要件定義書の書き方|基幹システムの目次・サンプル・テンプレートで解説

構想策定・要件定義公開日:
監修大手コンサルティングファーム出身/基幹システム刷新・業務改革の実務経験を持つ専門家
要件定義書の書き方|基幹システムのサンプル・テンプレートで解説

要件定義書は、第三者が読んでも同じ動きを思い浮かべられることと、「作らないもの」まで書いてあることの2つで質が決まります。この記事では、基幹システムの要件定義書の書き方を、11章の目次、機能要件一覧のサンプル、あとで揉める書き方の直し方、確定後の変更管理まで、大手コンサルティングファーム出身の専門家の知見と公的機関の資料をもとに解説します。

この記事でわかること
  • 基幹システムの要件定義書に入れる11の章と、それぞれに書くこと
  • そのまま真似できる機能要件一覧のサンプル(製造業・10件を抜粋)と、非機能要件の書き方の例
  • 「柔軟に対応できること」など、あとで揉める書き方4つと書き直し例
  • 確定した要件定義書を守る変更管理のルールと、提出前に確認する10のチェックポイント

要件定義書とは:発注側と作る側の「合意の記録」

要件定義書は、新しいシステムで何を実現し、何を実現しないかを、発注側(業務部門・経営)と作る側(ベンダー・開発会社)の間で合意した記録です。見積もり、設計、テスト、検収のすべてがこの文書を基準に進みます。基幹システムの要件定義書の書き方を誤ると、その後の工程すべてに影響します。

IPA(情報処理推進機構)の「ユーザのための要件定義ガイド 第2版」(2019年)は、「システム開発の遅延の過半は要件定義の失敗にある」と言われていると紹介し、業務部門のユーザが主体的に要件定義へ関わる必要性を説いています。調査の数字もこれを裏づけます。JUAS(日本情報システム・ユーザー協会)の「企業IT動向調査報告書2026」では、品質・予算・工期(QCD)の悪化に影響した工程として「要件定義」を挙げた企業が57.4〜69.0%にのぼりました。同じ調査で、機能要件定義を「ほぼ内製」「内製が多い」と答えた企業は46.1%、非機能要件定義では37.6%です。

※JUASの調査は東証上場企業とそれに準じる企業(回答957社)が対象です。中小企業にそのまま当てはまる数字ではありませんが、要件定義でつまずきやすい傾向は規模を問わず参考になります。

基幹システムは販売・在庫・購買・会計と業務の範囲が広く、書き漏れや解釈の違いがそのまま追加費用と工期の延長になります。なお、「要求定義」と「要件定義」は別物です。要求は「こうしたい」という業務側の希望、要件は「システムでこう実現する」と決めた内容です。違いは要求定義と要件定義の違いで詳しく解説しています。

基幹システムの要件定義書の目次(11章)

中小企業の基幹システムなら、次の11章で足ります。大企業向けの網羅的な様式をそのまま使う必要はありません。大事なのは資料の量ではなく、見積もりと判断に必要なことが抜けていないことです。

章書くこと抜けると起きること
1. 目的と成功基準なぜ刷新するか。刷新後にどの数字が変われば成功かシステムを入れること自体がゴールになる
2. 対象範囲と対象外対象の業務・部署・拠点。作らないもの「それも入っていると思っていた」が起きる
3. 業務フロー現状(As-Is)と将来(To-Be)の業務の流れ例外処理があとから次々に見つかる
4. 機能要件一覧機能ごとのID・内容・優先度・受入基準見積もりの前提が各社でばらばらになる
5. 帳票帳票ごとの項目・様式・出力のタイミング独自帳票の追加開発が後から発生する
6. データ・マスタ取引先・品目などのマスタと、コードの付け方移行時にデータの不整合が起きる
7. 外部連携連携先・対象データ・頻度・エラー時の処理詳細設計で連携の追加費用が出る
8. 非機能要件可用性・性能・運用保守・移行・セキュリティなど「遅い」「止まった」の責任が曖昧になる
9. 移行要件移すデータの範囲・期間・照合方法・判定基準稼働直前に数字が合わず延期になる
10. 前提・制約・発注側の作業予算・期限・発注側が担う作業(テスト、データ準備)社内の作業量が見積もられていない
11. 用語集社内用語・略語の定義同じ言葉を別の意味で使っている

3章の業務フローは、現状と将来を並べて描くと、どこが変わるかが一目で分かります。描き方はAs-Is/To-Beとはで例を示しています。1章の「成功基準」は、「月次決算を締め日から5営業日で確定」「受注から出荷指示までを当日中」のように、刷新の前後で比べられる数字にします。

見落とされやすいのが11章の用語集です。同じ社内用語でも、部署によって指している数字が違うことがあります。次のような言葉は、要件定義の早い段階で意味をそろえておきます。

  • 「在庫」:倉庫にある数か、受注で引当済みの分を引いた数か。検品前の入荷分を含むか
  • 「売上日」:出荷した日か、取引先が検収した日か。月末の出荷はどちらの月に計上するか
  • 「単価」:定価か、掛率をかけた後の金額か。値引きは単価に含めるか、別の行にするか
  • 「納期」:自社から出荷する日か、取引先に届く日か

営業が言う「在庫」と倉庫担当が言う「在庫」が違えば、画面に出す数字の要件も変わります。用語集は数行でもよいので、最初の打ち合わせから作り始めます。

サンプル:機能要件一覧(製造業の例)

要件定義書の中心は4章の機能要件一覧です。次の表は、従業員120名・2拠点の金属部品加工業を例にした一覧の抜粋です。1行に1つの機能を、「誰が・何をすると・どうなる」の形で書きます。

ID業務要件優先度補足・対象外
SD-01見積営業が見積を作成すると、品目・単価・数量を受注に引き継げる必須見積書の書式は現行どおり
SD-02受注受注を登録すると、納期と品目ごとの所要量が生産計画に渡る必須FAX注文は手入力(OCRは対象外)
SD-05請求締め日(20日・末日)ごとに請求書をまとめて発行できる必須取引先ごとの締め日・掛率を保持
SD-06請求入金を登録すると、売掛金を消し込めるあれば銀行データの取込は後回し
PP-01生産計画受注と在庫から、週単位の生産計画案を自動で作成する必須段取り替えの制約を考慮
PP-04生産実績作業者がタブレットで着手・完了・不良数を入力できる必須工場内Wi-Fiの整備が前提
MM-01在庫入庫・出庫・移動を登録し、在庫数を即時に更新する必須2拠点の在庫を区別
MM-03購買在庫が発注点を下回ると、発注書案を作成するあればFAX送信は現行どおり
FI-01会計連携売上・仕入の仕訳データを日次で作成し、会計ソフトへ取り込む必須会計ソフトは現行を継続
NF-01権限部署・役職ごとに閲覧・入力・承認の権限を設定できる必須―

※説明用の例です。成果物サンプルの全体は成果物サンプルで見られます。

この一覧で押さえたいのは3点です。

  • 優先度を3段階に分ける:「必須/あれば/後回し」。全部を必須にすると、費用と工期の調整ができなくなります。
  • 補足欄に「対象外」を書く:「OCRは対象外」「会計ソフトは現行を継続」のように、やらないことを同じ行で明記します。
  • 前提条件も書く:「工場内Wi-Fiの整備が前提」のように、システムの外で必要な準備を書くと、発注側の作業が見積もりから漏れません。

IDは「業務の略号+連番」にしておくと、テスト仕様書や課題一覧から「SD-05の締め処理で不具合」のように参照できます。検収のときに、どの要件が満たされたかを1行ずつ確認できるのも利点です。

非機能要件は「数字」と「誰が困るか」で書く

8章の非機能要件は、IPAの「非機能要求グレード」の6つの大項目(可用性、性能・拡張性、運用・保守性、移行性、セキュリティ、システム環境・エコロジー)に沿って書くと漏れを防げます。非機能要求グレード2018は238の項目(メトリクス)を持ちますが、中小企業の基幹システムですべてを埋める必要はありません。まずは次の5項目を、業務の言葉で決めます。

項目書き方の例決めないと起きること
利用時間平日8時〜20時。月末・月初の3営業日は22時まで夜間の一括処理と月末の残業時間が重なる
止まったときの復旧受注・出荷は翌営業日の始業までに復旧。止まっている間は紙の出荷指示で続ける復旧の目標がなく、保守契約の範囲が決まらない
応答時間受注登録の画面遷移は通常3秒以内。月次集計は夜間処理で可「遅い」という苦情に、基準がないため対応できない
バックアップ毎日取得し、7世代を保管。社外の保管先にも複製する障害やランサムウェアの被害時に戻せる時点がない
権限と操作記録単価・掛率の変更は管理者のみ。変更者と日時を記録する不正や誤操作のあとに原因を追えない

※説明用の例です。数値は業務の実態と予算に合わせて決めます。

決め方の詳細は非機能要件とはで、6つの大項目ごとに解説しています。

帳票と外部連携は「一覧表」にして別紙にする

5章の帳票と7章の外部連携は、本文に文章で書くと抜けが見えません。1行1件の一覧表にして別紙にし、本文からは「別紙参照」とします。見積もりのとき、作る側は行数と難しさで工数を出せるようになります。

ID連携先データ方向・頻度エラー時の扱い
IF-01会計ソフト売上・仕入の仕訳販売管理→会計/日次(夜間)取込エラーの一覧を経理に通知し、翌朝に再取込
IF-02給与ソフト作業時間の実績生産実績→給与/月次(締め日翌日)工数が未入力の作業者を一覧で出し、班長が補正
IF-03取引先のEDI注文データ取引先→受注/1日3回品番が見つからない行は保留にし、営業事務が確認
IF-04銀行入金明細銀行→売掛金/日次(後回し)消込できない入金は経理が手作業で確認

※説明用の例です。

帳票も同じ形で、「帳票名・使う人・出力のタイミング・現行の様式を残すか」を1行ずつ書きます。現行の帳票をすべて残そうとすると、それだけで追加開発が積み上がります。実際に毎月使っている帳票を、利用者と一緒に数えるところから始めると、標準の帳票で足りるものが見えてきます。9章の移行要件は、どのデータを何年分移し、件数と金額をどう照合するかまで書きます。進め方は基幹システムのデータ移行で解説しています。

あとで揉める書き方4つと、書き直し例

要件定義書で揉めるのは、発注側と作る側で解釈が分かれる言葉です。「柔軟に」「適切に」「使いやすく」「必要に応じて」が出てきたら、具体的な動作と受入基準まで書き直します。

例1:「柔軟に対応できること」
NG取引条件の変更に柔軟に対応できること。
OK管理者権限を持つユーザーが、取引先別の掛率を管理画面から登録・変更できること。新しい計算ロジックの追加は対象外とする。

発注側は「どんなルール変更にも対応できる」、作る側は「設定画面で一部を変えられる」と受け取りがちです。

例2:「既存システムと同等の機能を有すること」
NG既存システムと同等の機能を有すること。
OK既存システムの主要機能一覧(別紙)のうち、移行対象として指定した機能を実装対象とする。対象外の機能は別紙に記載する。

すべての機能なのか、今使っている機能だけなのかが分かりません。使われていない機能まで作り直すことになりかねません。

例3:「簡単に操作できること」
NG誰でも簡単に操作できること。
OK日常の受注登録について、標準的な受注パターンなら担当者が原則3分以内で登録を完了できること。

操作性の感じ方は人によって違います。時間や手順数など、測れる基準に置き換えます。

例4:「必要に応じてデータ連携すること」
NG必要に応じて会計システムとデータ連携すること。
OK販売管理から会計システムへ、売上確定データを日次で連携する。対象項目・ファイル形式・エラー時の再処理方法は別紙のインターフェース一覧に定義する。

連携先・対象データ・頻度・エラー時の処理が曖昧だと、詳細設計で追加開発になりやすい項目です。

コンサルタントの現場メモ

書き上げた要件定義書は、作成に関わっていない社員に1章だけ読んでもらうと弱点が分かります。「この機能は誰が、いつ使うのか」と質問が出た箇所は、主語か頻度が抜けています。そして、実装する内容と同じくらい、「実装しない内容」が書けているかを見直してください。対象外の欄が空の章は、まだ合意が終わっていない章です。

要件が固まらないときに起きている3つのこと

要件定義が長引くとき、原因は書き方より手前にあることがほとんどです。よく見られる3つのパターンと対処をまとめます。

パターン何が起きているか対処
部門ごとに目指す姿が違う経営はコスト削減、営業は入力を減らしたい、経理は管理項目を増やしたい。それぞれ合理的でも全体の優先順位がないシステムで実現する目的を経営と確認し、各部門の要望を「経営効果・業務効果・実現コスト」で評価する
現行業務が整理されていない業務フローや処理ルールが文書になっておらず、担当者によって説明が違う。聞くほど例外が見つかる主要業務を図にし、例外処理を洗い出したうえで「残す運用」と「やめる運用」を決める
決める人がいない会議でまとまっても最終判断者が不在で、持ち帰りになる。次の会議で決定が覆るプロジェクト責任者と業務領域ごとの決裁者を決め、決定事項を記録する

中小企業では特に2つ目が起きやすい傾向があります。「この取引先だけ処理が違う」「月末だけ特別な締め方をする」といった運用が、特定の担当者の頭の中にだけある状態です。大企業では「誰が何を決めるか」の整理が課題になりやすい一方、中小企業では「誰が何をしているか」を把握することが先決です。会議の順番や決め方は要件定義の進め方で解説しています。

コンサルタントの現場メモ:この一言が出たら危ない
  • 「今までと同じことができれば大丈夫です」――非効率な処理や例外まで、そのままシステム化しかねません。
  • 「細かいことは開発が始まってから決めましょう」――開発途中で認識の違いが見つかり、追加費用と遅延につながります。
  • 「現場のことは担当部長が分かっているので大丈夫です」――管理者が把握している業務と、担当者が実際にしている業務には差があります。

こうした発言が出たら、否定せずに、具体的な業務の流れと例外処理をその場で一緒に確認します。

要件定義書を書く5つのステップ

  1. 目的と成功基準を経営と決める
    「今回の刷新で、経営上の何を改善したいか」「刷新後にどの数字が変わっていれば成功か」を最初に確認します。部門間で意見が分かれたときに誰が最終判断するかも、ここで決めます。
  2. 現行業務を図にする
    主要業務の流れを、部署をまたいで1枚の業務フローにします。同じデータを何度入力しているか(転記の回数)を数えると、効果の大きい箇所が見えます。
  3. 要望を集め、優先度をつける
    要望は大量に集めるより、「必須/あれば/後回し」に分けて範囲を決めることが本質です。
  4. 機能要件一覧と周辺の章を書く
    機能要件一覧を中心に、帳票・データ・連携・非機能・移行の章を埋めます。受入基準(何ができればOKか)も同時に書きます。
  5. 第三者の目で読み合わせる
    実際に入力する現場担当者に、見積から請求までの一連の流れで読んでもらい、今より負担が増えていないかを確認します。

4つ目のステップで書いた受入基準は、そのまま稼働前のテストの合否基準になります。「何ができればOKか」が要件定義書にないと、テストの段階で合否の議論がやり直しになります。テストの組み立て方はユーザー受入テスト(UAT)の進め方を参考にしてください。

確定した要件定義書を守る:変更管理のルール

要件定義書は、承認して終わりではありません。設計や開発が始まってから出る追加要望をどう扱うかを決めておかないと、合意した範囲が少しずつ崩れます。

公表されている裁判例に、旭川医科大学とNTT東日本の電子カルテシステム開発をめぐる札幌高裁2017年8月31日判決があります。Westlaw Japanの判例コラム第120号によると、ベンダーは625項目の追加開発要望を受け入れたうえで、それ以降は追加要望を出さないという「仕様凍結合意」を結びました。控訴審は、仕様凍結合意の後にユーザー側が要望を出したのは162項目だったと認定し、ユーザー側に約14億円の支払いを命じています。発注側が要望を出し続けることは、契約上のリスクにもなり得るという例です。

中小企業の基幹システムでも、確定後の変更は次のような簡単な表で管理すれば足ります。

欄書くこと記入例
変更ID・起票日連番と日付CR-012/10月15日
対象の要件ID機能要件一覧のどの行が変わるかSD-05(請求締め)
変更の内容と理由何を、なぜ変えたいか15日締めの取引先が1社追加になったため
影響費用・工期・他の機能への影響(作る側が見積もる)設定で対応可。追加費用なし、テスト0.5日
判断と判断者採用/見送り/次期対応と、決めた人採用(プロジェクト責任者)

※説明用の例です。

ルールは2つだけ決めます。影響を見積もってから判断することと、判断する人を1人に決めることです。口頭の「ついでにお願い」を受け付けない運用にすると、合意した範囲と費用が守られます。

提出前の10のチェックポイント

  • 刷新の目的と、成功を測る数字が書かれている
  • 対象範囲と対象外が明記されている
  • 例外処理(特定の取引先・月末処理など)が洗い出されている
  • 機能要件に優先度(必須/あれば/後回し)がついている
  • 「柔軟に」「適切に」「使いやすく」「必要に応じて」が残っていない
  • 各機能に受入基準(何ができればOKか)がある
  • 外部連携の相手・データ・頻度・エラー時の処理が決まっている
  • 移行するデータの範囲と、照合の方法が決まっている
  • 発注側が担う作業(テスト・データ準備・研修参加)が書かれている
  • 領域ごとの決裁者と、確定後の変更を判断する手順が決まっている

よくある質問

要件定義書は発注側とベンダーのどちらが書くものですか?

作成作業はベンダーやコンサルタントが担うことが多いですが、内容に責任を持つのは発注側です。IPA・経済産業省の「情報システム・モデル取引・契約書(第二版)」でも、要件定義はベンダーが作成を支援する準委任の形で整理されています。目的・優先順位・対象外の判断は発注側にしかできません。ベンダーに任せきりにすると、自社に合わない要件で見積もりが進みます。

中小企業でも分厚い要件定義書が必要ですか?

必要ありません。11章の型を押さえ、主要業務フロー・機能要件一覧・課題一覧・決定事項を簡潔にまとめれば足ります。量ではなく、見積もりと判断に必要な情報が揃っているかが大事です。

要件定義にはどのくらいの期間がかかりますか?

対象範囲によって変わりますが、中小企業の基幹システムでは1〜3か月程度が一つの目安です。JUASの「ソフトウェア・メトリクス調査2025」では、要件定義が開発全体に占める割合は工期で20%、工数で15%(いずれも5%刻みに丸めた値)とされ、作業量の割に期間がかかる工程です。期間よりも、各回の打ち合わせで何を決めるかを先に決めておくことが大切です。

要件定義書の承認後に変更したくなったらどうすればよいですか?

変更そのものは悪いことではありません。変更票に対象の要件ID・理由を書き、作る側に費用と工期への影響を見積もってもらってから、決められた判断者が採用・見送り・次期対応を決めます。口頭での追加依頼を重ねると、合意した範囲と費用が崩れます。

要件定義書はWordとExcelのどちらで作ればよいですか?

使い分けると管理しやすくなります。目的・範囲・業務フロー・前提条件のような文章の章はWordなどの文書で、機能要件一覧・帳票一覧・インターフェース一覧・変更管理表のように1行1件で数える章はExcelなどの表で作ります。どちらの場合も、版番号と更新日、承認した人を表紙に残し、最新版がどれかを分かるようにしておきます。

要件定義書のテンプレートと記入例を無料で配布しています

この記事で紹介した11章の目次、機能要件一覧、非機能要件の記入例を、そのまま使える形にまとめた資料です。

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まとめ

基幹システムの要件定義書は、要望をそのまま並べる文書ではなく、実現する業務と優先順位を決め、作らないものまで明記した合意の記録です。曖昧な言葉を測れる基準に置き換え、決める人と決めたことを残し、確定後の変更は影響を見てから判断する。この3つを押さえるだけで、追加費用と手戻りの多くは防げます。

自社の場合はどこから整理すべきか分からない、という方は、無料診断で現状の課題と、構想策定で決めるべきことを整理します。

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この記事の執筆・編集:基幹システム構築支援 編集部(株式会社Digital&)

中小企業の基幹システムの構想策定から導入・定着までを支援する「基幹システム構築支援」の編集部です。記事は、大手コンサルティングファーム出身/基幹システム刷新・業務改革の実務経験を持つ専門家の監修のもと、実務で得た知見と公的な資料をもとに作成しています。