人的資本経営という言葉は広まりましたが、開示義務のある大企業の話だと捉えられがちです。しかし人材への投資を経営の判断材料にするという考え方自体は、規模を問わず有効です。むしろ人材の一人ひとりの影響が大きい中小企業でこそ、実践する価値があります。本セミナーでは、中小企業が取り組める範囲での進め方を解説します。
人的資本経営の核心は、人材を費用ではなく投資対象として捉え、その投資が成果にどうつながっているかを把握することです。開示のための取り組みではなく、経営判断の質を上げるための取り組みと考えると、中小企業でも意味を持ちます。
セミナーの前半では、把握すべきデータを整理します。人員構成、勤続年数、離職率、育成投資額、資格保有状況、配置と異動の履歴。これらは既に社内にある情報であり、整理するだけで多くのことが見えてきます。
後半では、これらを経営判断にどう使うかを扱います。たとえば離職率が高い部門が特定できれば、その原因への対処が採用コストの削減につながります。育成投資と生産性の関係が見えれば、研修費の配分を根拠を持って決められます。
全体は60分。データ整備、分析、活用の順に扱います。
| 時間 | 内容 | ゴール |
|---|---|---|
| 12:00-12:10 | 中小企業にとっての人的資本経営 | 取り組む意味を理解する |
| 12:10-12:30 | 把握すべきデータの整理 | 必要な項目を特定する |
| 12:30-12:45 | 経営判断への活用 | データの使い方を得る |
| 12:45-12:55 | 取り組みの進め方 | 着手する順序を決める |
| 12:55-13:00 | 質疑応答 | 個別の相談 |
開示のためではなく、経営判断のための取り組みとして位置づけます。
人員構成、離職、育成投資、スキル。項目ごとの整理方法を扱います。
離職率の分析、育成投資の配分、配置の判断。具体的な使い方を示します。
何から着手し、どう継続するかを整理します。
特別な調査は不要です。既にある情報を整理するところから始めます。
| データ | 分かること | 取得元 | 整備の手間 |
|---|---|---|---|
| 人員構成(年齢・勤続) | 数年後の人員推移 | 人事台帳 | 小 |
| 離職率(部門別・年次別) | どこで人が辞めているか | 退職記録 | 小 |
| 育成投資額(一人あたり) | 人への投資の実態 | 経費データ | 小 |
| 資格・スキル保有状況 | 対応できる業務の幅 | 自己申告+台帳 | 中 |
| 配置・異動の履歴 | 育成の機会の偏り | 人事記録 | 中 |
年齢と勤続年数の分布を見ると、5年後に何人が定年を迎え、どの技能が失われるかが分かります。この予測があると、採用と育成の計画が具体的になります。
全社の離職率だけを見ても対策は打てません。特定の部門、あるいは入社1年以内に集中しているなら、原因も対策も明確になります。
外部研修の費用だけでなく、OJTに使われている先輩社員の時間も投資です。概算でよいので把握すると、実際の投資規模が見えてきます。
整理して終わりでは意味がありません。判断につなげる使い方を設計します。
一人の離職で失われる採用費、教育費、生産性の低下。これを金額で示すと、定着施策への投資判断ができるようになります。感覚での議論から抜け出せます。
どの層にどれだけ投資しているかを可視化すると、偏りが見えます。管理職研修に集中し、中堅層への投資が薄い、といった状態が分かります。
どの業務を何人が対応できるかが分かると、一人しか対応できない業務(属人化のリスク)が特定できます。育成と採用の優先順位が明確になります。
売上と利益だけでなく、離職率、育成投資、スキルの充足状況を並べて確認します。この習慣が、人材を経営課題として扱う土台になります。
網羅的な制度を作ろうとすると着手できません。
人員構成、離職率、育成投資額。この3つを表計算ソフトで整理するだけでも、議論の質が変わります。
中小企業には開示義務がありません。社外向けの資料を作ることを目的にすると、負担ばかりが増えます。まずは社内の判断に使うことに集中します。
一方で、人材への投資姿勢は求職者にとって重要な判断材料です。育成制度や定着の取り組みを求人情報に具体的に書くことは、採用の競争力になります。
頻繁な更新は負担になります。年1回、決算の時期に合わせて整理する程度でも、十分に判断材料になります。
| 日時 | 2024年9月11日(水) |
|---|---|
| 時間 | 12:00-13:00 |
| 参加費用 | 無料 |
| 場所 | WEBによるオンライン開催 |
| 視聴方法 | Zoomでのオンライン配信(視聴URLはお申し込みいただいた方にご案内します) |
| スケジュール | 開始10分前より入室いただけます。講演のあと、質疑応答のお時間を設けています。 |
| 諸注意 | 本セミナーは競合企業様のご参加をお断りさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。 |
| 主催 | 株式会社Digital& |
| セミナー番号 | R20 |
社員数が数十名でも意味がありますか。
一人ひとりの影響が大きいため、むしろ効果があります。
人事システムの導入は必要ですか。
表計算ソフトから始められます。当日は段階的な進め方を扱います。
何から手をつけるべきですか。
離職率の分析が最も分かりやすい入口です。
アーカイブ配信はありますか。
お申し込みいただいた方に後日ご案内します。
既にある情報を整理するだけで、判断材料は揃います。無料経営相談では、現在の人員構成と課題をうかがい、着手すべき項目を整理してお伝えします。
本セミナーは終了しました