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カムバック制度とは?給料は下がる?不採用になるケースやデメリットも解説
「一度退職した会社に、もう一度戻って働きたい」
そう考えたことはありませんか?かつては「出戻り」と少しネガティブな印象もあったこの働き方が、今、「カムバック制度」として企業と従業員の双方にとって魅力的な選択肢となりつつあります。
本記事では、カムバック制度の意味から給料や待遇の実態、不採用になるケースやデメリットまでを解説します。
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カムバック制度の基本|”出戻り”はもう古い?新しい働き方の選択肢

まずは、カムバック制度がどのような制度なのか、その基本から見ていきましょう。なぜ今この制度が注目されているのか、類似する制度とは何が違うのかを理解することで、その本質が見えてきます。
カムバック制度(ジョブリターン制度)とは
カムバック制度とは、一度退職した従業員を企業が再び雇用する制度のことです。「ジョブリターン制度」や「再雇用制度」とも呼ばれます。結婚や出産、育児、介護といったライフイベントや、配偶者の転勤など、やむを得ない事情で退職した従業員を主な対象とすることが多いですが、近年ではキャリアアップのための転職や起業などを理由に退職した人材も対象に含める企業が増えています。
カムバック制度とは、一度退職した人を再び雇用する制度です。法律上の定義はないため、カムバック制度運用の形式はひとつではありません。企業の方針に応じて対象者や名称が異なるケースもあり、それぞれ柔軟に設計されています。[1]
単なる「出戻り」とは異なり、企業が公式な制度として門戸を開いている点が大きな特徴です。これにより、従業員は退職後も企業とのつながりを保ち、将来的に復帰する可能性を視野に入れたキャリアプランを描きやすくなります。
なぜ今、カムバック制度が注目されるのか?
カムバック制度が注目を集める背景には、現代の日本が抱える2つの大きな課題があります。
1. 人材獲得競争の激化
少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少により、多くの企業で人手不足が深刻化しています。特に、専門的なスキルを持つ優秀な人材の獲得競争は激しさを増す一方です。こうした状況下で、自社の文化や業務内容をすでに理解している元従業員は、即戦力として非常に魅力的な存在です。
採用コストや入社後の教育コストを大幅に削減できる点も、企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。
2. 働き方の多様化
終身雇用が当たり前だった時代は終わり、転職や副業、フリーランスなど、個人の価値観に合わせた多様な働き方が広がっています。一度企業を離れて他社で経験を積んだり、新たなスキルを習得したりすることは、もはや珍しいことではありません。
カムバック制度は、こうした流動的なキャリア形成を前提とした、柔軟な人材戦略として注目されているのです。従業員にとっても、ライフステージの変化に合わせて働き方を見直せる、心強い選択肢となります。
アルムナイ制度との違いは?
カムバック制度とよく似た言葉に「アルムナイ制度」があります。「アルムナイ(alumni)」とは、英語で「卒業生」や「同窓生」を意味する言葉で、人事領域では企業の退職者を指します。
両者の最も大きな違いは、その目的と対象範囲の広さにあります。
| 制度名 | 主な目的 | 対象者 | 関係性 |
|---|---|---|---|
| カムバック制度 | 再雇用そのもの | 主にやむを得ない理由での退職者 | 再雇用を前提とした関係 |
| アルムナイ制度 | 退職者との継続的な関係構築 | すべての退職者 | 再雇用、ビジネスパートナー、情報交換など多角的 |
カムバック制度が「再雇用」を直接的なゴールとするのに対し、アルムナイ制度は、退職者を「卒業生」と捉え、退職後も継続的に良好な関係を築くことを目的としています。その関係性の中から、再雇用だけでなく、業務委託先のパートナーになったり、新たなビジネスチャンスが生まれたりといった、より多角的な価値創出を目指すのが特徴です。
言うなれば、アルムナイ制度という大きな枠組みの中に、再雇用の選択肢としてカムバック制度が含まれていると理解すると分かりやすいでしょう。
カムバック制度のリアルな実態|給料や待遇はどう変わる?

カムバック制度を利用する上で、最も気になるのが「給料や待遇はどうなるのか?」という点ではないでしょうか。ここでは、具体的な事例を交えながら、復帰後のリアルな実態に迫ります。
【事例】郵便局のカムバック制度における給料・待遇
関連キーワードとして多く検索されている「郵便局のカムバック制度」を例に見てみましょう。日本郵政グループでは、実際にカムバック採用制度を導入しています。
過去に、当グループ4社(日本郵政株式会社、日本郵便株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険)で正社員として勤務した経験のある退職者の方
※早期退職または退職者の責に帰すべき事由に基づく解雇による退職者を除きます。
※登録は満65歳の誕生日のある月末までとします。[2]
出典:日本郵政 カムバック採用
しかし、カムバック採用における給与の具体的な金額やテーブルは、公には詳細に定められていません。一般的に、給与や待遇は、退職後の経過年数、他社での経験や習得したスキル、復帰する際の役職や職務内容などを総合的に判断して個別に決定されるケースがほとんどです。
過去の資料から推測すると、定年退職者の再雇用においては、定年退職時の基本給の6割程度が目安とされている例もありました[3]。しかし、これはあくまで定年後の再雇用のケースであり、カムバック制度にそのまま適用されるわけではありません。
カムバック制度の場合は、個人のスキルや経験がより重視されるため、一概に給料が下がるとは限らず、交渉次第では退職前と同等、あるいはそれ以上の待遇を得られる可能性も十分にあります。
一般的な給与・役職の決定要因
郵便局に限らず、多くの企業でカムバック制度を利用する際の給与や役職は、以下の要素を基に決定されます。
- 退職後の経験とスキル: 他社でどのような経験を積み、どのようなスキルを身につけたかは最も重要な評価ポイントです。特に、元の会社にない新しい知見や専門性を持っている場合、高く評価される傾向にあります。
- ブランク期間: 退職からの期間が短いほど、社内の環境変化へのキャッチアップが早いと判断され、有利に働くことがあります。
- 復帰後のポジションと役割: どのような役職、どのような責任範囲の仕事に就くかによって、給与は大きく変動します。
- 退職時の給与と役職: 過去の実績として、退職時の待遇も一つの基準となります。
- 既存社員との公平性: 他の社員とのバランスを考慮して、給与や待遇が決定されます。一度退職した人材が、特段の理由なく既存社員より優遇されると、不公平感を生む可能性があるためです。
復帰後のキャリアパスと昇進の可能性
復帰後のキャリアパスや昇進も、多くの人が気にするポイントです。これも給与と同様、「復帰後の活躍次第」というのが実情です。
カムバック制度で復帰したからといって、昇進の道が閉ざされるわけではありません。むしろ、他社での経験を活かして新たな価値を創造し、会社に貢献することで、以前よりも早いスピードでキャリアアップできる可能性もあります。
重要なのは、復帰する際に自身のキャリアプランを明確に伝え、企業側としっかりとすり合わせを行うことです。どのような役割を果たし、どのように貢献したいのかを具体的に示すことで、企業側も適切なポジションを用意しやすくなり、復帰後のスムーズなキャリア形成につながります。
退職者との関係維持や再応募の受け皿づくりからお手伝いしています。
カムバック制度のメリット|企業と従業員双方の視点から

カムバック制度は、企業と従業員の双方にとって、多くのメリットをもたらす「Win-Win」の制度です。それぞれの視点から、具体的にどのような利点があるのかを詳しく見ていきましょう。
企業側のメリット
企業にとって、カムバック制度は単なる人材確保の手段にとどまらず、組織を強化するための戦略的な一手となり得ます。
即戦力の確保と採用・教育コストの削減
最大のメリットは、即戦力となる人材を効率的に確保できることです。元従業員は、自社の企業文化、事業内容、社内ルール、そして人間関係まで、ある程度理解しています。そのため、新規採用者に比べて、入社後のオンボーディング(立ち上がり)期間が大幅に短縮され、すぐに第一線で活躍してもらうことが可能です。
これにより、採用活動にかかる広告費やエージェントへの手数料、そして入社後の研修といった採用・教育コストを大幅に削減できます。特に、専門性が高く育成に時間がかかる職種ほど、その効果は絶大です。
外部の知見を取り入れ組織を活性化
一度外の世界に出た元従業員は、他社での経験を通じて新しいスキルや知識、異なる価値観を身につけています。彼らが復帰することで、外部の新しい風が組織に吹き込まれ、イノベーションの起爆剤となることがあります。
例えば、競合他社の優れた業務プロセスや、自社にはなかった新しいツールの活用ノウハウなどが持ち込まれることで、業務効率が飛躍的に向上するケースも少なくありません。既存の社員にとっても、新たな視点に触れる良い刺激となり、組織全体の活性化につながります。
企業イメージとエンゲージメントの向上
カムバック制度を導入し、それを社外に積極的に発信することは、「従業員のキャリアを長期的に支援する、働きやすい会社」というポジティブな企業イメージの構築に繋がります。これは、採用ブランディングにおいて大きな強みとなるでしょう。
また、社内の従業員にとっても、「一度辞めても、また戻ってこられる」という安心感は、企業へのエンゲージメント(愛着や貢献意欲)を高める効果があります。ライフイベントなど、やむを得ない事情で退職を考えている従業員の離職防止にも繋がり、優秀な人材の流出を防ぐセーフティネットとしての役割も期待できます。
従業員側のメリット
従業員にとって、カムバック制度はキャリアの選択肢を広げ、より柔軟な働き方を実現するための強力なサポートとなります。
慣れた環境で安心して再スタートできる
転職には「新しい環境に馴染めるだろうか」という不安がつきものですが、カムバック制度を利用すれば、その心配は最小限で済みます。勝手知ったる職場環境や、気心の知れた元同僚がいる中で再スタートできるため、心理的な負担が少なく、スムーズに業務に復帰できます。
特に、育児や介護などで一度キャリアにブランクができてしまった場合、この安心感は非常に大きなメリットと言えるでしょう。新しい人間関係の構築に余計なエネルギーを割く必要がない分、仕事そのものに集中しやすい環境です。
ライフプランに合わせた柔軟なキャリア形成
「子供が小さいうちは一度退職して育児に専念し、手が離れたらまた復帰する」「配偶者の転勤に合わせて一度退職するが、いずれは地元に戻って同じ会社で働きたい」といった、個々のライフプランに合わせた柔軟なキャリア設計が可能になります。キャリアが一度途切れてしまうことへの不安を抱くことなく、その時々の状況に応じた最適な選択をしやすくなります。
これは、仕事とプライベートの両立を目指す上で、非常に大きな支えとなる制度です。キャリアを中断するのではなく、「一時休止」と捉えられるようになります。
新たなスキルを活かせるチャンス
キャリアアップのために他社へ転職し、そこで得た専門知識やマネジメント経験を、古巣で活かすというキャリアパスも描けます。元の会社では得られなかったであろうスキルを身につけて復帰することで、以前よりも高いポジションや、より責任のある仕事を任される可能性があります。
例えば、スタートアップで新規事業立ち上げの経験を積んだ後、元の会社の新規事業開発部門のリーダーとして迎えられる、といったケースです。これは、自身の市場価値を高め、キャリアをさらに飛躍させる大きなチャンスとなり得ます。
カムバック制度のデメリットと注意点|運用時のポイント

多くのメリットがある一方で、カムバック制度にはデメリットや注意すべき点も存在します。制度を導入する企業側と、利用を考える従業員側、双方の視点から、起こりうる問題とその対策を理解しておくことが、制度を成功させる鍵となります。
企業側のデメリットと対策
制度の運用を誤ると、かえって組織に混乱を招く可能性があります。
既存社員の不満と人間関係の複雑化
最も注意すべきなのが、既存社員の感情です。例えば、カムバックした元社員が、退職前よりも良い役職や給与で復帰した場合、長年会社に貢献してきた既存社員が「なぜ一度辞めた人が優遇されるのか」と不公平感を抱く可能性があります。また、かつての後輩が上司になっているなど、人間関係が複雑化し、職場が気まずい雰囲気になることも考えられます。
【対策】
- 明確なルール作りと透明性の確保: 再雇用時の給与や役職の決定基準を明確にルール化し、全社員に公開することが重要です。「他社での経験」や「新たなスキル」など、客観的な評価基準を設けることで、既存社員の納得感を得やすくなります。
- 丁寧なコミュニケーション: カムバックする社員を受け入れる部署のメンバーには、事前に経緯や期待する役割を丁寧に説明し、理解を求める努力が不可欠です。受け入れ後のフォロー面談なども有効です。
安易な退職を助長するリスク
「いつでも戻ってこられる」という安心感が、逆に「とりあえず辞めてみよう」という安易な退職を助長してしまうリスクもゼロではありません。制度が人材の流出を食い止めるどころか、かえって離職率を高めてしまうという本末転倒な事態になりかねません。
【対策】
- 魅力的な職場環境の構築: 根本的な対策として、従業員が「辞めたい」と思わないような、働きがいのある職場環境を構築することが最も重要です。カムバック制度は、あくまでセーフティネットであり、従業員を引き留めるための本質的な解決策ではないことを認識すべきです。
- 対象者の条件設定: 退職理由や勤続年数など、制度の対象となる条件をある程度絞ることも一つの方法です。
制度設計と運用の手間
カムバック制度を正式に導入するには、就業規則の改定や社内への周知、退職者とのコミュニケーションを維持するための仕組み作りなど、人事部門に相応の工数がかかります。また、応募があった際の面談や条件交渉など、個別の対応も必要になります。
【対策】
- スモールスタート: 最初から全社で大々的に始めるのではなく、特定の部署や職種に限定して試験的に導入し、効果や課題を検証しながら徐々に拡大していくのが現実的です。退職者データベースの管理など、便利なツールを活用することも有効です。
従業員側のデメリットと対策
「戻れば安泰」と安易に考えると、思わぬ壁にぶつかる可能性があります。
スキルギャップや環境変化への不適応
退職している間に、会社の事業方針や組織体制、使っているツールなどが大きく変わっている可能性があります。昔のやり方が通用せず、新しい環境にキャッチアップするのに苦労するケースです。特にブランク期間が長いほど、この「浦島太郎状態」に陥るリスクは高まります。
【対策】
- 事前の情報収集: 応募する前に、企業のウェブサイトやニュースリリースをチェックしたり、元同僚に連絡を取ったりして、できるだけ最新の内部情報を収集しましょう。面談の場でも、現在の組織体制や業務内容について積極的に質問することが重要です。
- 学び直す姿勢: 過去の実績に固執せず、新しいことを謙虚に学び直す姿勢が不可欠です。「自分は元々ここにいた」というプライドは捨て、新人と同じ気持ちで臨むくらいの覚悟が必要です。
ポジションや待遇が期待通りでない可能性
「即戦力として迎えられるはず」と期待していても、必ずしも希望通りのポジションや待遇が提示されるとは限りません。企業側の受け入れ体制やポストの空き状況によっては、退職前よりも低い役職や給与を提示されることもあります。
【対策】
- 期待値のすり合わせ: 面談の段階で、希望する職務内容、役職、給与などを具体的に伝え、企業側の提示する条件としっかりすり合わせましょう。少しでも疑問や不安があれば、遠慮せずに質問し、納得した上で入社を決定することが、後のミスマッチを防ぎます。
- 複数の選択肢を持つ: カムバック制度だけに頼らず、他の企業への転職活動も並行して進めることで、より客観的な視点で条件を比較検討でき、有利な交渉を進めやすくなります。
「出戻り」という心理的なハードル
制度として確立されているとはいえ、「出戻り」という事実に、本人や周囲が心理的なやりにくさを感じる可能性はあります。特に、円満ではない退職の仕方をした場合、元同僚との関係がギクシャクしてしまうことも考えられます。
【対策】
- 円満な退職: 将来的にカムバックする可能性を少しでも考えているなら、退職する際は、引き継ぎをしっかりと行い、良好な人間関係を保ったまま去ることが極めて重要です。「立つ鳥跡を濁さず」を心掛けましょう。
- 貢献する意識: 復帰後は、「戻らせてもらった」と卑屈になる必要はありませんが、感謝の気持ちを持ち、新しい経験を活かして組織に貢献するという強い意志を示すことが、周囲の信頼を得る一番の近道です。
再入社時の評価基準や処遇の決め方もあわせてご相談いただけます。
【必見】カムバック制度で不採用になる3つのケースと対策

「カムバック制度なら、一度は採用されたのだから大丈夫だろう」と考えるのは早計です。制度への応募は、再雇用を保証するものではありません。実際、選考の結果、不採用となるケースも存在します。ここでは、カムバック制度で不採用になりがちな3つの典型的なケースと、それを避けるための対策を解説します。
ケース1:退職理由がネガティブだった
最も多いのがこのケースです。人間関係のトラブル、処遇への不満、あるいは勤務態度や成績不良などが原因で退職した場合、企業側が再雇用に慎重になるのは当然です。たとえ本人が「環境が変われば心機一転頑張れる」と考えていても、企業側は「同じ問題が再発するのではないか」という懸念を払拭できません。
【対策】
- 客観的な自己分析: なぜ退職に至ったのかを冷静に振り返りましょう。もし自身の側に改善すべき点があったのであれば、それを真摯に認め、退職後の期間でどのように成長・変化したのかを具体的に説明できるように準備しておく必要があります。
- 円満退職の重要性: そもそも、将来的な復帰の可能性を考えるのであれば、退職時にネガティブな印象を残さないことが大前提です。不満があったとしても、感情的にならず、社会人としての礼節をわきまえた対応を心掛けるべきです。
ケース2:求めるスキルや経験とのミスマッチ
企業がカムバック制度で人材を募集するのは、特定のポジションに空きが出た、あるいは新しいプロジェクトのために特定のスキルを持つ人材が必要になった、という明確な理由がある場合がほとんどです。本人が復帰を希望しても、そのタイミングで企業が求めるスキルや経験と、本人のキャリアがマッチしなければ、採用には至りません。
例えば、退職前は営業職として活躍していても、企業が現在求めているのがマーケティングの専門家であれば、採用は難しくなります。また、退職後のブランク期間が長く、業界の最新動向や技術に対する知識がアップデートされていない場合も、「即戦力」とは見なされず、不採用の理由となり得ます。
【対策】
- 企業ニーズの把握: 応募する前に、企業の公式ウェブサイトの採用情報やニュースリリースなどを確認し、現在どのような人材を求めているのかを徹底的にリサーチしましょう。その上で、自身の経験やスキルがどのように貢献できるのかを、具体的な言葉でアピールすることが重要です。
- スキルの棚卸しとアップデート: 退職後の経験も含め、自身のスキルを客観的に棚卸ししましょう。もし企業が求めるスキルとギャップがあると感じたら、応募前にオンライン講座などで学習し直すといった努力も必要です。
ケース3:既存社員との協調性への懸念
スキルや経験は申し分なくても、既存社員との協調性に懸念があると判断されると、採用が見送られることがあります。特に、かつての上司や同僚との間に確執があったり、自己主張が強すぎてチームの和を乱すタイプだと認識されていたりした場合、企業は組織の安定を優先します。
復帰後のポジションも大きく影響します。例えば、かつての後輩が今やチームリーダーを務めている部署に、元先輩が部下として配属される場合、双方にとってやりづらさが生じ、チームのパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。面接官がこうした人間関係のリスクを少しでも感じ取れば、採用のハードルは一気に高まります。
【対策】
- 謙虚な姿勢と柔軟性: 面接では、過去の実績をアピールしつつも、「新しい環境で一から学ぶ」という謙虚な姿勢を示すことが大切です。どのようなポジションや役割であっても、組織に貢献する意欲があるという柔軟なスタンスを伝えましょう。
- コミュニケーション能力のアピール: 他社での経験を通じて、異なるバックグラウンドを持つ人々とどのように良好な関係を築き、成果を上げてきたのかを具体的に説明することで、コミュニケーション能力の高さをアピールできます。
FAQ|カムバック制度に関するよくある質問

ここでは、カムバック制度に関して多くの人が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。
Q1. カムバック制度を使えば必ず復帰できますか?
A1. 必ず復帰できるわけではありません。
カムバック制度は、あくまで再雇用の「機会」を提供するものであり、復帰を「保証」するものではありません。多くの企業では、通常のキャリア採用と同様に、書類選考や面接が行われます。その時点での企業のニーズと、本人のスキルや経験がマッチし、かつ協調性などに問題がないと判断された場合に、再雇用が決定します。
Q2. 復帰後の給料は退職前と同じですか?
A2. ケースバイケースです。
退職後の経験やスキル、復帰後の役職や職務内容などを総合的に評価して決定されるため、一概には言えません。退職前と同等、あるいはそれ以上の給与が提示されることもあれば、下がる可能性もあります。重要なのは、面談の場で自身の市場価値を的確に伝え、企業側としっかりと条件交渉を行うことです。
Q3. どのような企業がカムバック制度を導入していますか?
A3. 人材の流動性が高く、専門性が求められる業界で導入が進んでいます。
例えば、IT、金融、コンサルティング業界などが挙げられます。また、日本郵政グループやトヨタ自動車、パナソニックなど、大手企業での導入事例も増えています。企業の採用ページで「カムバック採用」「ジョブリターン制度」といったキーワードで検索してみると良いでしょう。
Q4. 応募する際に気をつけるべきことは何ですか?
A4. 退職理由と志望動機を明確に伝えることが重要です。
なぜ退職し、そしてなぜ再びこの会社で働きたいのか、という一貫したストーリーを語れるように準備しましょう。特に、退職後の経験を通じてどのように成長し、それを今後どのように会社に貢献できるのかを具体的にアピールすることが、採用を勝ち取るための鍵となります。
Q5. 一度断られても再応募は可能ですか?
A5. 企業の規定によりますが、一般的には可能です。
ただし、不採用となった理由を自己分析し、改善が見られないまま短期間で再応募しても、結果は変わらない可能性が高いでしょう。例えば、スキル不足が理由であれば、一定期間をかけて必要なスキルを習得した上で、再度チャレンジするのが望ましいです。
まとめ|カムバック制度をキャリアの選択肢に

本記事では、カムバック制度について、その基本からメリット・デメリット、給与の実態、そして不採用になるケースまで、多角的に解説しました。
カムバック制度は、人材不足に悩む企業と、多様な働き方を求める従業員の双方にとって、大きな可能性を秘めた制度です。かつての「出戻り」というネガティブなイメージは払拭され、今や戦略的なキャリアプランを実現するための有効な選択肢となりつつあります。
企業にとっては、
- 即戦力人材の確保
- 採用・教育コストの削減
- 組織の活性化
従業員にとっては、
- 安心できる環境での再スタート
- 柔軟なキャリア形成
- 新たなスキルを活かすチャンス
といったメリットがあります。
もちろん、既存社員との公平性の担保や、復帰後のミスマッチなど、注意すべき点も存在します。しかし、それらの課題は、企業と従業員がオープンにコミュニケーションを取り、明確なルールのもとで運用することで乗り越えることが可能です。
もしあなたが、今の会社に愛着がありつつも、ライフイベントやキャリアアップのために一度外の世界を見てみたいと考えているなら、「円満な退職」を心掛けてみてください。そして、将来の選択肢の一つとして、このカムバック制度を覚えておいて損はありません。
この記事が、あなたのキャリアをより豊かにするための一助となれば幸いです。
参考文献
[1] カムバック制度とは? ジョブリターンの意味とメリット・デメリット、注意点や事例も紹介|One人事
[2] カムバック採用 – 日本郵政
ヨビコムでは、採用チャネルの設計から定着・再雇用の仕組みづくりまでご支援します。

