採用に関するお役立ち情報
医療の人手不足の解決策とは?主な原因と効果的な対策をわかりやすく解説
医療現場の人手不足に、どこから手をつければよいか悩んでいる経営者・人事担当者の方は多いのではないでしょうか。人手不足の解決には、業務効率化・定着支援・採用力強化を組み合わせた多角的なアプローチが有効と考えられます。本記事では、医療の人手不足が起こる主な原因から具体的な解決策、進め方のポイントまでをわかりやすく解説します。
医療機関の採用でお困りのご担当者様は、ヨビコムにご相談ください。
医療の人手不足の現状|データでみる深刻さ

医療の人手不足は、一時的な景気変動ではなく、人口構造の変化に根ざした構造的な課題だと考えられます。まずは公的なデータをもとに、現状を客観的に整理していきます。
2040年には医療・福祉で約100万人の人材不足が見込まれる
厚生労働省の将来推計では、2040年に必要とされる医療・福祉分野の就業者数は約1,070万人程度とされる一方、確保が見込まれる就業者数は約974万人にとどまるとされています。その差は約100万人にのぼり、需要の伸びに供給が追いつかない構図が示されています。
出典:厚生労働省「令和2年版厚生労働白書」図表2-4-1「2040年に向けた医療福祉分野の就業者数のシミュレーション」
背景にあるのは、高齢化による医療・介護ニーズの増加と、それを支える現役世代の減少です。とくに団塊世代が全員75歳以上となる局面では、医療の担い手確保が社会全体の課題になると考えられます。1つの病院やクリニックの努力だけでは解決しにくい、業界全体の潮流だと捉えることが出発点になります。
看護職員は2025年に最大約27万人不足、医師は労働時間に上限規制
看護職員については、2025年の需要推計が約188万〜202万人であるのに対し、供給推計は約175万〜182万人にとどまり、最大で約27万人の看護職員が不足する可能性が示されています。
出典:厚生労働省「医療従事者の需給に関する検討会 看護職員需給分科会 中間とりまとめ」
医師についても、2024年4月から時間外労働の上限規制が適用され、原則として年960時間、特例水準でも年1,860時間という上限が設けられました。
出典:厚生労働省「医師の働き方改革 ~医療を未来に繋ぐために~」
これは医療の質と持続可能性を守るための制度ですが、限られた人数で従来と同じ医療を提供し続けることは難しくなりつつあります。「頭数」だけでなく「働き方」の見直しも同時に迫られている点が、近年の特徴だと言えます。
医療現場で人手不足が起こる主な原因

解決策を考える前に、なぜ人手不足が起こるのかを整理しておくことが重要です。原因を取り違えると、対策の方向性もずれてしまうためです。
高齢化による医療需要の増加と生産年齢人口の減少
最大の要因は、需要と供給のミスマッチです。高齢化が進むほど通院・入院・在宅医療のニーズは増える一方、医療を担う生産年齢人口(15〜64歳)は減少していきます。需要が増えるのに担い手が減るという構造が、慢性的な人手不足の土台になっていると考えられます。
たとえば、地域の高齢化率が上がると、慢性疾患の管理やリハビリ、看取りへの対応など、継続的なケアの需要が高まります。こうしたニーズに応えるには一定の人員が必要ですが、若い世代の人口が減っている地域では採用の母集団そのものが小さくなります。結果として、需要が伸びる地域ほど人材確保が難しくなるという傾向が見られます。
労働環境・待遇のミスマッチによる離職と、専門職・地域の偏在
人手不足は「採用できない」だけでなく「定着しない」ことでも深刻化します。夜勤や交替制勤務による負担、精神的なプレッシャー、待遇への不満などが重なると、離職につながりやすくなる傾向があります。採用と同じくらい、離職を防ぐ「定着」の視点が欠かせません。
加えて、医療職は資格を要する専門職であるため、そもそも採用の難易度が高い職種です。有効求人倍率をみても、令和7年12月時点の全体の水準は1.19倍(季節調整値)ですが、医療・福祉分野は例年これを上回る水準で推移しているとされています。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年12月分及び令和7年分)」
さらに、都市部と地方、診療科ごとの偏在もあり、地域や分野によって不足の深刻さに差が生じています。
どの施策から着手すべきかは、応募状況と離職要因の切り分けから判断できます。
医療の人手不足を解決する6つの施策

ここからは、医療現場で取り組める具体的な解決策を6つに整理して解説します。1つの施策だけで解決するものではなく、複数の施策を自院の状況に合わせて組み合わせることがポイントになると考えられます。
- ① ICT・DX導入による業務効率化
- ② タスクシフト/タスクシェアの推進
- ③ 労働環境・待遇の改善による定着率向上
- ④ 潜在有資格者の復職支援・多様な人材の活用
- ⑤ 採用手法の見直しと採用力の強化
- ⑥ 採用サイト・採用ブランディングで「選ばれる職場」へ
①ICT・DX導入による業務効率化
限られた人数で医療を回すには、一人ひとりの負担を減らす発想が欠かせません。予約・受付の自動化、電子カルテやオンライン診療、問診のデジタル化などを取り入れることで、本来の医療行為以外にかかっていた時間を削減できる可能性があります。
たとえば、Web予約システムや自動受付機を導入すれば、電話対応や受付業務の一部を省力化できます。空いた時間を患者対応や専門業務に振り向けることで、同じ人数でも現場の余裕を生み出しやすくなります。ツール導入にはコストや習熟期間が伴うため、効果が出やすい業務から段階的に進めることが現実的だと考えられます。
②タスクシフト/タスクシェアの推進
タスクシフト/タスクシェアとは、医師に集中しがちな業務を、看護師・薬剤師・医療事務など多職種で分担・移管する取り組みです。医師の働き方改革でも推進が求められており、特定の職種への業務集中をやわらげることで、現場全体の持続可能性を高めることが期待できます。
具体例としては、これまで医師が行っていた説明業務や書類作成の一部を、看護師や医師事務作業補助者が担う形が挙げられます。誰がどの業務を担当できるのかを棚卸しし、資格や制度の範囲内で役割を再設計することが第一歩になります。単なる業務の押しつけにならないよう、各職種の負担バランスに配慮しながら進めることが重要です。
③労働環境・待遇の改善による定着率向上
採用に力を入れても、離職が続けば人手不足は解消しにくくなります。そこで重要になるのが、既存スタッフが働き続けられる環境づくりです。シフトの柔軟化や休暇の取得しやすさ、正当な評価・待遇は、定着率の向上につながる可能性があります。
たとえば、短時間勤務や時差出勤といった多様な働き方を用意すると、子育てや介護と両立したい人材が働き続けやすくなります。加えて、面談やアンケートを通じて現場の声を定期的に拾い、負担の大きい業務を見直すことも効果的だと考えられます。採用コストをかけて人を集める前に、いま在籍している人が辞めない環境を整える視点が欠かせません。
④潜在有資格者の復職支援・多様な人材の活用
資格を持ちながら現在は働いていない「潜在有資格者」は、貴重な採用の母集団です。ブランクへの不安を解消する研修や、復職しやすい勤務条件を整えることで、新規養成に頼らずに人材を確保できる可能性が広がります。
たとえば、復職支援研修や短時間からの勤務、院内保育の整備などは、一度現場を離れた有資格者が戻りやすい環境づくりに役立ちます。あわせて、シニア人材や外国人材など、多様な担い手に目を向けることも選択肢の一つです。それぞれの事情に合わせた受け入れ体制を用意することで、採用の間口を広げていくことが期待できます。
⑤採用手法の見直しと採用力の強化
「求人を出しても応募が来ない」という場合、採用手法そのものが現状に合っていない可能性があります。求人媒体への掲載だけに頼らず、自院から候補者に直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、リファラル採用、SNSの活用など、複数のチャネルを組み合わせて母集団を形成する発想が有効だと考えられます。
たとえば、看護師や医療事務など職種ごとに求職者が情報収集する場所は異なります。どの層に、どのチャネルで、どんなメッセージを届けるかを設計し直すことで、応募の質と量の改善が期待できます。自院だけでノウハウやリソースが不足する場合は、採用支援に強い外部パートナーの知見を借りることも現実的な選択肢です。
⑥採用サイト・採用ブランディングで「選ばれる職場」へ
求職者は応募前に、その職場の情報を必ずと言っていいほど確認します。採用サイトが整っていなかったり、働く環境が伝わらなかったりすると、応募につながりにくくなる傾向があります。「どんな人が、どんな想いで働いているか」を伝える採用ブランディングは、応募の動機づけに直結します。
具体的には、スタッフインタビューや1日の仕事の流れ、教育体制などを採用サイトで丁寧に発信することが挙げられます。近年は文章や写真だけでなく、職場の雰囲気が伝わりやすい採用動画を活用する医療機関も増えています。詳しくは採用動画制作のメリットと費用相場もあわせてご覧ください。求人票では伝わらない魅力を可視化することで、母集団の質を高めることが期待できます。
専任担当がいない現場でも回る採用体制づくりをご提案します。
採用面の強化は外部パートナーの活用も選択肢に

ここまで紹介した施策のうち、採用手法の見直しや採用サイト・ブランディングは、専門的なノウハウやリソースを必要とする領域です。自院だけで抱え込まず、採用支援の実績を持つパートナーと連携することも、人手不足解消への近道になり得ます。ここでは、採用課題をワンストップで支援するサービスを一例として紹介します。
ヨビコム|採用課題をワンストップで支援

ヨビコムは、株式会社Digital&が運営する採用支援サービスです。採用サイト制作・採用ブランディング・採用動画・SNS運用・Webマーケティングまでを一体で設計できる点が特徴で、中小企業・地方企業の採用支援を得意としています。
「ツールを作ること」を目的にせず、採用課題の解決から逆算して施策全体を組み立てるスタンスをとっています。求人媒体への掲載から自社サイトでの母集団形成、応募後の設計までを一貫して見直したい医療機関にとって、検討しやすい選択肢の一つだと考えられます。
- 採用サイト制作・採用ブランディング
- 採用動画・採用SNSの企画・運用
- Webマーケティング支援(広告運用・SEOなど)
- 新卒・中途採用の採用支援
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | 株式会社Digital& |
| 所在地 | 東京都文京区本駒込6丁目25番5号 |
| 設立 | 要問い合わせ |
| 資本金 | 要問い合わせ |
| 従業員数 | 60名(業務委託含む) |
| 可能なサービス | 採用サイト制作/採用ブランディング/採用動画制作/採用SNS運用/Webマーケティング支援/新卒・中途採用支援 |
| 費用・料金 | 月額10万円〜40万円(税別)/初期費用なし/成功報酬0円 |
| 問い合わせ先 | ヨビコム お問い合わせフォーム |
人手不足対策を進める際に押さえたいポイント

最後に、人手不足対策でつまずきやすいポイントを整理します。よくある誤解を避けることで、施策の効果を高めやすくなると考えられます。
「採用」と「定着」はセットで設計する
人手不足というと、まず採用強化を思い浮かべがちです。しかし、採用だけを強化しても、離職が続けば「採用してもすぐ辞める」状態から抜け出せません。入口(採用)と、働き続けられる環境(定着)は、必ずセットで考えることが重要だと考えられます。
たとえば、採用に予算をかける前に、直近の離職理由を振り返ってみることをおすすめします。もし待遇や労働環境が主な離職要因であれば、そこを改善しないまま採用を増やしても、同じ課題が繰り返される可能性があります。採用と定着のどちらにボトルネックがあるのかを見極めてから、優先順位をつけて取り組むと効果的です。
短期の穴埋めと中長期の体制づくりを切り分ける
人手不足対策には、いますぐ現場を回すための「短期の穴埋め」と、数年先を見据えた「中長期の体制づくり」の両方が必要です。この2つを混同すると、目先の対応に追われて根本的な改善が進まないという事態に陥りやすくなります。
たとえば、繁忙期の人手はスポット的な人材や外部委託で補いつつ、並行して業務効率化や採用力強化といった中長期施策を進める、という二段構えが考えられます。短期の対応だけに頼り続けると、コストがかさむうえに現場の疲弊も解消されません。時間軸を分けて計画を立てることが、持続可能な体制づくりにつながります。
よくある質問(FAQ)

Q1. 医療の人手不足の主な原因は何ですか?
高齢化による医療需要の増加と、生産年齢人口の減少というミスマッチが土台にあると考えられます。加えて、労働環境や待遇へのミスマッチによる離職、専門職ならではの採用の難しさ、都市部と地方・診療科ごとの偏在なども要因として挙げられます。
Q2. まず何から取り組めばよいですか?
自院の課題が「採用(入口)」にあるのか「定着(離職)」にあるのかを見極めることが出発点になります。離職が多い場合は労働環境・待遇の改善を、応募が集まらない場合は採用手法の見直しや採用サイトの整備を優先すると、効果が出やすい傾向があります。
Q3. 業務効率化(DX)はすぐに効果が出ますか?
ツールの種類や導入範囲によって差がありますが、受付・予約・問診など効果が見えやすい業務から始めると、比較的早く負担軽減を実感しやすいと考えられます。一方で習熟には一定の期間が必要なため、段階的に導入することが現実的です。
Q4. 採用を外部パートナーに依頼するメリットは何ですか?
採用サイト制作やブランディング、媒体選定など専門的なノウハウを補える点が挙げられます。自院のリソースを本来の業務に集中させながら、採用施策全体を設計・実行しやすくなることが期待できます。
Q5. 潜在有資格者の復職支援は効果がありますか?
資格を持つ人材を新たに養成する必要がないため、有力な採用の母集団になり得ます。ブランクへの不安を解消する研修や、短時間勤務など復職しやすい条件を整えることで、活用の可能性が広がると考えられます。
まとめ|医療の人手不足は「複数施策の組み合わせ」で解決を目指す

医療の人手不足は、高齢化と労働人口減少という構造的な背景を持つ、業界全体の課題です。1つの施策で解決するものではなく、業務効率化・定着支援・採用力強化を自院の状況に合わせて組み合わせることが現実的なアプローチだと考えられます。
まずは自院の課題が採用・定着・業務負担のどこにあるのかを見極め、短期と中長期の両面から計画を立てることが第一歩です。そのうえで、専門性の高い採用領域は外部の知見を活用することも、解決への近道になり得ます。採用活動の強化・効率化をお考えの方は、ぜひ株式会社Digital&が運営するヨビコムへお気軽にご相談ください。
医療現場の人手不足は採用と定着の両輪で、ヨビコムが伴走してご支援します。

中小企業・地方企業の採用代行(RPO)を行うヨビコムの編集部です。飲食・建設・不動産・製造業・介護などの採用支援で得た知見をもとに、採用担当者の実務に役立つ情報をお届けしています。
