Webマーケティングの基本と成功のポイント
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Webマーケティングは手法が多く、何から始めればよいか判断できないまま、広告費だけが増えていくという状態に陥りやすい領域です。
手法ごとの説明を集めても、この問題は解決しません。必要なのは、それぞれの手法がどの段階の顧客に効き、成果が出るまでどれくらいかかるのかという全体の地図です。
本記事では、Webマーケティングの基本的な考え方から、主要な5つの手法の役割分担、着手の順序、そして成果が出ない企業に共通する原因までを整理します。
この記事でわかること
- Webマーケティングとデジタルマーケティングの違い
- 主要5手法の役割と、効果が出るまでの時間
- 顧客の検討段階に応じた手法の使い分け
- 着手すべき順序と、最初にやってはいけないこと
- 成果が出ない企業に共通する3つの原因
Webマーケティングとは
Webマーケティングとは、Webサイト、検索エンジン、SNS、Web広告などを使って、認知の獲得から購入までを設計する活動です。
従来のマーケティングとの決定的な違い
最大の違いは、ほぼすべての行動が数値として記録されることです。
どの経路から来て、どのページを見て、どこで離脱したかが分かります。これにより、感覚ではなくデータにもとづいて施策を改善できます。
逆に言えば、計測していなければ、この最大の利点を捨てていることになります。
デジタルマーケティングとの違い
両者は混同されがちですが、範囲が異なります。
Webマーケティング:Web上のチャネル(サイト、検索、SNS、Web広告)が対象
デジタルマーケティング:これに加えて、アプリ、デジタルサイネージ、テレビ、店舗のデジタル施策などを含む広い概念
Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部という関係です。実務上は厳密に区別する必要はありませんが、店舗やアプリを持つ企業は、Web単体ではなく全体で設計する視点が必要になります。
主要な5つの手法と役割
手法には、それぞれ得意な顧客の段階と、成果が出るまでの時間があります。
SEO・コンテンツ:探している人に見つけてもらう
検索している人は、自分から情報を求めています。そのため購買につながりやすい一方、成果が出るまで時間がかかります。
公開した記事は残り続けるため、投資が積み上がる点が最大の利点です。
Web広告:今すぐ買う人を取りに行く
出稿すればその日から表示されます。短期の売上をつくれる唯一の手法ですが、止めれば流入も止まります。
費用が継続的に必要なため、これだけに依存すると利益率が下がり続けます。
SNS運用:知らない人に知ってもらう
検索されていない段階の層に届きます。ただし、投稿が続かなければ効果は出ません。完成度より頻度を優先する運用設計が必要です。
プレスリリース:第三者の信頼を借りる
メディアに掲載されれば、自社の発信より高い信頼を得られます。ただし掲載されるかどうかは内容次第で、確実性はありません。
メール・LINE:すでに接点のある人を動かす
最も費用対効果が高い領域です。新規獲得より、既存顧客の再購入のほうが確実で安価だからです。
| 手法 | 効く顧客の段階 | 成果までの期間 | 費用の性質 | 蓄積 |
|---|---|---|---|---|
| SEO・コンテンツ | 調べている段階 | 3〜12か月 | 制作費中心 | 残る |
| Web広告 | 今すぐ欲しい段階 | 即日 | クリック課金 | 残らない |
| SNS運用 | まだ知らない段階 | 3か月〜 | 人件費中心 | フォロワーが残る |
| プレスリリース | まだ知らない段階 | 即日〜数週間 | 配信費 | 掲載が残る |
| メール・LINE | すでに接点がある | 即日 | 配信コスト | リストが残る |
顧客の検討段階で使い分ける
顧客は、知らない → 調べている → 比較している → 決めるという段階を経て購入に至ります。段階ごとに、必要な情報も有効な手法も異なります。
| 段階 | 顧客の状態 | 有効な手法 | 必要な情報 |
|---|---|---|---|
| 知らない | 課題を認識していない | SNS、ディスプレイ広告、PR | 気づきを与える情報 |
| 調べている | 解決策を探している | SEO、コンテンツ | 課題の整理、選択肢の解説 |
| 比較している | 複数を比べている | 自社サイト、事例、リマーケティング | 違い、実績、費用 |
| 決める | 最後の確認をしている | 検索広告、問い合わせ導線 | 価格、手順、不安の解消 |
| 購入後 | 継続を検討している | メール、LINE | 使い方、次の提案 |
成果が出ない企業の多くは、この段階のどこかが抜けています。広告で「決める」段階の人だけを取りに行き、その手前の層をまったく育てていない、というのが典型的なパターンです。
着手の順序
すべてを同時に始めると、どれも中途半端になります。
- 計測環境を整えるアクセス解析と、問い合わせ・購入の完了計測を設定します。これがない状態では、何をやっても良し悪しが判断できません。最初にやるべきことです。
- 受け皿となるサイトを整える流入を増やす前に、来た人が行動できる状態にします。料金の明示、問い合わせ導線、スマートフォンでの操作性が基本です。
- 既存の接点を活用する過去の顧客、名刺、問い合わせ履歴への再接触は、最も低コストで成果が出ます。
- 即効性のある手法で足元を確保する検索広告とリマーケティングで、今すぐ買う層と離脱した層を拾います。少額から始め、1件あたりの獲得費用を把握します。
- 蓄積する手法を並行して育てるSEOとコンテンツ、SNSを同時に開始します。成果は数か月先ですが、着手が遅れるほど立ち上がりも遅れます。
サイトを整えないまま広告を出すことです。訪問者が増えても行動できる状態になっていなければ、広告費がそのまま流出します。
成果が出ない3つの原因
施策を実行しているのに成果が出ない場合、原因はほぼ次の3つです。
① 計測していない
どの経路から何件の問い合わせが来ているかが分からないまま、感覚で予算を配分している状態です。
この場合、成果の出ている施策を止め、出ていない施策を続けるということが平気で起こります。
② 評価が早すぎる
SEOを1か月で「効果がない」と判断して止める、といったケースです。手法ごとに成果が出るまでの期間は異なります。
広告は2週間、SEOは6か月というように、施策ごとに評価のタイミングを決めてから始めてください。
③ 差別化がない
競合と同じ内容を、同じ言葉で発信している状態です。この場合、最終的に価格でしか選ばれません。
広告費を増やしても一時的に流入が増えるだけで、根本的な解決にはなりません。「なぜ自社なのか」を言語化することが、すべての施策の前提になります。
関連する記事として、SEO対策の基本、Web広告の仕組みと種類、コンテンツSEOとはもあわせてご参照ください。
まとめ
手法には効く顧客の段階と、成果が出るまでの時間があります。この地図を持たずに施策を選ぶと、費用だけが増えます。
着手の順序は計測環境 → 受け皿の整備 → 既存顧客 → 広告 → SEO・SNS。サイトを整えないまま広告を出すのが最も多い失敗です。
成果が出ない原因は計測していない・評価が早すぎる・差別化がないの3つに集約されます。
よくある質問
Webマーケティングは何から始めればよいですか
計測環境の整備からです。アクセス解析と問い合わせ完了の計測がない状態では、どの施策が効いているか判断できません。そのうえで、サイトの受け皿を整えてから流入施策に進んでください。
広告とSEOはどちらを優先すべきですか
並行が理想です。広告で足元の成果を確保しながら、時間のかかるSEOを同時に育てます。ただしどちらの場合も、受け皿となるサイトが整っていることが前提になります。
成果が出るまでどのくらいかかりますか
施策によって異なります。広告は出稿後すぐ、サイト改善は1か月程度、SEOやコンテンツは3〜6か月、SNS運用は3か月以降が目安です。施策ごとに評価のタイミングを決めてから始めてください。
社内に担当者がいません
判断は社内、実行は外部という切り分けをおすすめします。方針の決定と自社の強みの言語化は社内で行い、制作・運用・分析を外部に委託することで、少ない工数でも継続できます。
広告費をかけているのに問い合わせが増えません
受け皿となるサイトに問題がある可能性が高い状態です。広告のクリック数と、サイト到達後の行動を分けて確認してください。クリックはあるのに問い合わせがない場合、原因はサイト側にあります。
現在の計測状況、サイトの状態、実施中の施策を拝見したうえで、着手すべき順序を整理します。まずは無料の経営相談をご利用ください。