Claude Codeの始め方は、大きく2通りです。プログラミング経験がない人は、Claudeのデスクトップアプリをインストールし、「Code」タブでフォルダを選ぶ方法から始めるのが近道です。黒い画面(ターミナル)にコマンドを打つ方法もありますが、最初の1回はアプリのほうが迷いません。どちらの方法でも、有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise)かAPI用のアカウントが必要です。無料プランではClaude Codeは使えません(2026年10月1日、公式ドキュメントで確認)。
この記事は、建設会社でClaude Codeの導入を任された事務・工務の担当者に向けた手順書です。WindowsとMacそれぞれのインストール、ログイン、最初の指示、つまずきやすい点を、Anthropic社の公式ドキュメントに沿って順に説明します。最後に、日報CSVを集計する練習課題を、指示文と出力例つきで紹介します。
Claude Codeで何ができるかはClaude Codeとは?で解説しています。この記事は「実際に動かすまで」に絞ります。
この記事でわかること
- 非エンジニアに向くClaude Codeの始め方(アプリとターミナルの選び方)
- Windows・Macで必要な環境と、インストール・ログインの手順
- 最初の指示を出す前に設定しておく「許可モード」
- 日報CSVの集計で練習する方法(指示文と出力例つき)
- インストールや起動でつまずいたときの対処
社内で最初の1業務を選ぶ方法と展開の手順を、導入ガイドにまとめました。
始める前に確認する3つのこと|アカウント・パソコン・練習用フォルダ
インストールの前に、次の3つをそろえておくと途中で止まりません。
1. 使えるアカウント
公式ドキュメントでは、Claude Codeの利用にPro・Max・Team・Enterpriseのいずれかの契約、またはClaude Console(API用の開発者向け管理画面)のアカウントが必要とされています。会社で使う場合は、管理機能のあるTeamやEnterpriseを選ぶのが基本です。プランの違いはClaude Codeの料金とプランの選び方で整理しています。
2. パソコンの動作環境
| 項目 | 公式ドキュメントの要件 | 建設会社での確認ポイント |
|---|---|---|
| OS(Windows) | Windows 10 1809以降、またはWindows Server 2019以降 | 事務所の古いパソコンはバージョンを確認 |
| OS(Mac) | macOS 13.0以降 | 「このMacについて」で確認 |
| メモリ | 4GB以上 | 他のソフトを開いたままでも動く余裕があるか |
| ネットワーク | インターネット接続が必要 | 社内のプロキシやセキュリティソフトで通信が止まらないか |
| 利用地域 | Anthropic社の対応国であること | 日本は対応国(公式の一覧で確認) |
※2026年10月1日時点の公式ドキュメント「Advanced setup」の記載です。要件は更新されることがあります。
3. 練習用のフォルダ
最初は本番の書類を使いません。デスクトップなどに「claude練習」のようなフォルダを作り、コピーしたファイルだけを入れておきます。Claude Codeは選んだフォルダの中で作業するため、練習用に分けておくと安心です。
どちらで始める?デスクトップアプリとターミナルの比較
公式ドキュメントでは、Claude Codeはターミナル、デスクトップアプリ、ブラウザ(claude.ai/code)、VS CodeなどのIDE(開発用ソフト)から使えると案内されています。非エンジニアが最初に選ぶなら、次の表が目安です。
| 比べる点 | デスクトップアプリ(Codeタブ) | ターミナル(CLI) |
|---|---|---|
| 操作 | 画面のボタンとチャット欄 | 文字でコマンドを入力 |
| インストール | アプリを入れるだけ。Node.jsやCLIの別途導入は不要 | インストール用のコマンドを1行実行 |
| フォルダの選び方 | 「Select folder」で選ぶ | cdコマンドでフォルダに移動 |
| 変更の確認 | 差分(どこが変わったか)を画面で確認し、承認・却下 | 画面の文字で確認し、Yesなどを選ぶ |
| 向く人 | はじめての人、事務担当 | 慣れてきた人、定期実行や細かい設定をしたい人 |
迷ったらデスクトップアプリで始め、慣れてからターミナルも試す順番がおすすめです。両方を同じパソコンに入れても問題ありません。
Windows・Macでの始め方|インストールからログインまで
デスクトップアプリで始める手順(Windows・Mac共通)
- アプリをダウンロードしてインストールする公式サイト(claude.com/download)から、Windows版またはMac版をダウンロードして実行します。Mac版はIntelとApple Silicon共通のユニバーサル版です。
- アプリを起動してサインインするWindowsはスタートメニュー、Macはアプリケーションフォルダから起動し、会社で契約したアカウントでサインインします。
- 「Code」タブを開く画面上部の中央にある「Code」をクリックします。アップグレードを求められた場合は、そのアカウントが有料プランに入っていません。
- 「Local」を選び、フォルダを指定する「Local」は自分のパソコンのファイルで作業する方式です。「Select folder」で練習用フォルダを選びます。
- 許可モードを「Manual」にする送信ボタンの横にあるモード選択で「Manual」を選びます。理由は次のH2で説明します。
アプリには「Chat」「Cowork」「Code」の3つのタブがあります。Chatは通常の会話、Coworkは書類作成などを任せる機能、Codeがこの記事で扱うClaude Codeです。Coworkとの違いはClaude Coworkとは?で比較しています。
ターミナルで始める手順
公式に推奨されている「ネイティブインストール」のコマンドは次のとおりです(2026年10月1日確認)。管理者として実行する必要はありません。
| パソコン | 開くもの | 入力するコマンド |
|---|---|---|
| Mac | ターミナル | curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash |
| Windows | PowerShell | irm https://claude.ai/install.ps1 | iex |
| Windows | コマンドプロンプト(CMD) | curl -fsSL https://claude.ai/install.cmd -o install.cmd && install.cmd && del install.cmd |
※コマンドは変わることがあります。実行前に公式ドキュメントの最新の記載をコピーしてください。WindowsではWinGet(winget install Anthropic.ClaudeCode)、MacではHomebrewでも入れられますが、この2つは自動更新されないと案内されています。
- インストールを確認するターミナルを一度閉じて開き直し、claude –version と入力します。バージョン番号が表示されれば成功です。より詳しい点検は claude doctor で行えます。
- 練習用フォルダに移動するcd コマンドでフォルダに移動します。例:cd Desktop\claude練習(Windows)、cd ~/Desktop/claude練習(Mac)。
- 起動してログインするclaude と入力すると、初回はブラウザが開きます。会社のアカウントでログインし、画面の案内に従います。アカウントを切り替えるときは、起動後に /login と入力します。
Windowsでは、Git for Windows(無料の開発ツール)を入れておくことが推奨されています。入っていない場合は、PowerShellを使って動作すると説明されています。
最初の指示を出す前に|許可モードを「Manual」にする
許可モードとは、Claude Codeが「あなたに確認せずに何をしてよいか」を決める設定です。公式ドキュメントによると、ターミナルでは新しいバージョン(v2.1.283以降)で「auto」モードが最初の設定になっています。autoは、別のAIが安全性を確認しながら、ファイル編集やコマンド実行を人に聞かずに進めるモードです。
慣れるまでは、すべての変更を自分で確認できる「Manual」に切り替えましょう。
| モード名 | 確認なしで行うこと(公式の説明の要約) | はじめての人の使い方 |
|---|---|---|
| Manual | 読み取りのみ。編集やコマンドの前に確認を求める | 最初はこれ。1つずつ承認する |
| Plan | 読み取りと調査。ファイルは変えずに計画を示す | 大きな作業の前に手順を見たいとき |
| Accept edits | ファイル編集と、フォルダ作成などの基本操作 | 結果をあとでまとめて確認できるようになってから |
| Auto | 安全確認つきで、ほぼすべて | 手順と確認ルールが固まった業務で |
切り替え方は次のとおりです。ターミナルでは Shift キーを押しながら Tab キーを押すと、モードが順に切り替わります。autoの状態で1回押すとManualになり、画面下に「manual mode on」と表示されます。起動時から指定するなら claude –permission-mode manual と入力します。デスクトップアプリでは、送信ボタン横のモード選択から選びます。
権限の考え方や社内で決めておく設定は、建設会社の生成AIセキュリティ対策もあわせて確認してください。
AIで楽にする方法|日報CSVの集計で最初の練習をする
最初の練習には、答えを自分で確かめられる作業を選びます。おすすめは、現場の作業日報をCSV(カンマ区切りの表形式ファイル)にしたものの集計です。人工(にんく)の合計を電卓やExcelで検算できるため、Claude Codeの出力が正しいか判断しやすくなります。
練習用データを用意する
次の内容をメモ帳に貼り、「日報_練習.csv」という名前で練習用フォルダに保存します。※説明用の架空データです。
練習用CSVの例(説明用)
日付,現場名,工種,協力会社,人数,作業時間 2026/10/05,A邸新築,基礎,○○基礎工業,4,8 2026/10/05,B倉庫改修,内装,△△内装,2,8 2026/10/06,A邸新築,基礎,○○基礎工業,3,8 2026/10/06,A邸新築,鉄筋,□□鉄筋,2,6 2026/10/07,B倉庫改修,内装,△△内装,3,8 2026/10/07,B倉庫改修,電気,社員,1,4
実際の日報をExcelから書き出す場合、保存形式は「CSV UTF-8」を選ぶと文字化けしにくくなります。
Claude Codeへの最初の指示
コピーして使えるプロンプト
このフォルダにある【日報_練習.csv】を読んで、次の集計をしてください。 1. 現場名ごとの延べ人工(人数の合計)と、延べ作業時間(人数×作業時間の合計) 2. 現場名×工種ごとの延べ人工 3. 日付ごとの出勤人数の合計 守ってほしいこと: ・元のCSVは変更しない ・作業を始める前に、手順を箇条書きで示して私の確認を待つ ・結果は【日報集計_練習.csv】として同じフォルダに新しく保存する ・計算の途中で読めない行や、数字でない値があれば、行番号を示して【要確認】と報告する ・追加のソフトのインストールが必要な場合は、実行せずに先に相談する
出力イメージ(例)
作業の計画(実行前の確認) 1. 日報_練習.csv を読み取ります(変更しません) 2. 現場名ごとに人数と、人数×作業時間を合計します 3. 現場名×工種ごと、日付ごとに人数を合計します 4. 結果を 日報集計_練習.csv として新規保存します この計画で進めてよいですか? --- 承認後の報告 --- ■現場名ごと A邸新築 延べ人工 9人 延べ作業時間 68時間 B倉庫改修 延べ人工 6人 延べ作業時間 44時間 ■現場名×工種 A邸新築/基礎 7人、A邸新築/鉄筋 2人 B倉庫改修/内装 5人、B倉庫改修/電気 1人 ■日付ごと 10/05 6人、10/06 5人、10/07 4人 読めなかった行:なし 日報集計_練習.csv を保存しました
※出力は説明用のイメージです。表現や手順は、実行するたびに少し変わります。
Manualモードでは、保存などの操作の前に承認を求められます。内容を読んでから許可しましょう。結果が出たら、必ず自分でも1か所以上を検算します。上の例なら、A邸新築の延べ作業時間は「4×8+3×8+2×6=68」で確かめられます。
2つ目の練習:結果を週報の形に整える
集計ができたら、同じ会話の続きで文章化を頼みます。数字の転記と文章づくりを分けて頼むと、どこで誤りが出たか追いやすくなります。
コピーして使えるプロンプト
さきほど作った【日報集計_練習.csv】をもとに、社内向け週報の下書きを作ってください。 ・形式:【A4縦1枚程度、見出しは「現場別の稼働」「協力会社の入場状況」「来週の確認事項」】 ・数字は集計ファイルの値だけを使い、計算し直したり推測したりしない ・「来週の確認事項」は、集計から読み取れる事実だけを書き、判断が必要な点は【要確認】とする ・結果は【週報下書き_練習.md】として保存する
出力イメージ(例)
週報(10月5日〜10月7日)下書き ■現場別の稼働 ・A邸新築:延べ9人工。基礎工事が中心で、10/6から鉄筋工が入場 ・B倉庫改修:延べ6人工。内装工事が中心、10/7に電気(社員1名) ■協力会社の入場状況 ・○○基礎工業:10/5〜10/6(延べ7人工) ・□□鉄筋:10/6(2人工) ・△△内装:10/5、10/7(延べ5人工) ■来週の確認事項 ・A邸新築の鉄筋工事の継続予定【要確認】 ・B倉庫改修の電気工事の範囲と人員【要確認】
うまくいった指示は、テキストファイルに保存して使い回します。さらに慣れたら、毎回読ませるルールをCLAUDE.md(Claude Codeが作業開始時に読む指示ファイル)に書いておけます。書き方はCLAUDE.mdとは?で解説予定です。日報の仕組み化は日報を自動化する方法、Excel作業全般は建設業のExcel作業をAIで自動化が参考になります。
つまずきやすい点と対処法
導入の初日に止まりやすいポイントを、公式ドキュメントの案内をもとにまとめました。
| 起きること | 主な原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 「’irm’ is not recognized」と出る | PowerShell用のコマンドをCMDで実行している | PowerShellを開き直すか、CMD用のコマンドを使う |
| 「The token ‘&&’ is not a valid statement separator」と出る | CMD用のコマンドをPowerShellで実行している | 行頭が「PS C:\」ならPowerShell。PowerShell用のコマンドを使う |
| claude と打っても「見つからない」と出る | インストール先がまだ認識されていない(PATHの問題) | ターミナルを開き直す。直らなければ公式の「Troubleshoot installation」を確認 |
| Codeタブでアップグレードを求められる | サインインしたアカウントが無料プラン | 会社で契約したアカウントでサインインし直す |
| サブスクリプションでなくAPI料金がかかる | パソコンに ANTHROPIC_API_KEY という設定が残っている | 公式ヘルプでは、この設定があるとAPIキーが優先されると案内。社内の担当者に確認 |
| 確認なしでファイルが変わった | 許可モードがautoやAccept editsのまま | Manualに切り替える。練習はコピーしたファイルで行う |
| CSVが文字化けして読めない | 文字コードの違い | Excelで「CSV UTF-8」で保存し直す |
会話が長くなって応答がずれてきたら、/clear と入力して会話を新しくします。終了は /exit です。前回の続きから再開したいときは、起動時に claude -c と入力します。使えるコマンドの一覧は /help で表示できます。
注意
この記事は2026年10月1日時点の公式ドキュメントとヘルプをもとにしています。Claude Codeは更新が頻繁で、画面の表記、コマンド、初期の許可モードは変わることがあります。導入前に最新の公式情報を確認してください。AIの集計結果には誤りが含まれることがあります。人工・金額・工期など数字に関わる内容は、必ず人が検算してから使ってください。社外の書類の様式は、発注者・元請の指定が優先します。
導入初日のチェックリスト
- 会社で契約した有料プランのアカウントでサインインできた
- パソコンのOSが要件(Windows 10 1809以降/macOS 13.0以降)を満たしている
- 練習用フォルダを作り、コピーしたファイルだけを入れた
- 許可モードをManualにして、承認の画面を一度見た
- 日報CSVの集計を指示し、結果を自分で検算した
- うまくいった指示文をテキストファイルに保存した
- AIに渡してよい情報・いけない情報を社内の担当者と確認した
Claude Codeの始め方のよくある質問
Claude Codeは無料で使えますか?
公式ドキュメントでは、無料プランにClaude Codeは含まれないと案内されています。Pro・Max・Team・Enterpriseのいずれかの契約か、API用のClaude Consoleアカウントが必要です(2026年10月1日確認)。
プログラミングができなくても始められますか?
始められます。デスクトップアプリのCodeタブなら、ターミナルを使わずにフォルダを選んで日本語で指示できます。ただし許可モードの意味と、出力を確かめる手順は最初に覚えておく必要があります。
WindowsでもMacでも同じように使えますか?
どちらも公式にサポートされています。ターミナルで入れる場合はインストールのコマンドが異なります。Windowsでは、Git for Windowsを入れておくことが推奨されています。
Excelファイルをそのまま読ませられますか?
読ませる指示は出せますが、環境によって使う手段が変わり、追加の準備を求められることがあります。最初の練習は、Excelから書き出したCSVで行うと確実です。
最初に何の業務で試すのがよいですか?
答えを自分で確かめられ、元のファイルがデジタルで、毎週くり返す作業が向いています。日報の集計、書類の一覧づくり、ファイル名の整理などです。金額や安全の判断を伴う業務は、慣れてから人の確認を前提に広げます。
まとめ
- 非エンジニアは、デスクトップアプリの「Code」タブでフォルダを選ぶ方法から始めると迷いにくい
- 利用には有料プランかAPI用アカウントが必要。会社ではTeam・Enterpriseが基本
- ターミナルの初期設定はautoモードになっているため、慣れるまではManualに切り替える
- 最初の練習は、検算できる日報CSVの集計がおすすめ。結果は必ず人が確かめる
- うまくいった指示は保存し、CLAUDE.mdやスキルで社内の手順にしていく
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非エンジニアのためのClaude Code導入ガイド(建設会社版)
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参考・出典(2026年10月1日確認)
- Anthropic「Advanced setup」(Claude Code Docs)
- Anthropic「Quickstart」(Claude Code Docs)
- Anthropic「Get started with the desktop app」(Claude Code Docs)
- Anthropic「Choose a permission mode」(Claude Code Docs)
- Anthropic「Desktop application」(Claude Code Docs)
- Anthropic「Supported countries and regions」
- Claude Help Center「Use Claude Code with your Pro or Max plan」
- Claude Help Center「Use Claude Code with your Team or Enterprise plan」
