるポイントといえるでしょう。
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