生成AIを試したことはあるが、社内で使われるところまでいかない——中小企業から最も多く寄せられる相談です。原因は多くの場合、ツールの性能ではなく、対象業務の選び方と社内展開の順序にあります。本セミナーでは、成果が出やすい業務の見極め方、業務ごとの具体的な使い方、そして情報漏えいを避けながら全社に広げるための社内ルールまでを、実例に沿って解説します。
生成AIの導入で最初につまずくのは、「何にでも使える」という説明を鵜呑みにして、いきなり基幹業務に適用しようとするケースです。実際に効果が明確に出るのは、文章の作成・要約・変換、情報の整理、たたき台づくりといった、人が時間をかけている割に正解が一つに定まらない作業です。
セミナーの前半では、この見極め方を業務単位で整理します。営業、総務、製造、人事それぞれで、どの作業が置き換わり、どの作業は人が担い続けるべきかを具体的に示します。
後半では、社内展開の実務を扱います。個人が勝手に使う状態は、成果が共有されないだけでなく、情報漏えいのリスクを抱えます。使ってよい範囲を明文化し、うまくいった指示文を共有する仕組みを整えることで、はじめて組織としての生産性向上につながります。
全体は60分。業務選定、活用例、社内展開の順に進みます。
| 時間 | 内容 | ゴール |
|---|---|---|
| 12:00-12:10 | 生成AIが得意な仕事・苦手な仕事 | 適用先の判断軸を持つ |
| 12:10-12:30 | 部門別の活用シーン | 自社の候補業務を特定する |
| 12:30-12:45 | 指示文の型と社内共有 | 再現性のある使い方を身につける |
| 12:45-12:55 | 情報の取り扱いと展開手順 | 安全に広げる道筋を得る |
| 12:55-13:00 | 質疑応答 | 個別の疑問を解消 |
生成AIは、正解が一つに定まる計算や、事実の正確性が絶対条件となる業務には向きません。一方、たたき台づくりや言い換え、大量の文章の要約では大きく時間を短縮できます。
営業の提案書下書き、総務の規程文書の整理、人事の求人票作成、製造の作業手順書の平易化など、部門ごとに実例を挙げます。
役割・前提・出力形式・制約の4要素を含める型を共有します。うまくいった指示文を社内で使い回せる形にする方法も扱います。
入力してよい情報の範囲、利用ログの扱い、部門ごとの展開順序を決めるための考え方を示します。
生成AIの導入効果は、対象業務の性質でほぼ決まります。次の4条件のうち3つ以上を満たす業務から着手すると、短期間で成果が見えます。
| 条件 | 説明 | 該当しやすい業務 |
|---|---|---|
| 文章が中心 | 入出力が言語である | 提案書、報告書、メール、議事録 |
| 正解が一つでない | 複数案から選ぶ性質 | 企画案、キャッチコピー、研修設計 |
| たたき台で足りる | 最終判断は人が行う | 下書き、要約、構成案 |
| 頻度が高い | 毎週・毎日発生する | 日報、問い合わせ返信、資料の体裁調整 |
多くの人が最も時間を使っているのは、書く作業そのものより、何を書くか決めるまでの時間です。構成案を10案出させて選ぶ使い方は、品質を落とさずに着手までの時間を大幅に短縮します。
生成AIはもっともらしい誤りを出します。金額、法令、統計値といった正確性が求められる箇所は必ず一次情報で確認する運用にします。この線引きを最初に共有しておくことが、事故を防ぐ最大の対策です。
これまで手が回らず着手できていなかった業務——顧客への定期的な情報提供、社内マニュアルの整備など——が回り始めることのほうが、実務上の価値は大きくなります。
抽象的な活用論より、自部門の具体例が一つあるほうが浸透します。中小企業で実際に効果が出ている使い方を挙げます。
訪問前に、顧客の業種と課題を伝えて提案の切り口を複数出させ、想定される反論とその回答も準備します。若手の準備時間が大きく縮み、提案の質のばらつきも減ります。
既存の規程を平易な文章に書き直す、求人票を職種別に書き分ける、社内アンケートの自由記述を要約する。いずれも一人で数日かかっていた作業が数時間で終わります。
ベテランの口頭説明を書き起こして手順書に整形する、外国籍の従業員向けにやさしい日本語や他言語へ変換する。技術伝承と人手不足の両面に効きます。
業界レポートや議事録の要約、複数案の比較表の作成など、判断の前段にある整理作業を任せることで、意思決定に使える時間が増えます。
個人利用のままでは、成果が属人化し、リスクだけが分散します。全社展開の前に、最低限これだけは決めておきます。
顧客の個人情報、未公開の財務情報、取引先との契約内容は入力しない。一般公開されている情報、社内で作成した文章のうち機密指定のないものは可。この程度の粒度で構いませんが、文書として配布することが重要です。
各自が試行錯誤した指示文を、社内チャットの専用チャンネルや共有フォルダに蓄積します。他部門の使い方が見えることが、最も効果的な社内浸透策になります。
全社一斉導入より、部門に一人ずつ詳しい人がいる状態のほうが定着します。その担当者を集めた月1回の情報交換の場を設けると、成功事例が横展開されます。
| 日時 | 2024年3月1日(金) |
|---|---|
| 時間 | 12:00-13:00 |
| 参加費用 | 無料 |
| 場所 | WEBによるオンライン開催 |
| 視聴方法 | Zoomでのオンライン配信(視聴URLはお申し込みいただいた方にご案内します) |
| スケジュール | 開始10分前より入室いただけます。講演のあと、質疑応答のお時間を設けています。 |
| 諸注意 | 本セミナーは競合企業様のご参加をお断りさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。 |
| 主催 | 株式会社Digital& |
| セミナー番号 | D01 |
無料版と有料版のどちらを使うべきですか。
業務利用では、入力内容が学習に使われない設定が可能な法人向けプランを推奨します。当日は選定の観点を説明します。
社員のITリテラシーに差があります。
差があることを前提に、部門ごとの推進担当を経由して広げる方法をお伝えします。全員が同じレベルになる必要はありません。
どれくらいの費用がかかりますか。
ツール費用自体は一人あたり月数千円規模です。当日は導入支援を含めた全体の考え方をお話しします。
アーカイブ配信はありますか。
お申し込みいただいた方に後日ご案内します。
どの業務から着手するかは、業種と組織構成によって変わります。無料経営相談では、現在の業務内容をうかがい、効果が出やすい候補と展開の順序を整理してお伝えします。
本セミナーは終了しました