工事安全衛生計画書とは、協力会社(下請)が元請に出す、その現場での自社の安全衛生の方針・目標・工種ごとの危険と対策をまとめた計画書です。全国建設業協会(全建)の「全建統一様式」では、様式第6号にあたります。グリーンファイル(安全書類)の一つとして、現場に入る前に提出を求められるのが一般的です。
書き方のコツは、「その現場の工種・工期・機械・資材」に合わせて、危険と対策を具体的に書くことです。前の現場の計画書を日付だけ変えて出すと、元請の確認で差し戻されやすくなります。安全上も意味がありません。
この記事では、様式第6号の欄ごとの書き方と記入例、工種別のリスクの書き方、AIで下書きと点検をする指示文を紹介します。記入例はすべて説明用です。実際の提出は、元請が指定する様式と基準に従ってください。
この記事でわかること
- 工事安全衛生計画書の全建統一様式での位置づけと、ほかの安全書類との関係
- 欄ごとの書き方と記入例(方針・目標・日常の安全衛生活動など)
- 工種別のリスクの書き方と、リスク低減措置の優先順位
- AIで下書きを作るプロンプトと、使い回しを見つける点検プロンプト
- 提出前に確認するチェックリスト
様式別の記入ポイントと提出前チェックをまとめた「安全書類(グリーンファイル)作成・点検パック」を配布しています。
工事安全衛生計画書とは|全建統一様式での位置づけ
工事安全衛生計画書は、元請が現場全体の安全衛生管理を進めるために、各協力会社から集める計画書です。元請は、集めた計画書をもとに危険な作業の時期を把握し、作業間の調整や安全指示に使います。
全建の「全建統一様式 様式集(届出書)」は、2026年10月1日時点で改訂6版(令和6年10月)が頒布されています。工事安全衛生計画書は様式第6号です。同じ様式集には、参考様式第2号「安全衛生計画書」も収録されています。どちらを使うかは元請の指定に従います。
グリーンファイルの中での位置づけ
全建統一様式のうち、工事安全衛生計画書と関係が深い様式を整理します。書類全体の一覧はグリーンファイル(安全書類)とはで解説しています。
| 様式番号 | 名称 | 工事安全衛生計画書との関係 |
|---|---|---|
| 様式第5号 | 作業員名簿 | 計画書の「資格」「職長・安全衛生責任者」と一致させる |
| 様式第6号 | 工事安全衛生計画書 | 本記事の対象。現場ごとの方針・目標・リスクと対策 |
| 参考様式第2号 | 安全衛生計画書 | 元請によってはこちらを指定する |
| 様式第7号 | 新規入場時等教育実施報告書 | 計画書の内容を作業員に伝えた記録になる |
| 様式第8号 | 安全ミーティング報告書 | 計画書の「日常の安全衛生活動」を実行した記録 |
| 様式第9号 | 移動式クレーン・車両系建設機械等使用届 | 計画書の「主な使用機械設備」と一致させる |
| 様式第11号 | 有機溶剤・特定化学物質等持込使用届 | 計画書の「主な使用資材」に塗料・接着剤などがある場合に関係する |
※様式名は全建の頒布ページ(改訂6版)で確認しました。欄の名称や配置は版と元請の改変で変わることがあります。
法令との関係
工事安全衛生計画書は、元請が安全管理のために提出を求める書類です。この様式そのものの提出を直接義務づける法令の条文は、編集部では確認できませんでした。ただし、厚生労働省の「元方事業者による建設現場安全管理指針」では、元請が開く協議組織(災害防止協議会など)の協議事項に「安全衛生管理の基本方針、目標、その他基本的な労働災害防止対策を定めた計画」が挙げられています。また、関係請負人(下請)には作業手順書の作成を求めています。工事安全衛生計画書は、こうした安全管理の仕組みの中で使われる書類です。
誰が・いつ・誰に出すか
提出の流れは元請によって違います。一般的な例を表にまとめます。
| 項目 | 一般的な例 | 確認すること |
|---|---|---|
| 作る人 | 各協力会社(一次・二次以下も)。現場代理人や職長が書き、会社として確認する | 二次以下の分を一次がまとめて出すか |
| 宛先 | 元請の作業所長(現場所長) | 宛名の書き方(所長名・作業所名) |
| 時期 | 現場に入る前。ほかの安全書類と一緒に出すことが多い | 提出期限と提出方法(紙・Excel・クラウド) |
| 出し直し | 工種の追加、工期の大きな変更、再下請の追加があったとき | 変更時に再提出が必要か |
記入項目ごとの書き方と記入例
様式第6号のおもな欄と、書き方・記入例を表にしました。欄の構成は、厚生労働省「職場のあんぜんサイト」に掲載された企業の記入例(全建統一様式第6号)を参考にしています。記入例は※説明用の例です。
| 欄 | 書くこと | 記入例(説明用) |
|---|---|---|
| 事業所の名称・所長名 | 元請の作業所名と所長名 | ○○建設株式会社 △△ビル新築工事作業所/所長 山田太郎 殿 |
| 会社名・現場代理人(現場責任者)・作成日 | 自社の正式名称と、現場の責任者 | 株式会社□□塗装/現場責任者 佐藤一郎/2026年11月5日 |
| 職長・安全衛生責任者 | 作業員名簿と同じ人を同じ表記で | 職長 鈴木次郎(職長・安全衛生責任者教育 修了) |
| 工事安全衛生方針 | この現場で何を最優先するか(1〜3文) | 下の「方針の書き方」を参照 |
| 工事安全衛生目標 | 結果の目標と、行動の目標 | 下の「目標の書き方」を参照 |
| 工種・工種別工事期間 | 自社が担当する工種と期間。矢印などで示す | 足場上下地補修 12/1〜12/15、外壁塗装 12/10〜1/20 |
| 主な使用機械設備 | 持ち込む機械。使用届と一致させる | 高所作業車(10m未満)1台、高圧洗浄機 1台 |
| 主な使用機器・工具 | 電動工具など | 電動ディスクグラインダー、エアレススプレー |
| 主な使用資材 | 危険・有害性のある資材は特に漏れなく | 弱溶剤系塗料、シーリング材、シンナー |
| 使用保護具 | 工種に合ったもの | 保護帽、墜落制止用器具、防毒マスク、保護メガネ |
| 資格 | 作業に必要な免許・技能講習・特別教育 | 高所作業車運転(10m未満:特別教育)【要確認:機種と作業床の高さ】 |
| 日常の安全衛生活動 | 毎日やることを具体的に | 朝礼後のKY活動、作業前の足場点検、指差呼称 |
| リスクの特定・見積り・低減措置 | 作業ごとの危険と評価、対策 | 後述の「工種別リスクの書き方」を参照 |
| 再下請負会社 | 再下請がある場合の会社名と責任者 | なし(ある場合は再下請負通知書と一致させる) |
| 提出書類のチェック欄 | 一緒に出す書類に印を付ける | 作業員名簿、新規入場時等教育実施報告書、持込機械届 |
方針の書き方
方針は「この現場ならでは」の一言を入れると、使い回しに見えません。現場の条件(第三者が近い、高所が多い、冬季など)を一つ入れて書きます。
| よくある書き方 | 現場に合わせた書き方(説明用) |
|---|---|
| 安全第一で作業する | 病院が営業中の改修工事のため、第三者災害の防止を最優先とする。足場上作業での墜落・転落災害ゼロを目指す |
| 無事故・無災害で工事を完了する | 冬季の外部作業となるため、凍結による転倒と、日没後の視界不良による事故を防ぐ |
| ルールを守る | 元請の作業所ルールと当社の作業手順書を全員が理解してから作業に入る |
目標の書き方
目標は「災害ゼロ」などの結果の目標だけでは、日々の行動につながりません。行動の目標(何を、何回、誰が)を組み合わせます。
- 結果の目標:墜落・転落災害 0件、有機溶剤による健康障害 0件
- 行動の目標:作業開始前の足場点検を毎日実施し、記録する
- 行動の目標:塗料の入れ替え時は換気状況を職長が確認する
日常の安全衛生活動の書き方
「KY活動」「4S」とだけ書くのではなく、いつ・誰が・何をするかまで書きます。例:「朝礼後、職長がその日の作業ごとにKYを行い、KYシートに全員が署名する」。KY活動の進め方はKY活動とは?進め方と工種別の例文集をご覧ください。
工種別リスクの書き方
計画書の中心は「リスクの特定・見積り・低減措置」の欄です。厚生労働省の「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」(平成18年3月10日公示)の考え方に沿って書くと、筋の通った計画になります。
3つの手順で書く
- 危険性又は有害性を特定する作業ごとに「何が原因で、どんな災害が起きそうか」を書きます。例:足場の端部で、手すりのない箇所から墜落する。
- リスクを見積もる災害の重さ(重篤度)と起きる可能性を評価します。指針では、マトリクスで見積もる方法、数値化して加算・乗算する方法、枝分かれ図で見積もる方法が示されています。
- リスク低減措置を決めるリスクが高いものから対策を書きます。対策は次の優先順位で検討します。
| 優先順位 | 指針の区分 | 建設現場での例(説明用) |
|---|---|---|
| 1 | 危険な作業の廃止・変更など、設計や計画の段階での除去・低減 | 部材を地上で組んでから吊り上げ、高所作業そのものを減らす |
| 2 | 工学的対策 | 手すり・中さん・幅木の設置、開口部のふさぎ、局所排気装置 |
| 3 | 管理的対策 | 作業手順書の整備、立入禁止措置、合図者の配置、教育 |
| 4 | 個人用保護具の使用 | 墜落制止用器具、防毒マスク、保護メガネ |
計画書で「保護具を着用する」だけが並んでいると、優先順位の低い対策だけになっています。上位の対策が取れないかを先に考え、そのうえで保護具を書きます。
工種別の記入例
評価の段階や記号は、様式の版や元請の基準で異なります。ここでは説明用に、可能性と重大性をそれぞれ3段階で評価し、合計でリスクの高さを判断する例を示します。実際の評価基準は元請の指定に合わせてください。
| 工種・作業 | 予想される災害 | 可能性 | 重大性 | 低減措置(説明用) |
|---|---|---|---|---|
| 足場の組立て・解体 | 部材の取り外し時にバランスを崩して墜落 | 2 | 3 | 先行手すりの使用、作業主任者の指揮、墜落制止用器具の常時使用 |
| 外壁塗装(足場上) | 有機溶剤の蒸気を吸い込み体調不良 | 2 | 2 | 弱溶剤塗料の選定、送風機での換気、防毒マスク着用【要確認:作業主任者の要否】 |
| 掘削・床掘り | 掘削面の崩壊による生き埋め | 1 | 3 | 土止め支保工の設置、掘削面の点検、雨天後の作業前点検 |
| バックホウ作業 | 旋回範囲内の作業員との接触 | 2 | 3 | 立入禁止区域の明示、誘導員の配置、合図の統一 |
| 内装(脚立上の作業) | 脚立からの転落 | 3 | 2 | 可搬式作業台への変更、天板に乗らないルール、2人作業 |
| 電気設備(分電盤まわり) | 充電部への接触による感電 | 1 | 3 | 停電作業の徹底、検電、施錠・表示、絶縁用保護具 |
| 資材の搬入 | 荷下ろし時の荷崩れ・第三者との接触 | 2 | 2 | 搬入時間の調整、誘導員の配置、玉掛け有資格者による作業 |
※数値と対策は説明用です。工種・現場条件・元請の基準で変わります。法令上の作業主任者の選任や資格の要否は、作業内容ごとに確認してください。
具体的に書くためのコツ
- 「注意する」「気をつける」で終わらせない。何を設置し、誰が、いつ確認するかを書く
- 工期に冬季・梅雨・夏季が入るなら、季節の危険(凍結、強風、熱中症)を加える
- 第三者(通行人、施設の利用者)がいる現場は、第三者災害の欄を必ず作る
- 他の協力会社と同じ場所で作業する時期(混在作業)は、連絡調整の方法を書く
施工計画書の安全管理の章と内容をそろえておくと、元請の確認が早くなります。施工計画書の書き方は施工計画書とは?書き方・記載項目で解説しています。
AIで楽にする方法:下書きと「使い回し」点検
工事安全衛生計画書は、毎回似た構成で、現場ごとに中身を変える書類です。この「型は同じ、中身は違う」作業はAIに向いています。ただし、AIは現場を見ていません。現場条件の入力と、最後の判断は人が行います。
グリーンファイルの記事では、方針・目標を含む全体の下書きプロンプトを紹介しました。ここでは、計画書の中で一番手間がかかる「リスクの表」を工程から作る方法と、提出前の点検に絞って紹介します。
工程表からリスクの表を作るプロンプト
自社の担当工種と工程(作業の並び)を入れると、作業ごとの危険・評価・対策を、優先順位つきで一覧にします。氏名などの個人情報は入れないでください。
コピーして使えるプロンプト
あなたは建設現場の安全管理に詳しい担当者です。 工事安全衛生計画書の「リスクの特定・見積り・低減措置」欄の下書きを作ってください。 【現場の条件】 ・工事の種類:【例:営業中の病院の外壁改修工事】 ・当社の担当工種:【例:下地補修、外壁塗装】 ・工期と季節:【例:2026年12月〜2027年1月(冬季)】 ・第三者の有無:【例:敷地内を患者・来院者が通行する】 ・同時期に作業する他社:【例:足場業者(解体時期が重なる)】 【作業の流れ(工程表から)】 【例:1. 足場上での高圧洗浄 2. ひび割れ補修 3. 下塗り・中塗り・上塗り 4. 足場解体前の最終確認】 【評価の基準】 ・可能性:1(ほとんどない)2(ときどきある)3(よくある) ・重大性:1(軽傷)2(休業を伴う)3(死亡・重篤) ・合計5以上を「優先して対策」とする 【出力の形】 表形式で、列は「作業」「予想される災害」「可能性」「重大性」「合計」「低減措置」。 低減措置は次の順で検討し、どれに当たるかを( )で示すこと。 (1)作業の廃止・変更(2)設備での対策(3)手順・管理での対策(4)保護具 【条件】 ・法令上の資格・作業主任者に触れる場合は【要確認】を付ける ・現場の条件から推測した内容は「推測」と書く ・最後に、私が確認すべき質問を3つ以内で書く
出力イメージ(例)
作業 予想される災害 可能性 重大性 合計 低減措置 高圧洗浄 濡れた足場板で滑り墜落 2 3 5 作業床の清掃と排水(3) 手すり・中さんの確認(2) 墜落制止用器具の使用(4) 高圧洗浄 飛散水で通行者が転倒 2 2 4 洗浄時間を外来の少ない時間に変更(1) 養生シートの二重化(2) 塗装 有機溶剤の蒸気による中毒 2 2 4 弱溶剤塗料への変更を検討(1) 防毒マスクの着用(4)【要確認:作業主任者の要否】 冬季全般 早朝の凍結による転倒(推測)2 2 4 作業開始前の凍結確認(3) 【確認したい質問】 1. 病院側から作業時間の制限はありますか? 2. 塗料の種類(溶剤系・水性)は決まっていますか? 3. 足場解体の時期に当社の作業は残りますか? ※出力は下書きです。評価と対策は担当者が現場を見て判断してください。
前の現場の「使い回し」を見つける点検プロンプト
過去の計画書をもとに作ると、前の現場名・季節・機械が残りがちです。提出前に、記入済みの計画書をテキストに貼り付けて点検させます。会社名・氏名は「A社」「職長B」のように置き換えてから入力します。
コピーして使えるプロンプト
次の工事安全衛生計画書の記入内容を点検してください。 修正はせず、気になる点を一覧にしてください。 【今回の現場の条件】 ・現場名:【例:△△ビル新築工事】 ・当社の工種:【例:内装ボード張り】 ・工期:【例:2027年3月〜5月】 ・持ち込む機械:【例:可搬式作業台、高所作業車(8m)】 【記入済みの計画書(伏せ字済み)】 【ここに貼り付け】 【点検の観点】 1. 今回の現場名・工期・工種と合わない記載(前の現場の名残) 2. 工期の季節と合わない記載(冬の現場に熱中症対策だけ、など) 3. 使用機械と資格・保護具の欄の食い違い 4. 「注意する」「徹底する」だけで、具体的な行動がない対策 5. 保護具だけで、設備や手順の対策がないリスク 6. 空欄、日付の矛盾、和暦と西暦の混在 出力は「観点番号/該当箇所/理由」の表で。
出力イメージ(例)
観点 該当箇所 理由 1 方針「造成工事のため…」 今回は内装工事。前の現場の記載が残っている可能性 2 目標「熱中症ゼロ」のみ 工期は3〜5月。季節の危険の見直しを 3 資格欄に高所作業車の記載なし 使用機械に高所作業車あり。必要な資格を確認【要確認】 4 「脚立使用時は注意する」 何をするかが不明。例:天板に乗らない、2人作業 5 開口部からの墜落→保護具のみ ふさぎ・手すりなど設備の対策を検討 6 作成日 令和9年/工期 2026年 和暦と西暦の混在、年の確認を ※点検結果は参考です。最終確認は担当者が行ってください。
Claude Codeで過去の計画書から下書きを作る
Claude Code(パソコンのフォルダ内のファイルを読み書きしながら作業するAI)を使うと、過去の計画書(Excel)をまとめて読み、今回の現場用の下書きファイルを作れます。元のファイルは上書きせず、別名で保存させるのが基本です。
Claude Codeへの指示文(例)
このフォルダの「過去の計画書」にある工事安全衛生計画書(Excel)を読んでください。 元のファイルは変更しないでください。 1. 工種ごとに、過去に書いた「予想される災害」と「低減措置」を一覧表にまとめ、 「リスク例一覧.xlsx」として保存してください。重複はまとめてください。 2. 「今回の現場.txt」に書いた条件(工種・工期・機械・第三者の有無)に合う行を選び、 元請指定の様式「様式第6号_元請指定.xlsx」をコピーした「下書き_【現場名】.xlsx」に リスク欄だけ記入してください。 3. 今回の条件に合うか判断できない行は、記入せずに一覧で報告してください。 氏名・生年月日の列があっても読み込まず、出力にも書かないでください。
出力イメージ(例)
・リスク例一覧.xlsx を作成しました(工種7種類、計48行)【要確認】 ・下書き_△△ビル.xlsx にリスク欄9行を記入しました ・判断できなかった行:「クレーン作業の合図」(今回の条件にクレーンの記載がないため) ・元のファイルは変更していません
社内でAIを使うときのルールづくりは生成AIのセキュリティ対策、安全書類の転記を減らす方法は安全書類をAIとExcelで作る方法で解説しています。
注意
様式の版・欄の構成・リスクの評価基準・提出時期は、元請や発注者によって異なります。元請の指定と最新の一次情報が優先です。この記事の記入例と評価の数値は説明用です。資格・作業主任者の要否などの法令の判断や、計画書の内容の最終確認は、必ず人が行ってください。AIに入力する前に、氏名・連絡先などの個人情報は伏せてください。
提出前チェックリスト
- 元請が指定する様式(様式第6号か、参考様式第2号か、独自様式か)と版を確認した
- 宛先の作業所名・所長名、作成日に誤りがない
- 職長・安全衛生責任者の氏名が作業員名簿と同じ表記になっている
- 工種別工事期間が、元請の工程表と合っている
- 使用機械が持込機械届・使用届と一致し、必要な資格が書かれている
- 塗料・接着剤など有害性のある資材を書き、該当する届を用意した
- 方針・目標に、この現場ならではの条件が入っている
- リスクの表で、保護具だけの対策になっていない
- 工期の季節に合った危険(凍結・強風・熱中症など)を入れた
- 前の現場の名称・工種・季節の記載が残っていない
- 再下請がある場合、再下請負通知書と内容が一致している
- 作業員に計画書の内容を伝える方法(新規入場時の教育など)を決めた
よくある質問
工事安全衛生計画書は法律で提出が義務づけられていますか?
工事安全衛生計画書の様式そのものの提出を直接定めた法令の条文は、編集部では確認できませんでした。元請が現場の安全管理のために提出を求める書類です。元請の指示があれば提出が必要と考えてください。
全建統一様式の工事安全衛生計画書は何号ですか?
全建統一様式 様式集(届出書)改訂6版(令和6年10月)では様式第6号です。同じ様式集に参考様式第2号「安全衛生計画書」もあります。どちらを使うかは元請の指定に従います。
二次下請の計画書は誰が作りますか?
二次下請の会社が自社の分を作るのが一般的です。一次下請がまとめて元請に出すか、二次が直接出すかは元請の運用で決まります。提出前に確認してください。
工期が延びたら計画書を出し直す必要がありますか?
元請の運用によります。工種の追加や工期の大きな変更で、危険や季節が変わる場合は、出し直しを求められることがあります。変更が出たら元請に確認してください。
リスクの評価の数字はどう決めればよいですか?
元請が評価基準を示している場合は、それに従います。示されていない場合は、厚生労働省の指針にある「重篤度と可能性を組み合わせる方法」を参考に、社内で基準をそろえます。同じ作業でも会社内で評価がばらつかないことが大切です。
AIで作った計画書をそのまま出してもよいですか?
おすすめしません。AIは現場を見ていないため、条件の読み違いや一般論が入ります。下書きや点検に使い、現場の実態と元請の基準に合わせて人が修正してから提出してください。
まとめ
- 工事安全衛生計画書は、協力会社が元請に出す現場ごとの安全衛生の計画書で、全建統一様式では様式第6号です。
- 方針・目標には、その現場ならではの条件を入れます。目標は結果と行動を組み合わせます。
- リスクの欄は「特定→見積り→低減措置」の順で書き、対策は設備・手順を保護具より先に考えます。
- AIは、工程からリスク表の下書きを作る作業と、前の現場の使い回しを見つける点検に向いています。
- 様式・評価基準は元請の指定が優先です。最終確認は人が行います。
安全書類の作成と点検を、もっと短い時間で
「安全書類(グリーンファイル)作成・点検パック」では、様式別の記入ポイント、提出前チェック、AIでの転記・点検の指示文をまとめています。工事安全衛生計画書の見直しにもお使いください。
