業務改善を続けてきたが、これ以上は削りようがない——そう感じる段階に達したとき、必要なのは個々の作業の効率化ではなく、業務の流れそのものを組み直すことです。BPRは、既存の手順を前提とせず、目的から逆算してプロセスを再設計する取り組みです。本セミナーでは、その進め方と、途中で頓挫しないための条件を解説します。
多くの業務は、過去の事情や制度の名残で今の形になっています。「なぜこの承認が必要か」を問うと、誰も答えられないことがしばしばあります。BPRは、こうした前提を一度外して、必要な工程だけで業務を組み直す取り組みです。
セミナーの前半では、現行業務の可視化から始めます。業務フロー図を書くこと自体が目的ではなく、どこに待ち時間があり、どこで情報が分断され、どこで同じ作業が繰り返されているかを見つけることが目的です。
後半では、再設計の視点と実行の進め方を扱います。BPRは部門をまたぐため、部分改善とは異なり、経営の関与なしには進みません。誰がどのタイミングで意思決定するかを最初に決めておくことが、頓挫を防ぐ最大の条件です。
全体は60分。可視化、再設計、実行の順に扱います。
| 時間 | 内容 | ゴール |
|---|---|---|
| 12:00-12:10 | 部分改善とBPRの違い | 取り組む範囲を決める |
| 12:10-12:30 | 現行業務の可視化 | 課題の所在を特定する |
| 12:30-12:45 | 再設計の4つの視点 | 具体的な改善案を出す |
| 12:45-12:55 | 実行と抵抗への対応 | 進め方を持ち帰る |
| 12:55-13:00 | 質疑応答 | 個別の相談 |
作業レベルの改善と、プロセスレベルの再設計。それぞれが有効な場面を確認します。
業務フローの書き方、時間と担当の記録方法、課題の抽出方法を扱います。
なくす、まとめる、順序を変える、簡素化する。4つの視点で改善案を検討します。
体制、意思決定、移行期の運用、抵抗への対応を整理します。
再設計の前に、実態を正確に把握します。想定と実際が異なることがほとんどです。
| 記録する項目 | 把握できること | 記録の方法 |
|---|---|---|
| 工程と担当者 | 誰が何をしているか | ヒアリングと観察 |
| 各工程の所要時間 | どこに時間がかかっているか | 1〜2週間の記録 |
| 工程間の待ち時間 | リードタイムの実態 | 受付日と完了日の差 |
| 使用する帳票・システム | 情報の分断箇所 | 帳票の現物収集 |
| 例外処理の頻度 | 標準化できるかの判断 | 担当者への聞き取り |
作業時間の合計が2時間でも、リードタイムが5日かかっている業務があります。差の大部分は承認待ち、確認待ち、担当者の不在です。作業を速くするより、待ちをなくすほうが効果が大きくなります。
受注情報を、受付表、生産指示、納品書、請求書に手で書き写している。こうした重複入力は、見つけると必ず存在します。
「基本はこうだが、この場合は別」というルールが多いほど、業務は複雑になります。例外の発生頻度を調べ、頻度が低いものは標準から外して個別対応に切り分けます。
改善案を出すときは、この順序で検討すると効果の大きいものから見つかります。
最も効果が大きいのが、工程そのものをなくすことです。誰も見ていない報告書、形式だけの承認、使われていない台帳。理由を問い直すと、廃止できるものが見つかります。
複数の部署で行っている確認を1回にまとめる、複数の帳票を1つにする。工程間の受け渡しが減るほど、待ち時間とミスが減ります。
順番に行っている工程のうち、依存関係のないものは同時に進められます。リードタイムの短縮に直結します。
なくせない工程は、入力項目を減らす、選択式にする、自動化する。ここで初めてシステムやツールの出番になります。順序を逆にすると、無駄な工程を自動化することになります。
設計まではうまくいっても、実行で止まる例が多くあります。
部門をまたぐ変更は、現場同士の調整では決まりません。月1回でよいので、経営が判断する場を設け、そこで決めていく運用にします。
業務がなくなる、権限が移る、やり方が変わる。当事者への説明が後回しになると、実行段階で強い抵抗が生じます。設計段階から関与してもらうほうが確実です。
新旧の並行運用が長引くと、必ず旧に戻ります。移行日を決め、その日から旧帳票・旧手順を使わないことを明示します。
作業時間の削減だけでなく、受付から完了までの日数を指標に置きます。顧客から見た改善であり、経営にも説明しやすい指標です。
| 日時 | 2024年5月29日(水) |
|---|---|
| 時間 | 12:00-13:00 |
| 参加費用 | 無料 |
| 場所 | WEBによるオンライン開催 |
| 視聴方法 | Zoomでのオンライン配信(視聴URLはお申し込みいただいた方にご案内します) |
| スケジュール | 開始10分前より入室いただけます。講演のあと、質疑応答のお時間を設けています。 |
| 諸注意 | 本セミナーは競合企業様のご参加をお断りさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。 |
| 主催 | 株式会社Digital& |
| セミナー番号 | D24 |
小規模な会社でもBPRは必要ですか。
規模が小さいほど、部門間の調整は進めやすい面があります。当日は規模別の進め方も扱います。
システム導入とどちらが先ですか。
業務を整理してからシステムを選ぶほうが、無駄な機能への投資を避けられます。
どのくらいの期間がかかりますか。
対象範囲によります。当日は段階的に進める方法をお伝えします。
アーカイブ配信はありますか。
お申し込みいただいた方に後日ご案内します。
どこに待ちと重複が生じているかは、流れを追うと明確になります。無料経営相談では、現在の業務の流れをうかがい、着手すべき領域と進め方を整理してお伝えします。
本セミナーは終了しました