遊休地や山林を活用でき、建築費を抑えられ、単価は宿泊施設並み。グランピングが注目される理由は、この3つが揃っているからです。ただし、参入が増えたぶん立地と商品の設計で差がつく市場になりました。
このページでは新規立ち上げを扱います。すでに運営中で成長を目指す場合はグランピング事業の成長戦略をご覧ください。
このページでわかること
グランピングの収支は、棟数 ×稼働率 ×単価 −人件費 −変動費 −固定費で決まります。天候と季節の影響を受けやすいため、年間の稼働をどう平準化するかが事業計画の中心になります。
| 項目 | 検討が浅い開業(Before) | 設計後の開業(After) |
|---|---|---|
| 立地 | 眺望の良さで判断 | 眺望+アクセス+法規制+災害リスクで評価 |
| 収支計画 | 年間平均の稼働率で試算 | 季節・曜日別の稼働を織り込んだ試算 |
| 客層 | 幅広く受け入れる | 客層を定め、それに合う商品を設計 |
| 食事 | 手のかかる提供 | 少人数で回せる形式に設計 |
| 閑散期 | 稼働が落ちるまま | 平日・オフシーズン向けの商品を用意 |
| 集客 | ポータル頼み | ポータル+自社サイト+SNSの役割分担 |
検討中の土地と規模を伺い、その条件で事業が成立するかの見立てをお伝えします。法規制で確認すべき項目と、必要な期間まで、その場でお持ち帰りいただけます。
土地を確保してから、旅館業の許可が下りない、開発許可が必要だと判明する。これが最も損失の大きい失敗です。
旅館業法の適用範囲、建築基準法上の扱い、農地転用、開発許可、消防、上下水道。これらを土地の契約前に確認する必要があります。自治体によって運用が異なるため、事前協議が欠かせません。
グランピングは季節と曜日による変動が非常に大きい業態です。年間平均で計算すると、実態とかけ離れた計画になります。
季節別・曜日別に稼働率を想定し、月次の資金繰りを確認する。閑散期に赤字が出る前提で、年間で成立するかを見る必要があります。
家族連れ、カップル、グループ、ペット同伴。それぞれ求めるものが異なります。すべてに対応しようとすると、どの層にも中途半端になります。
主たる客層を1つ決め、それに合わせて設備・食事・体験を設計する。この絞り込みが、口コミの評価と再訪率を左右します。
棟数、設備の水準、インフラの整備状況によって変わります。以下は進め方の目安です。
| 段階 | 主な内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 事業性の検討 | 商圏調査、収支シミュレーション、資金計画 | 1〜2か月 |
| 立地選定と法規制確認 | 候補地の評価、行政協議、契約 | 2〜4か月 |
| 設計・許認可 | 施設設計、開発許可、旅館業の許可申請 | 3〜6か月 |
| 工事 | 造成、インフラ整備、施設設置 | 3〜6か月 |
| 開業準備・開業 | 集客準備、運営体制の整備、開業 | 2〜3か月 |
検討開始から開業まで1年前後が標準です。インフラの整備が必要な土地では、さらに期間と費用がかかります。
法規制確認リストがあれば、2か所目の検討が大幅に速くなります。
開業後の成長についてはグランピング事業の成長戦略をご覧ください。宿泊施設の運営効率化は高生産性宿泊施設の経営モデルが参考になります。
新規事業としての検討には、新規事業開発支援、市場調査による戦略構築、資金面では補助金活用支援もご検討ください。
この記事のまとめ
グランピングは、遊休地を活用でき、建築費を抑えられ、単価は宿泊施設並みという特徴を持ちます。ただし参入が増え、立地と商品の設計で差がつく市場になりました。
法規制の確認は土地の契約前に行うこと。収支は年間平均ではなく季節別に想定すること。そして主たる客層を1つに絞ること。この3点が立ち上げの成否を分けます。
どんな土地が適していますか?
眺望、都市部からのアクセス、周辺の観光資源が基本の評価軸です。加えて、上下水道と電気の引き込み可否、災害リスク、近隣への騒音の影響も重要です。候補地があれば評価いたします。
旅館業の許可は必要ですか?
宿泊料を受けて人を宿泊させる場合、原則として必要です。施設の形態によって適用される区分が異なり、自治体ごとに運用も異なります。事前協議で確認します。
何棟から始めるべきですか?
投資額と運営体制から決まります。少なすぎると固定費を吸収できず、多すぎると初期投資と稼働のリスクが大きくなります。収支シミュレーションで適正な規模を検討します。
食事はどう提供すべきですか?
客層と運営体制によります。食材を用意して調理はお客様に任せる形式は、人手を抑えられます。地元の食材を前面に出すことで、単価を上げることも可能です。
閑散期の稼働はどうしますか?
平日向けの企業研修、ペット同伴プラン、日帰り利用など、別の需要を取り込む商品を用意します。設計段階から、閑散期の使い道を考えておくことが重要です。
補助金は使えますか?
観光や地域活性化に関する制度が対象になる場合があります。年度により要件が変わるため、計画が固まった段階での確認が必要です。あわせてご相談いただけます。
無料の経営相談では、検討中の土地と規模を伺い、事業が成立するかの見立てをお伝えします。オンラインで60分、法規制で確認すべき項目と必要な期間までお持ち帰りいただけます。