ERPの種類|統合型・コンポーネント型・業務ソフト型と提供形態の違い

基礎知識公開日:
監修大手コンサルティングファーム出身/基幹システム刷新・業務改革の実務経験を持つ専門家
ERPの種類|統合型・コンポーネント型・業務ソフト型と提供形態の違い

ERPの種類は、「どこまでの業務を1つの製品で持つか(統合型・コンポーネント型・業務ソフト型)」と「どこで動かすか(オンプレミス・クラウド)」の2つの軸で分けると整理できます。中小企業では、業務の範囲で種類を決めてから提供形態を選ぶ順番にすると、比較がぶれません。この記事では、ERPの種類ごとの違いを比較表で示し、自社に合う組み合わせを6つの質問で判定できるようにします。

この記事でわかること
  • 統合型・コンポーネント型・業務ソフト型の違いと、それぞれが合う会社
  • オンプレミス・クラウド(IaaS型・SaaS型)で、誰が何を管理するかの違い
  • 総務省の調査から見る、基幹業務のクラウド化の現在地
  • 自社に合うERPの種類がわかる6つの質問と、3社の当てはめ例(説明用の例)
  • 種類の選び方でよくある失敗と、その避け方

ERPの種類は「業務の範囲」と「提供形態」の2軸で分ける

ERPの種類を調べると、「統合型」「クラウド型」「SaaS」「業種特化型」など、いろいろな分け方が出てきます。混乱しやすいのは、違う軸の分類が同じ列に並べられているからです。ERPの種類は、次の2つの軸を分けて考えると整理できます。

  • 軸1:業務の範囲(機能の持ち方):販売・購買・在庫・生産・会計・人事を1つの製品で持つか、必要な部分だけを選ぶか、単体の業務ソフトを広げるか。統合型・コンポーネント型・業務ソフト型の3つ
  • 軸2:提供形態(どこで動かすか):自社でサーバーを持つオンプレミスか、クラウドか。クラウドの中でも、ベンダーのサービスを使うSaaS型と、クラウドのサーバー上に製品を載せるIaaS型がある

2つの軸は独立しています。たとえば「統合型のSaaS」もあれば、「コンポーネント型をIaaSで動かす」構成もあります。比較表を作るときは、まず軸1で候補の種類を決め、そのあと軸2で提供形態を選ぶと、性質の違う製品を同じ表で比べてしまう失敗を防げます。

なお、「業種特化型」は軸1・軸2とは別に、特定の業種(建設、食品、アパレルなど)の業務に合わせた機能を持つかどうかという分け方です。どの種類にも業種特化型の製品があります。業種特化型かどうかは、軸1・軸2で候補を絞ったあとに、追加開発を減らせるかという観点で確認すれば十分です。ERPそのものの意味はERPとはで解説しています。

統合型ERPとは:全業務を1つのデータベースで持つ

統合型ERPは、販売・購買・在庫・生産・会計・人事などの基幹業務を、1つの製品・1つのデータベースで持つ種類です。ERPという言葉が本来指している姿に最も近く、「統合基幹業務システム」とも呼ばれます。

統合型の強みは、取引の発生から仕訳までが製品の中で完結することです。受注を登録すると在庫の引当、出荷、売上、債権、仕訳までが同じデータでつながり、連携のためのデータ受け渡しが要りません。拠点別・事業別の損益も同じ基準で集計できます。

一方で、導入の範囲が広くなるため、設定・データ移行・教育の作業量が大きくなります。全モジュールを一度に稼働させる「ビッグバン導入」にすると、業務を知る人が長期間プロジェクトに取られます。中小企業では、統合型を選んだ場合でも、販売・在庫・会計を先に稼働させ、生産や人事をあとから広げる段階導入がよく取られます。

統合型が合う会社

  • 拠点・事業・グループ会社が複数あり、同じ基準で損益を比べたい
  • 受注・在庫・会計の数字を日次でそろえたい
  • 今後、拠点の追加やM&Aなど事業の拡大を予定している
  • 業務を製品の標準に合わせる方針を経営が決められる

コンポーネント型ERPとは:必要な業務だけを選んで組み合わせる

コンポーネント型ERPは、販売・会計・人事などの機能が独立したモジュールとして提供され、必要なものだけを選んで導入する種類です。同じ製品群の中でモジュールを足していく形が基本ですが、他社の製品と組み合わせる構成も含めて呼ぶことがあります。

強みは、導入範囲を小さく始められ、業種固有の業務だけを別の専用システムにできることです。たとえば、会計と販売はERPのモジュールを使い、生産管理は製造業向けの専用システムにする、といった組み方ができます。

注意点は、モジュール間・製品間の連携です。同じ製品群のモジュールでも、マスタの持ち方やデータの受け渡しのタイミングが製品によって違います。他社製品と組み合わせる場合は、連携の設計・開発・保守が導入側の責任になります。「どのデータを、どちらが原本として持ち、いつ受け渡すか」を決めないまま組み合わせると、統合型の良さが薄れます。

組み合わせる場合に、連携ごとに決めておく項目は次の4つです。

  • 原本:取引先・品目・単価のマスタを、どちらのシステムで登録・修正するか
  • タイミング:受け渡しはリアルタイムか、1時間ごとか、日次の夜間処理か
  • 単位:受注明細1行ごとに渡すか、日別・取引先別にまとめて渡すか
  • エラー時:受け渡しに失敗したデータを誰が気づき、どう再処理するか

この4つを連携の本数分だけ一覧にすると、コンポーネント型の運用負担が具体的に見えてきます。連携の本数が増えるほど、この一覧の保守とエラー対応の手間も増えます。一覧の行数が多くなりすぎるようなら、統合型との比較を真剣に行う価値があります。

コンポーネント型が合う会社

  • 業種特有の業務(生産工程、工事原価、店舗運営など)が競争力の源泉になっている
  • 予算や社内体制の都合で、一部の業務から始めたい
  • 今の会計ソフトや給与ソフトなど、使い続けたいシステムがある
  • 連携の設計と保守を任せられるベンダー、または社内の担当者がいる

業務ソフト型ERPとは:単体の業務ソフトを広げてERPに近づける

業務ソフト型は、会計ソフトや販売管理ソフトなど単体の業務ソフトを中心に、同じシリーズの製品や連携機能で範囲を広げていく種類です。中小企業向けの会計・給与・販売管理のシリーズ製品が代表的な形です。

強みは、導入しやすさと費用の小ささです。製品ごとに導入でき、操作も業務ごとに完結しているため、担当者が覚えやすい傾向があります。すでに会計ソフトを使っていれば、同じシリーズの販売管理を足すだけで始められます。

弱みは、製品ごとにデータベースが分かれていることが多い点です。連携は仕訳データの受け渡しなど一方向の連携が中心になり、在庫と会計の数字をリアルタイムでそろえたり、拠点別の損益を細かく出したりするのは苦手です。取引量や拠点が増えると、連携の手作業やExcel集計が再び増えてきます。

種類を組み合わせる「2層」の考え方

3つの種類は、1社で1つを選ぶとは限りません。グループ会社や海外拠点を持つ会社では、本社は統合型のERPを使い、規模の小さい子会社や拠点には軽量な製品を入れて、会計データだけを本社に集める構成が取られることがあります。「2層ERP」と呼ばれる考え方です。

中小企業でも、本社と工場、本社と販売子会社のように業務の性質が違う場合は、この考え方が使えます。その場合も、勘定科目と取引先・品目コードの体系は全社でそろえておくことが前提です。ここがそろっていないと、集めた数字を比べられません。コードの決め方はマスタデータ整備とコード体系の決め方で解説しています。

3つの種類の比較

比較の観点統合型コンポーネント型業務ソフト型
データの持ち方1つのデータベースで全業務を共有モジュールごと。同じ製品群なら共有されることが多い製品ごとに別。連携で受け渡す
導入範囲広い(段階導入も可)必要なモジュールだけ業務ごとに1製品ずつ
業種固有の業務への対応製品の標準か業種テンプレートに合わせる専用システムと組み合わせやすい単体ソフトの機能の範囲内
導入の作業量大きい中程度(連携の設計が加わる)小さい
数字のそろいやすさ高い(取引と仕訳が同時)連携の設計しだい月次の連携が中心になりやすい
規模が大きくなったとき拠点・事業の追加に対応しやすいモジュールの追加で対応連携の手作業が増えやすい
合いやすい会社の例複数拠点・複数事業、成長期の会社業種特有の業務が強みの会社拠点1つ、取引パターンが単純な会社

3つは優劣ではなく、会社の状態に合うかどうかの違いです。同じ会社でも、従業員30名のときは業務ソフト型で足り、拠点が3つに増えた段階で統合型を検討する、という移り変わりは自然です。

提供形態の違い:オンプレミス・IaaS型・SaaS型

2つ目の軸は、ERPをどこで動かすかです。米国国立標準技術研究所(NIST)の「The NIST Definition of Cloud Computing」(2011年)は、クラウドのサービスモデルをSaaS・PaaS・IaaSの3つに分けています。ERPに当てはめると、主に次の3つの形になります。

管理するものオンプレミスIaaS型(クラウドのサーバー上に製品を載せる)SaaS型(ベンダーのサービスを使う)
サーバー・ネットワーク機器自社クラウド事業者ベンダー
OS・データベースの更新自社(または保守ベンダー)自社(または保守ベンダー)ベンダー
ERP製品のバージョンアップ自社が時期を決めて実施自社が時期を決めて実施ベンダーが定期的に実施
追加開発(アドオン)の自由度高い高い製品が認める範囲に限られることが多い
バックアップ・障害対応自社分担(契約で確認)ベンダー(範囲は契約で確認)
費用の形初期の購入費が大きく、保守費が毎年かかるライセンス費とクラウドの利用料利用料(ユーザー数などに応じた月額・年額)
合いやすい会社工場設備や社内システムとの連携が多い、データを社外に置けない事情があるアドオン資産を活かしつつサーバー管理をやめたいサーバーやIT担当者を社内に置きたくない、標準に合わせる方針を取れる

※一般的な分担の例です。実際の分担は製品・契約によって異なるため、責任分界を契約前に確認してください。

中小企業にとってSaaS型の利点は大きく、サーバーの購入と保守、OSやデータベースの更新、バックアップの運用を自社で持たずに済みます。一方で、ベンダーの定期的な機能更新に合わせて業務や帳票を確認する作業が発生し、追加開発の自由度も下がります。SaaS型を選ぶことは、業務を製品の標準に合わせる方針を選ぶこととほぼ同じと考えておくと、判断を誤りにくくなります。

提供形態を比べるときに確認する6つの観点

提供形態の比較は、費用だけでなく、システムが止まったときや遅くなったときの扱いまで含めて行います。IPAの「非機能要求グレード」は、機能以外の要求を6つの大項目に整理しています。ERPの提供形態を比べるときも、この6項目で確認すると漏れを防げます。

  • 可用性:稼働時間の保証、計画停止の時間帯、障害時の復旧目標。月末の締め日や請求書の発行日に止まらないか
  • 性能・拡張性:月末に処理が集中したときの応答時間、ユーザー数や取引量が増えたときの対応
  • 運用・保守性:バックアップの頻度と保存期間、問い合わせ窓口の受付時間、機能更新の頻度と事前通知
  • 移行性:旧システムからのデータ移行の方法、将来ほかの製品に移るときのデータの取り出し方
  • セキュリティ:権限設定、操作履歴、データの保管場所、通信の暗号化
  • システム環境・エコロジー:利用できる端末・ブラウザ、設置場所や機器の条件

特に「移行性」のうち、将来の乗り換え時にデータを自社で取り出せるかは、SaaS型を選ぶときに見落とされがちな項目です。契約前に、取り出せるデータの範囲と形式を確認しておきます。

オンプレミス型やIaaS型では、製品の保守期限を自社で管理する必要があります。たとえばSAPは、SAP Business Suite 7(SAP ERP 6.0を含む)のメインストリーム保守を2027年末まで、保守料率に2ポイントを上乗せするオプションの延長保守を2030年末までと公表しています(2020年2月の発表)。保守期限が来ると、更新か乗り換えかを決めなければなりません。詳しくはSAP 2027年問題で解説しています。クラウド化の進め方は基幹システムのクラウド化も参考にしてください。

データで見る、ERPのクラウド化の現在地

総務省「令和7年通信利用動向調査」(2026年5月公表)によると、クラウドサービスを一部でも利用している企業は83.5%で、前年の80.6%から増えました。「全社的に利用している」企業も60.0%に達しています。

ただし、用途を見ると基幹業務の中でも差があります。クラウドサービスを利用している企業のうち、「給与、財務会計、人事」に使っている企業は56.3%でした。これに対して「受注販売」は16.8%、「購買」は16.7%、「生産管理、物流管理、店舗管理」は16.4%にとどまります。

※同調査の企業調査は、公務を除く産業に属する常用雇用者100人以上の企業が対象です(令和7年の有効回答はクラウド利用企業2,133社)。従業員100人未満の会社は調査の対象に含まれていません。

この差には理由があります。会計・給与は法令に沿って業務の型が決まっており、どの会社でも流れが似ているため、SaaSの標準機能に合わせやすい業務です。受注販売・購買・生産は、取引先ごとの条件や自社の工程に合わせた運用が多く、標準に合わせにくい部分が残ります。中小企業がERPの種類を選ぶときに迷うのも、まさにこの「現場側の業務」をどう持つかです。

この現状を踏まえると、選択肢は大きく2つに分かれます。販売・購買・在庫も含めて統合型のSaaSに合わせていくか、会計・給与はSaaSに置きつつ、販売・生産はコンポーネント型や専用システムで持って連携するかです。前者は連携の手間が少なく数字がそろいやすい反面、現場の運用を変える負担が大きくなります。後者は現場の運用を残しやすい反面、連携の設計と保守を誰かが担い続ける必要があります。どちらが合うかは、次の6つの質問で判断します。

自社に合うERPの種類を決める6つの質問

次の6つの質問に順に答えると、業務の範囲(軸1)と提供形態(軸2)の組み合わせの候補が絞れます。

質問「はい」が多い場合「いいえ」が多い場合
Q1. 拠点・事業・グループ会社が2つ以上あるか統合型を優先して検討業務ソフト型・コンポーネント型も候補
Q2. 在庫と会計の数字を、日次でそろえる必要があるか統合型、またはモジュール間でデータを共有するコンポーネント型業務ソフト型の連携でも足りる可能性
Q3. 業種特有の業務(生産工程・工事原価・店舗など)が強みになっているかコンポーネント型、または業種特化型の製品統合型の標準機能で足りる可能性
Q4. 業務を製品の標準に合わせる方針を、経営が決められるかSaaS型が有力オンプレミスかIaaS型。ただし追加開発の費用と保守を見込む
Q5. 工場設備・倉庫機器・社内システムとの連携が多いか連携の方式を確認したうえで、IaaS型・オンプレミスも比較SaaS型が有力
Q6. サーバーや製品の更新を管理できるIT担当者が社内にいるかオンプレミス・IaaS型も選択肢SaaS型が有力

Q1〜Q3で業務の範囲、Q4〜Q6で提供形態が決まります。答えが割れる場合は、「どの業務を同じデータベースで持たないと困るか」に立ち返ると判断しやすくなります。

3社への当てはめ例

  • A社:金属加工業、従業員60名、工場1か所。Q1はいいえ、Q2はいいえ(月次で足りる)、Q3ははい(工程ごとの実績管理が強み)、Q4ははい、Q5ははい(加工機の実績データを取り込みたい)、Q6はいいえ。候補は「会計・販売はSaaS型の業務ソフトかコンポーネント型、生産管理は製造業向けの専用システムで連携」。連携の設計を誰が担うかを先に決める。
  • B社:住宅設備の卸売業、従業員150名、営業所4か所と物流センター。Q1ははい、Q2ははい、Q3はいいえ、Q4ははい、Q5はいいえ、Q6はいいえ。候補は「統合型のSaaS」。取引先ごとの掛率と締め日の種類を標準機能で持てるかを、比較の最初の確認項目にする。
  • C社:食品メーカー、従業員220名、2工場、既存ERPにアドオン多数。Q1ははい、Q2ははい、Q3ははい(原料ロットと賞味期限の管理)、Q4はいいえ(取引先指定の帳票が多い)、Q5ははい、Q6ははい。候補は「統合型をIaaS型で継続し、アドオンを棚卸しして減らす」か「統合型のSaaSに移り、帳票は外付けの仕組みで対応」。2案を5年総費用で比べる。

※説明用の例です。実際の判断には、業務の詳細や費用の比較が必要です。

コンサルタントの現場メモ

種類を選ぶ段階でよく見かけるのが、「クラウドかオンプレか」から議論を始めてしまうケースです。提供形態は、業務の範囲と、標準に合わせる方針が決まれば自然に絞れます。逆の順番で決めると、SaaS型を選んだあとで「この帳票が出せない」「この取引先の締め方に合わない」と気づき、外付けの開発が膨らみます。

もう1つ、コンポーネント型や専用システムとの組み合わせを選ぶときは、取引先・品目のマスタをどちらのシステムが原本として持つかを最初に決めてください。両方で登録・修正できる状態にすると、数か月でコードがずれ始めます。

ERPの種類選びでよくある失敗と避け方

失敗例1:大企業向けの統合型を「全部入り」で選ぶ
NG将来を考えて機能の多い統合型を選び、全モジュールを一度に導入。設定項目が多すぎて社内で判断が追いつかず、稼働が大幅に遅れる。
OK今後3〜5年の事業計画から必要な範囲を決め、販売・在庫・会計など効果の大きい業務から段階的に稼働させる。拡張できる製品かどうかは、比較の観点の1つとして確認する。

機能の多さは、そのまま設定・テスト・教育の作業量になります。

失敗例2:業務ソフト型のまま、連携をExcelで補い続ける
NG拠点が増えるたびに販売管理ソフトを追加し、拠点間の在庫移動と損益の集計をExcelで行う。担当者が月末に数日かけて集計している。
OK拠点が2つ以上になり、在庫と会計を日次でそろえる必要が出た段階で、統合型やコンポーネント型への移行を検討する。判断の目安は、連携のための手作業の時間と、数字が合うまでの日数。

業務ソフト型が悪いのではなく、会社の規模に対して種類が合わなくなっている状態です。

このほか、「SaaS型を選んだのに、旧システムと同じ画面や帳票を求めて追加開発が膨らむ」失敗もよく起きます。SaaS型で標準に合わせきれない業務がある場合は、その業務だけを外付けの仕組みで持つか、運用を変えるかを経営として判断します。ギャップの扱い方はFit to Standardとはで詳しく解説しています。

種類の候補が決まったら、次は製品・作り方の比較です。パッケージかスクラッチかの判断はERPパッケージとは、中小企業向けの選び方は中小企業のERPの選び方を参考にしてください。

よくある質問

統合型とコンポーネント型は、どちらが中小企業向けですか?

規模だけでは決まりません。拠点や事業が複数あり、数字を日次でそろえたい会社には統合型が、業種特有の業務が強みで一部の業務から始めたい会社にはコンポーネント型が合いやすくなります。この記事の6つの質問で、自社の答えを確認してみてください。

クラウドERPとSaaS型ERPは同じ意味ですか?

多くの場合、同じ意味で使われています。ただ「クラウドERP」という言葉には、ベンダーのサービスを使うSaaS型だけでなく、クラウド事業者のサーバー上にERP製品を載せるIaaS型が含まれることもあります。製品を比較するときは、バージョンアップや障害対応を誰が担うかを確認すると、どちらの形か分かります。

オンプレミスのERPは、もう選ぶべきではありませんか?

一概には言えません。工場の設備や社内の他システムとの連携が多い場合や、データを社外に置けない事情がある場合は、オンプレミスやIaaS型が合うこともあります。その場合は、サーバーや製品の保守期限と、更新の費用を5年・10年の単位で見込んでおく必要があります。

業種特化型のERPを選ぶメリットは何ですか?

業種特有の業務(建設業の工事台帳、食品業のロット・賞味期限管理など)が標準機能に入っているため、追加開発を減らせる可能性があります。一方で、製品の選択肢が少なくなることもあります。業種特化の機能が自社のやり方とどこまで合うかを、実際の業務の流れで確認することが欠かせません。

一度選んだERPの種類を、あとから変えることはできますか?

できますが、データ移行と業務の再設計が必要になり、新しく導入するのと近い作業量がかかります。業務ソフト型から統合型へ移る場合は、取引先・品目コードを今のうちから統一しておくと、移行の負担を減らせます。将来の移行を考えるなら、データを自社で取り出せる製品かどうかも確認しておきます。

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まとめ

ERPの種類は、業務の範囲で分ける「統合型・コンポーネント型・業務ソフト型」と、動かす場所で分ける「オンプレミス・IaaS型・SaaS型」の2つの軸で整理できます。2つは独立しているので、まず業務の範囲を決め、そのあと提供形態を選ぶ順番で考えると比較がぶれません。

総務省の調査でも、会計・給与のクラウド化に比べて、受注販売・購買・生産のクラウド利用はまだ少数です。中小企業がERPの種類を選ぶときの本当の論点は、この現場側の業務を、標準に合わせるのか、専用の仕組みで持つのかにあります。

自社にはどの種類と提供形態の組み合わせが合うのかを整理したい方は、無料診断で現状の業務とシステムの構成から、検討の候補を一緒に確認できます。

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向き不向き、3つの質問、重みづけ評価と5年総費用

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この記事の執筆・編集:基幹システム構築支援 編集部(株式会社Digital&)

中小企業の基幹システムの構想策定から導入・定着までを支援する「基幹システム構築支援」の編集部です。記事は、大手コンサルティングファーム出身/基幹システム刷新・業務改革の実務経験を持つ専門家の監修のもと、実務で得た知見と公的な資料をもとに作成しています。