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採用市場は大きく変化し、求職者の行動は検索エンジン・SNS・求人アグリゲーションサイトへと広がりを見せています。そうした変化の中で注目を集めているのが、Indeedが提供する求人配信基盤「Indeed PLUS(以下、Indeed PLUS)」です。本記事では、Indeed PLUSの仕組み、導入によって得られるメリット、弱み(注意すべき点)、そして成果につなげるための運用の考え方まで、Digital&の実務視点からわかりやすく解説していきます。「結局、うちの会社に合うのだろうか?」という疑問に対して、文章で丁寧にお答えしていきます。
Indeed PLUSとは?通常掲載との違い
Indeed PLUSは、Indeedに作成した求人原稿をもとに、最適な連携求人サイトへ自動的に配信を行うプラットフォームです。従来のように媒体ごとに原稿を作成し、個別に掲載・課金・管理を行うという手間を、ひとつの配信基盤へと集約することができます。課金方式はクリック課金(CPC)で、求職者が実際に求人を開いた分だけ費用が発生する仕組みです。掲載中に効果を見ながら内容を調整できる運用型である点も大きな特長と言えます。
通常のIndeed単体運用との違いは、到達できる求職者の幅と運用負荷の軽減にあります。原稿は1本作成するだけでも、配信先は最適化ロジックが自動的に選定してくれます。そして、Indeedまたは対応しているATSの管理画面でデータを一元管理できるため、媒体個別の煩雑さから解放されます。採用担当者は「何が効いているのか」をまとめて振り返ることができるようになります。
クリック課金で無駄が抑えられる
掲載課金のように”掲載しているだけで費用が出ていく”という不安が薄れるため、費用対効果の設計がしやすくなります。媒体を増やしても媒体ごとの固定費が膨らんでいくわけではないため、露出拡大とコスト最適化の両立を狙うことができます。
管理画面は”1つ”で完結
配信先が複数であっても、クリック数・応募数・歩留まりといった数値はまとめて確認することができます。これにより、改善の打ち手を実施→結果を確認→次の改善へ進むというサイクルが速くなっていきます。
Indeed PLUSを利用するメリット
Indeed PLUSの導入によって期待できる主な効果は、①リーチの拡張、②配信の効率化、③クリック課金によるコストの透明化、④掲載中のリアルタイム改善、⑤データ一元化による運用負荷の軽減という5つのポイントです。
単一媒体に依存しないリーチ拡大
求人内容と求職者の行動データを照合し、反応が見込める配信面へ自動的に展開していきます。媒体ごとに個別に露出を取りに行かなくても、同じ原稿を使って接点を広げることができます。
配信の効率化と費用の透明性
クリック課金という仕組みのため、費用は「開かれた分」だけ発生します。媒体の”枠買い”ではなく、実際の接触に応じて支払う仕組みとなっているため、コストの透明性が高く、運用における判断がしやすくなります。
掲載しながら改善できる運用型
タイトル、給与表記、仕事内容の具体性、写真、入札額、配信時間帯などを掲載中に調整することができます。表示→クリック→応募という流れを見ながら、短いサイクルでPDCAを回していくことが可能です。
データ一元管理で振り返りが簡単
複数の配信先があっても、数字は1つの画面に集約されます。クリック率・応募率・応募後の歩留まりまで同じ目線で見ることができるため、どの改善が効いたのかを翌月以降へ活かしやすくなります。
Indeed PLUSが向いている企業
「媒体選びに毎回悩んでいる」「予算は限られているが露出は広げたい」「複数媒体の管理が大変」「掲載した後の改善が回っていない」――こうした課題がある企業に適しています。配信基盤を軸にして、原稿と運用のPDCAで成果を伸ばしていきたい体制にフィットするサービスです。
相性チェック(当てはまるほど適性が高い)
媒体選定の手間を減らしたい、または露出を広げたい
掲載課金よりもクリック課金で費用を最適化したい
複数媒体の数値をひとまとめに見たい
運用型のPDCAを社内または外部委託で回すことができる
職種が複数ある、またはエリアが広く、媒体の作り分けが負担になっている
デメリット(弱み)と注意点
Indeed PLUSは万能ではありません。運用を前提としたサービスであるため、体制や設計を誤ると効果が頭打ちになってしまいます。以下の弱みをしっかりと把握し、設計段階で対策を用意しておきましょう。
運用の手離れは良くない
運用型サービスであるがゆえに、定期的な分析と原稿・入札の見直しが必要となります。放置してしまうとクリック単価の上昇や応募の質の低下が起きやすくなります。
配信面の内訳が細かく見えにくい場合がある
媒体別の詳細な表示・クリック内訳が見えにくいというケースがあります。KPIを事前に定義しておき、「媒体別の厳密な比較」というよりも採用単価や歩留まりで意思決定をする設計のほうが現実的です。
ニッチ職種・採用難エリアは学習に時間がかかる
データの蓄積が遅い条件では、初期30日間に原稿のパターンを複数展開して、クリック・応募の学習を前倒しする設計が重要になってきます。
効果を高める運用の考え方(Digital&の基本方針)
Digital&では、初動30日→31〜60日→61日以降という3つのフェーズで運用を設計しています。初動で学習を速め、中盤で”質”を最適化し、定常フェーズで仕組み化して再現性をつくっていきます。
初動30日――仮説を広く、学習を速く
タイトル・給与表記・仕事内容の粒度・写真の切り口を変えた3〜5本の原稿を用意し、日額はやや高めに設定していきます。応募計測タグ・電話計測・中間CVは必ず実装するようにしましょう。
31〜60日――応募”質”の最適化
CVR×面接出席率×内定率で原稿をスコアリングしていきます。強い訴求に予算を集中投下し、弱いものは作り替えます。曜日・時間帯ごとの入札調整で無駄なクリックを削減していきます。
61日以降――仕組み化と再現性の構築
月次でKPI分解(CTR・CVR・面接化率・入社化率)を定点観測していきます。成功要因を言語化してテンプレート化し、採用サイト・SNS・リファラル採用と連携して母集団形成を複線化していきます。
料金・予算の考え方(一般論)
Indeed PLUSはクリック課金です。想定CPCと必要応募数から逆算して、初期30日は学習を優先するため日額をやや高めに設定し、データが溜まってきたら無駄を削っていきます。実際の単価や競合状況は職種・エリアによって変わってくるため、導入前に相場感を擦り合わせて、社内合意のうえでスタートするのが安全です。
よくある疑問(FAQ)
媒体を手動で選べますか?
配信先は最適化ロジックが判断します。完全な手動指定は想定されていませんが、原稿の切り口や入札調整によって配信傾向をコントロールすることは可能です。
いつから成果が見えますか?
初期30日で反応の出る仮説が固まり、60日で「勝ちパターン」の骨子が見えてきます。採用難の条件では原稿の切り口を増やして、学習を前倒しすると近道になります。
小規模採用でも意味はありますか?
あります。媒体横断の手間を省き、限られた費用でクリックの質を上げることができます。特に少人数採用では運用の密度が成果に直結します。
Digital&がご支援できること
Digital&は、Indeed PLUSの「運用型」という特性を前提に、導入可否の判定→初期設計→運用→仕組み化まで伴走していきます。まずは、職種・勤務地(市区町村まで)・雇用形態・目標採用人数・月間予算・現在の課題をお知らせください。条件に合わせて、想定CPC・応募数のレンジ・初期30日の設計案を、数字の裏付けとともにご提示いたします。”枠を買う”採用から”運用で伸ばす”採用へ。Indeed PLUSの強みを最大化します。
まとめ
Indeed PLUSは、配信の自動最適化×クリック課金により、露出拡大と費用効率の両立を狙うことができる配信基盤です。一方で、掲載後の改善を続けていく運用力が成果を左右します。
広く速く学習し、質を高め、仕組みに落とし込む。この流れを粘り強く回せる体制があるなら、Indeed PLUSは強力な味方になります。導入に迷われたら、まずはDigital&にご相談ください。貴社の条件に合わせた現実的な勝ち筋を、文章で丁寧に設計いたします。