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ECにおけるカゴ落ちとは?原因と対策について

公開 2025.05.20 更新 2026.09.16 読了 約5分
ECにおけるカゴ落ちとは?原因と対策について

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カゴ落ちとは、ECサイトで商品をカートに入れたにもかかわらず、購入せずに離脱してしまうことです。

この層は、すでに商品を選び、買う意思を持ってカートまで進んでいます。広告費をかけて集めた見込み客の中で、最も購入に近い位置にいる人たちです。にもかかわらず、多くのサイトで放置されています。

海外の調査機関Baymard Instituteの集計では、カゴ落ち率の平均は約70%とされています。10人がカートに入れて、7人が買わずに去る計算です。本記事では、離脱が起きる原因を11項目に分解し、それぞれに対する具体的な対策を整理します。

この記事でわかること

  • カゴ落ちが売上に与える影響の大きさ
  • 離脱が起きる11の原因と、その見分け方
  • 原因別の具体的な対策と、着手すべき優先順位
  • カゴ落ちメールの設計と、送りすぎないための注意点
  • 自社のカゴ落ち率を測定する方法

カゴ落ちを放置するとどうなるか

カゴ落ち対策が他の施策より優先される理由は、費用対効果の高さにあります。

施策対象購入までの距離必要なコスト
新規集客自社を知らない人遠い広告費が継続的に必要
商品ページ改善検討中の人中程度制作の工数
カゴ落ち対策買うと決めかけた人最も近い設定の工数のみ
リピート施策購入済みの人近い配信コスト
まず自社の数値を知る

対策の前に、自社のカゴ落ち率を把握してください。「カートに追加した人数」と「購入を完了した人数」をアクセス解析で計測すれば算出できます。数値が分からない状態では、改善の効果も測れません。

カゴ落ちしている人は、新規集客で獲得した見込み客の「最終段階」です。ここを取りこぼすことは、支払った広告費を捨てているのと同じことになります。

カゴ落ちが起きる11の原因

離脱の原因は、大きく「費用」「手間」「不安」「技術的な問題」の4つに分類できます。

費用に関するもの

① 送料や手数料が想定より高い:最も多い離脱理由です。とくに最終画面で初めて追加費用が判明した場合、不信感につながります。

② 購入前に合計金額が分からない:金額が見えないまま手続きを進めることに、心理的な抵抗が生じます。

手間に関するもの

③ 会員登録が必須:一度だけ買いたい人にとって、登録は大きな障壁です。

④ 購入プロセスが長い:入力項目が多い、画面遷移が多いほど離脱率は上がります。

⑤ 決済手段が少ない:使いたい支払い方法がなければ、その時点で購入できません。

⑥ 配送オプションが少ない:日時指定、受け取り場所の選択肢がないと、生活に合わず断念されます。

不安に関するもの

⑦ セキュリティへの不安:個人情報やカード情報の入力に、安全性の確認が求められます。

⑧ 返品ポリシーが不明確:とくにサイズや色が問題になる商材では、返品できるかが購入判断を左右します。

⑨ 配送に時間がかかる:必要な時期に間に合わないと判断されると離脱します。

技術的な問題

⑩ サイトのエラー・動作の遅さ:決済画面で止まると、多くの人はそのまま離れます。

⑪ カードが承認されない:代替手段が提示されなければ、購入は完了しません。

なお、11番目に「そもそも購入意思がなかった」ケースも含まれます。価格を確認するためにカートに入れる、後で見るために入れておくといった行動です。これは一定割合存在するため、カゴ落ち率をゼロにすることはできません。

原因別の対策と優先順位

すべてに同時に着手する必要はありません。影響が大きく、工数が小さいものから手をつけてください。

優先度対策工数効果
最優先合計金額を早い段階で表示
最優先送料を商品ページに明記
最優先返品条件を分かりやすく掲示中〜大
ゲスト購入を可能にする
入力項目を削減する
決済手段を追加する中〜大
セキュリティ対策を明示する
配送オプションを増やす
カゴ落ちメール・通知を設定
サイト速度の改善
送料の扱い

送料を無料にすれば離脱は減りますが、利益も減ります。現実的なのは、一定金額以上で無料にする設定と、その条件を商品ページに明示することです。「あと◯円で送料無料」という表示は、客単価を上げる効果もあります。

最優先の3つは、いずれも「情報を先に出す」だけの対応です。システム改修を伴わず、今日からでも着手できます。多くのサイトで最大の効果が出るのは、この領域です。

購入フローを短くする

手間による離脱は、画面の数と入力欄の数にほぼ比例します。

最も確実な確認方法は、自分でスマートフォンから最後まで購入してみることです。入力の面倒さ、画面の見づらさは、実際に操作しないと気づけません。

カゴ落ちメール・通知の設計

離脱した顧客への再接触は有効ですが、やり方を誤ると逆効果になります。

  1. タイミングを設計する離脱直後は早すぎ、1週間後は遅すぎます。自社の商材の検討期間に合わせて設定し、反応を見ながら調整してください。
  2. 内容は「確認」の形にする「お忘れではありませんか」という確認にとどめます。売り込みの調子が強いと、不快感を与えます。
  3. 離脱理由を先回りして補足する送料、納期、返品条件など、判断を止めていた可能性のある情報を添えてください。
  4. 割引は慎重に使う毎回クーポンを付けると、「カートに入れて待てば安くなる」と学習されます。通常価格で買われなくなるため、常用は避けてください。
  5. 送る回数を制限する同じ商品について繰り返し送ると、配信停止やブロックにつながります。1〜2回が上限です。
あわせてご覧ください

LINEを使った再接触についてはECサイトでLINEを活用する方法、購入データの分析はECサイトのデータ活用をご参照ください。

改善のサイクルをつくる

カゴ落ち対策は一度で終わりません。測って、直して、また測るという流れを定着させてください。

カゴ落ち率をゼロにすることはできません。一定割合は、比較や後で見るための保存として発生します。目標は根絶ではなく、防げる離脱を減らすことです。

まとめ

カゴ落ちしている人は、広告費をかけて集めた見込み客の中で最も購入に近い層です。ここを取りこぼすのは費用の無駄になります。

まず着手すべきは「合計金額の早期表示」「送料の明記」「返品条件の掲示」の3つ。システム改修なしで、今日から対応できます。

カゴ落ちメールで毎回割引を付けると、待てば安くなると学習されます。割引の常用は避けてください

よくある質問

カゴ落ち率はどのくらいが普通ですか

海外の調査では平均約70%とされています。ただし商材や価格帯によって大きく異なるため、他社の数値と比べるより、自社の数値を継続的に測定して改善幅を見るほうが実用的です。

何から改善すればよいですか

合計金額を早い段階で表示すること、送料を商品ページに明記すること、返品条件を分かりやすく掲示することの3つです。いずれもシステム改修を伴わず、効果が大きい領域です。

会員登録を必須にしたいのですが

購入時の必須化は離脱を招きます。ゲスト購入を可能にしたうえで、購入完了後に「次回から入力が省けます」と案内する形をおすすめします。登録率を保ちながら、離脱を減らせます。

カゴ落ちメールにクーポンを付けるべきですか

常用は避けてください。毎回割引が付くと、顧客は「カートに入れて待てば安くなる」と学習し、通常価格で購入しなくなります。使う場合は、期間や対象を限定してください。

カゴ落ち率をゼロにできますか

できません。価格の確認のためにカートに入れる、後で見るために保存するといった行動が一定割合存在するためです。目標は根絶ではなく、費用や手間や不安による「防げる離脱」を減らすことです。

ECサイトの購入率改善をご相談ください

現在のカゴ落ち率、購入フロー、離脱している箇所を拝見したうえで、改善すべき箇所を優先順位つきで整理します。まずは無料の経営相談をご利用ください。

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