採用に関するお役立ち情報

面接記録の要約にAIを使う注意点|録音の同意と評価の書き方

面接中にメモを取っていると、応募者の話に集中できない。面接が終わってから記録を清書するのに時間がかかる。そんな理由から、面接を録音してAIで文字起こし・要約したいと考える担当者もいるはずです。オンライン会議ツールの自動記録機能を使えば、手間をかけずに記録を残すこともできます。

一方で、「応募者に録音の同意は必要か」「AIの要約をそのまま評価に使ってよいか」と迷うことも多いでしょう。この記事では、面接記録の要約にAIを使うときの注意点を、実務の手順に沿って解説します。法律の整理、同意の取り方と文例、要約の指示文と出力例、評価の書き方、保存と削除のルールまで扱います。

面接記録の運用ルールづくりから、AIの使い方の設計まで相談したい場合は、ヨビコムにお問い合わせください。

目次 隠す

面接記録の要約にAIを使う3つの方法と向き不向き

面接記録をAIで要約する流れ。録音の同意、文字起こし、応募者IDへの置き換え、AIによる要約、人による評価、保存と削除の各段階で人が確認する

面接記録にAIを使う方法は、大きく3つに分かれます。録音するかどうかで、必要な準備が大きく変わります。

方法向いているケース注意点
① 面接官の手書き・箇条書きメモをAIで清書する録音に抵抗がある会社、対面面接が中心の会社メモにない発言は残らない。メモの段階で14事項に触れる内容を書かない
② 録音して文字起こしし、AIで要約する面接官が1人で、記録の負担が大きい会社録音の目的の説明、保存と削除、AIへの入力のルールが必要
③ オンライン会議ツールの自動記録・要約機能を使うオンライン面接が中心の会社ツールの設定(録画の保存先、共有範囲、学習への利用)の確認が必要

まず試すなら、録音を伴わない①から始めるのが手軽です。面接官が箇条書きで残したメモを、AIに評価項目ごとに整理してもらうだけでも、清書の時間は減らせます。②と③は、次の章で説明する目的の説明と同意の準備を整えてから進めましょう。

どの方法でも、流れは「記録する → 下ごしらえ → 要約 → 人が評価 → 保存・削除」の順です。各段階で人が確認するポイントは、冒頭の図のとおりです。

AIの文字起こし・要約で起きやすい誤り

AIの文字起こしや要約は便利ですが、そのまま記録にすると誤りが残ることがあります。面接記録で特に確認したいのは、次の4つです。

起きやすい誤り例確認のしかた
固有名詞・専門用語の聞き間違い資格名や社名、業界用語が別の言葉になる履歴書と照らし、名称を直してから要約する
話者の取り違え面接官の説明が応募者の発言として要約される要約の各行が誰の発言か、文字起こしで確かめる
否定や条件の取り落とし「土日は難しいが月2回なら可能」が「土日勤務可」になる勤務条件に関する行は、元の発言と一行ずつ照らし合わせる
話していないことの補足AIが一般論で埋めて、発言にない実績が書かれる指示文で「推測で補わない」と指定し、出典の発言を確認する

特に勤務条件の取り落としは、入社後の行き違いにつながります。要約を読んだ面接官が、自分のメモや記憶と食い違う点に印をつけてから評価に進むと安全です。

録音・文字起こしの前に:法律の整理と同意の取り方

面接の録音について、最初に押さえたいのは個人情報保護法との関係です。個人情報保護委員会のガイドライン(通則編)は、本人の氏名が含まれるなどの理由で特定の個人を識別できる音声録音情報を、個人情報の例に挙げています。面接の録音は、通常この「個人情報」にあたると考えて準備します。

出典:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)(個人情報保護委員会)

個人情報保護法で求められること

個人情報保護委員会のQ&Aは、通話の録音について次のように整理しています。通話内容から特定の個人を識別できる場合は個人情報にあたり、利用目的を通知または公表する義務はあるが、録音していることを伝える義務までは負わない、という整理です。

つまり、個人情報保護法上は「録音します」の告知そのものより、「何のために使うか」を伝えることが求められます。取得の際は利用目的を本人に通知または公表し(第21条)、その目的の範囲内で扱います(第18条)。

出典:「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A(個人情報保護委員会)/個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)

職業安定法と、応募者の信頼から考える

採用の場面では、職業安定法第5条の5も関係します。労働者の募集を行う者は、業務の目的の達成に必要な範囲内で、目的を明らかにして求職者の個人情報を収集しなければなりません。保管や使用も、その目的の範囲内に限られます。

出典:職業安定法 第5条の5(e-Gov法令検索)

法律上の義務は「目的を明らかにすること」ですが、実務では録音すること自体も事前に伝え、了承を得てから始める運用をおすすめします。面接は応募者が会社を評価する場でもあります。黙って録音していたことが後で分かれば、信頼を失いかねません。録音を断られた場合に備え、メモでの記録に切り替える手順も用意しておきます。

要配慮個人情報に注意する

面接では、応募者が自分から病歴や通院のことを話す場合があります。病歴などの要配慮個人情報は、原則として本人の同意なく取得してはならないとされています(個人情報保護法第20条第2項)。

厚生労働省も、既往歴の確認を含め、合理的・客観的に必要な場合を除いて採用選考時の健康確認を行わないよう求めています。録音や文字起こしに健康に関する発言が含まれた場合は、要約や評価シートに転記しない運用にしておくと安全です。

出典:個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)/よくある質問(厚生労働省「公正な採用選考をめざして」)

同意の取り方の文例

録音する場合は、面接案内の段階と、面接の冒頭の2回伝えます。次の文例は自社の状況に合わせて調整してください。

面接案内メールに入れる文例(※説明用の例です)

■面接の記録について
面接の内容は、選考の記録のために録音し、文字起こしを行います。
文字起こしの整理には、社内で利用を認めたAIツールを使います。
記録は選考の目的にのみ使い、選考終了後〇か月で削除します。
合否はAIではなく、当社の面接担当者が判断します。
録音を希望されない場合は、面接官のメモで記録します。
ご希望の場合は、面接日の前日までにお知らせください。
選考に影響することはありません。

面接冒頭の説明の文例(※説明用の例です)

「本日の面接は、記録のために録音させていただいてもよろしいでしょうか。
選考の記録にのみ使い、選考が終わりましたら〇か月で削除します。
録音しない形でも進められますので、ご遠慮なくおっしゃってください」

生成AIに入れる前の下ごしらえ

文字起こしのテキストを生成AIに入れて要約する場合は、入力する前のひと手間が重要です。個人情報保護委員会は、生成AIサービスに個人情報を含むプロンプトを入力する場合について、事業者向けに注意点を示しています。

  • 個人情報を含むプロンプトを入力する場合は、特定された利用目的を達成するために必要な範囲内であることを十分に確認すること
  • 本人の同意なく個人データを入力し、応答結果の出力以外の目的で扱われると、個人情報保護法に違反する可能性があること。そのため、サービス提供事業者が入力データを機械学習に利用しないこと等を十分に確認すること

出典:生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について(個人情報保護委員会・2023年6月2日)

AI事業者ガイドライン(第1.2版)も、AIを業務で使う側に向けて、個人情報を不適切に入力しないよう注意を払うことを挙げています。

出典:AI事業者ガイドライン(第1.2版)(総務省・経済産業省・2026年3月31日)

入力前にやること

実務では、次の4つの下ごしらえをしてから入力します。ヨビコムのAI採用支援でも、AIには応募者の氏名・連絡先を渡さず、応募者IDで扱う運用にしています。

下ごしらえやり方理由
氏名を応募者IDに置き換える「山田さん」→「A-012」。対応表はAIに入れず、社内で管理するAIに渡す個人情報を減らす
連絡先・住所・生年月日を消す文字起こしに含まれていれば削除する要約に不要な情報を入れない
14事項や健康に触れた発言を消す家族・出身地・住まい・病歴などの発言は削除する評価の材料にしない。記録にも残さない
使うAIサービスの設定を確認する入力データの学習利用の有無、保存期間を確認する利用目的の範囲を超えて扱われないようにする

なお、オンライン会議ツールの自動要約機能は、氏名の置き換え前の音声をそのまま処理します。使う場合は、録画・文字起こしデータの保存先や共有範囲を、管理者の設定画面で確認してください。

要約の指示文と出力例

要約で大切なのは、「応募者が話した事実」と「面接官の評価」を混ぜないことです。AIに「この応募者を評価して」と頼むと、根拠のあいまいな印象や点数が出てきます。AIには事実の整理だけを任せ、評価は人が行います。

指示文①:事実だけを整理する要約

指示文の例

次は採用面接の文字起こしです(応募者ID:A-012、職種:一般事務)。
面接の記録として、応募者が話した事実を整理してください。

# ルール
- 応募者の発言の事実だけを書く。評価や印象、点数は書かない
- 推測で補わない。発言にないことは「発言なし」と書く
- 家族、出身地、住まい、健康、思想・信条に関する発言があっても書かない
- 次の見出しで、各3行以内の箇条書き
  1. 職務経験(期間・業務内容)
  2. 具体的なエピソード(状況・本人の行動・結果)
  3. 志望理由
  4. 勤務条件について確認した事項
  5. 応募者からの質問

# 文字起こし
(ここに氏名などを置き換えた文字起こしを貼る)

出力例(※説明用の例です)

【応募者ID:A-012/一般事務/一次面接】
1. 職務経験
・食品卸の〇〇株式会社で受発注事務を4年
・1日あたり約60件の受注入力と、納期の電話確認を担当
2. 具体的なエピソード
・状況:月末に受注が集中し、入力の遅れが出ていた
・行動:よく使う品番の一覧表を作り、チームに共有した
・結果:本人の説明では、残業が月10時間ほど減った
3. 志望理由
・取引先とのやり取りが多い事務を続けたい、と発言
4. 勤務条件について確認した事項
・月末の残業(月10時間程度)について「対応できる」と回答
5. 応募者からの質問
・入社後の研修期間について質問あり

出力例では、「本人の説明では」と書いて、確認していない数字を事実として扱わない書き方にしています。数字や実績は、必要に応じて二次面接で確認します。

指示文②:評価項目ごとに根拠の発言を抜き出す

評価シートに記入する前に、評価項目ごとに関係する発言を抜き出してもらう使い方もあります。ここでもAIには判定させず、「判断材料が足りない項目」を洗い出してもらいます。

指示文の例

次の面接記録から、評価項目ごとに関係する応募者の発言を抜き出してください。

# 評価項目(一般事務)
1. 正確に作業を進める工夫
2. 業務の優先順位づけ
3. 周囲との連携

# ルール
- 発言をそのまま、または短く要約して引用する
- 評価や点数はつけない
- 関係する発言がない項目は「判断材料なし(次の面接で確認)」と書く
- 確認したい追加の質問を、項目ごとに1つ提案する

# 面接記録
(指示文①の出力を貼る)

出力例(※説明用の例です)

1. 正確に作業を進める工夫
・品番の一覧表を作り、チームに共有した
・追加の質問案:入力ミスに気づいた経験と、その後の対応は
2. 業務の優先順位づけ
・判断材料なし(次の面接で確認)
・追加の質問案:締め切りが重なったとき、何から手をつけましたか
3. 周囲との連携
・一覧表をチームに共有した
・追加の質問案:共有したとき、周囲の反応はどうでしたか

「判断材料なし」の項目が分かれば、二次面接で聞くべきことが明確になります。評価項目と質問の作り方は「面接質問集50選|採用ミスマッチを防ぐ質問の作り方」も参考にしてください。

評価の書き方:AIの要約を評価にしない

要約ができたら、面接官が評価を書きます。ここで注意したいのが「自動化バイアス」です。AI事業者ガイドラインは、人が自動化されたシステムを過度に信頼・依存してしまう現象としてこれを説明しています。対策として、AIの評価や判断を承認する前に、人自身が理由や根拠を考えることなどが紹介されています。

出典:AI事業者ガイドライン(第1.2版)(総務省・経済産業省・2026年3月31日)

面接記録でいえば、AIの要約を読んで「よさそう」と判断するのではなく、根拠となる発言を自分で確かめてから評価を書く、ということです。評価欄は次の4つに分けると、事実と判断が混ざりにくくなります。

欄書くこと記入例(※説明用の例です)
事実応募者が話したこと(要約から転記)受発注事務4年。品番一覧表を作りチームに共有
根拠評価項目に関係する具体的な発言「よく使う品番を一覧にして、入力の手戻りを減らした」
評価評価基準に照らした面接官の判断と理由正確性:期待どおり。自分で仕組みを作った点を評価
確認事項判断材料が足りない点、次に聞くこと優先順位づけの材料なし。二次で締め切りが重なった経験を聞く

評価コメントの書き換え例

印象だけのコメントや、14事項に触れるコメントは、記録として残すべきではありません。次の表のように書き換えます。

避けたい書き方理由書き換え例
明るくて感じがよい印象だけで、根拠が分からない質問に結論から答え、具体例を2つ挙げた
やる気がなさそう印象だけで、何を見たか分からない志望理由で当社の業務内容への言及がなかった。二次で確認
家庭の事情で長く続かなそう家族・家庭環境に関すること書かない。勤務条件は「月末の残業に対応できると回答」など事実のみ
出身が同じで話が弾んだ出身地に関すること。評価と無関係書かない
AIの要約では協調性が高いAIの要約を評価の根拠にしている根拠の発言を確認し、面接官の言葉で評価と理由を書く

厚生労働省は、面接の評価はあらかじめ評価基準を決めておき、できるだけ客観的かつ公正に行うよう求めています。記録の書き方をそろえることは、この考え方を実務に落とし込む方法の一つです。

出典:採用選考の具体的な方法(厚生労働省「公正な採用選考をめざして」)

また、本人は自分の保有個人データの開示を請求できます(個人情報保護法第33条)。業務の適正な実施に著しい支障を及ぼすおそれがある場合などは、全部または一部を開示しないことができるとされています。とはいえ、応募者本人が読んでも説明できる書き方を心がけておくと安心です。

出典:個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)

評価シートの項目設計は「面接シートの作り方」で解説しています。面接官どうしで書き方をそろえる方法は「面接官トレーニングとは?」が参考になります。

保存・共有・削除のルールを決める

録音データや文字起こしは、評価シートより多くの情報を含みます。個人情報保護法は、個人データの漏えいなどを防ぐために必要かつ適切な安全管理措置を求めています(第23条)。利用する必要がなくなった個人データは、遅滞なく消去するよう努めることとされています(第22条)。

外部のクラウドサービスを使う場合の考え方も確認しておきます。個人情報保護委員会のQ&Aの整理はこうです。サービス事業者が保存された個人データを取り扱わないこととなっている場合、第三者提供や委託にはあたりません。その場合でも、利用する事業者自身が適切な安全管理措置を講じる必要があります。

出典:個人情報の保護に関する法律(e-Gov法令検索)/「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン」に関するQ&A(個人情報保護委員会)

次の表は、データの種類ごとにルールを決めるときの雛形です。期間や担当は、自社の選考スケジュールに合わせて決めてください。

データ保存場所見られる人削除の目安(例)削除の担当
録音・録画データアクセス制限をかけた共有フォルダ採用担当者のみ文字起こしと要約の確認後採用担当者
文字起こしテキスト同上採用担当者のみ選考終了後〇か月採用担当者
対応表(応募者IDと氏名)採用管理の台帳採用担当者のみ選考終了後〇か月採用担当者
面接記録・評価シート採用管理の台帳面接官と採用担当者選考終了後〇か月(内定者は人事記録へ)採用担当者

案内文で「選考終了後〇か月で削除」と伝えたら、その期間で実際に削除できる仕組みにすることが大切です。月に1回、削除の対象を確認する日を決めておくと、削除漏れを防げます。

録音の同意文、要約の指示文、評価シートの雛形をまとめたテンプレートは、無料資料『面接×AI 実践キット』で配布しています。

面接記録×AIの運用チェックリスト

ここまでの内容を、面接の前・直後・選考終了後の3つの時点でチェックリストにまとめました。

面接の前

  • □ 録音・文字起こしの目的と保存期間を、面接案内に書いた
  • □ 録音を希望しない応募者向けに、メモで記録する手順を用意した
  • □ 使うAIサービスの入力データの学習利用と保存期間を確認した
  • □ 評価項目と評価基準を、面接官全員で共有した

面接の直後

  • □ 面接冒頭で録音の了承を得たことを記録した
  • □ 文字起こしの氏名を応募者IDに置き換え、連絡先などを削除した
  • □ 14事項や健康に触れた発言を削除してからAIに入力した
  • □ AIの要約と元の発言を照らし合わせ、誤りや補足を確認した
  • □ 評価は面接官が「事実・根拠・評価・確認事項」の欄に分けて書いた

選考終了後

  • □ 案内した期間どおりに、録音・文字起こし・対応表を削除した
  • □ 不採用者の記録を、目的外(別の採用や営業など)に使っていない
  • □ AIの要約と面接官の評価がずれたケースを振り返った

AIの活用全般で、どこまでをAIに任せるかの考え方は「AI面接とは?仕組み・メリット・主要サービスの比較」でも触れています。

ヨビコムが記録の要約で守っていること

Digital&が運営するヨビコムでは、支援先とのヒアリング内容の整理や商談議事録の要約、社員インタビューの記録からの記事づくりに、ClaudeやChatGPTを使っています。長い記録を読み込ませて要点をまとめる作業は、AIが得意とするところです。そのうえで、次の3つを守っています。

記録の要約で、文字起こし、AIによる要約、人による確認・修正、評価の記入までの流れと、各工程で守るルールを示した図

1. 不明な点は推測させず「確認事項」として残す

AIは情報が足りないと、もっともらしい内容で補ってしまうことがあります。そこで、記録にある内容だけを使い、記録から分からないことは推測せず、確認事項として書き出すよう指示しています。面接記録なら、「本人が言っていないことが要約に入っていないか」を確かめる手がかりになります。

2. AIが作った要約は、人が確認してから使う

要約は、元の記録と照らして人が確認してから使います。特に面接記録では、要約の言い回し一つで応募者の印象が変わりかねません。

3. 評価はAIに書かせない

AIは記録を整える係、評価を書くのは面接官という分担です。面接・採用可否の判断は、本人の能力や適性を公正に判断する責任があるため人が行うと決めており、AIの要約をそのまま評価として使うことはしません。応募者の氏名などの個人情報も、必要以上にAIへ入れないようにしています。

面接記録の要約とAIに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 面接を録音するのに、応募者の同意は法律上必要ですか?

個人情報保護委員会のQ&Aは、通話の録音について整理しています。利用目的の通知・公表の義務はありますが、録音していることを伝える義務までは負わないとされています。ただし職業安定法では目的を明らかにして収集することが求められます。応募者との信頼を考えると、事前に伝えて了承を得る運用が安全です。

Q2. AIの要約をそのまま評価シートに貼ってもよいですか?

事実の欄に転記するのは構いませんが、評価欄には使わないでください。AIの要約には聞き間違いや省略が含まれることがあります。評価は、根拠となる発言を面接官が確認したうえで、自分の言葉で理由とともに書きます。

Q3. 応募者が録音を断ったら、選考で不利になりますか?

不利に扱うべきではありません。録音はあくまで会社側の記録の手段です。断られた場合は面接官のメモで記録し、評価の方法は録音した応募者と同じにします。案内文にも「選考に影響しない」と明記しておきましょう。

Q4. 文字起こしは無料のツールを使っても大丈夫ですか?

料金の有無より、入力データの扱いを確認することが大切です。データが機械学習に使われないか、どこに・どのくらい保存されるかを規約や設定で確認し、会社として使ってよいツールを決めてから使います。

Q5. 不採用になった応募者の面接記録はいつ削除すべきですか?

個人情報保護法は、利用する必要がなくなった個人データを遅滞なく消去するよう努めることを求めています。問い合わせ対応などに必要な期間を考えて社内で期間を決め、案内文で伝えた期間どおりに削除してください。

あわせて読みたい:AI×採用の関連記事

まとめ|AIは記録係、評価するのは面接官

面接記録の要約にAIを使えば、面接官はメモに追われず、応募者の話に集中できます。そのための前提が、録音の目的を伝えて了承を得ること、AIに入れる前に氏名や14事項に触れる発言を除くこと、そしてAIの要約を評価にせず、根拠の発言を確認して人が評価を書くことです。

最初は、録音を伴わない「手書きメモの清書」から試すのも一つの方法です。評価欄を「事実・根拠・評価・確認事項」に分けるだけでも、面接官どうしの記録は比べやすくなります。保存と削除のルールまで決めて、安心して使える運用を整えましょう。

面接記録の運用設計から、AIに任せる範囲の線引きまで、ヨビコムがお手伝いします。

ヨビコム
この記事の執筆・編集:ヨビコム編集部(株式会社Digital&)

中小企業・地方企業の採用代行(RPO)を行うヨビコムの編集部です。飲食・建設・不動産・製造業・介護などの採用支援で得た知見をもとに、採用担当者の実務に役立つ情報をお届けしています。

新着記事