よい作物を作っているのに、市場価格に振り回される。農産物のままでは価格の決定権を持てず、加工して初めて自分で値付けができるようになります。
Digital&の農業経営者向け商品開発支援は、レシピを考える話ではありません。誰に、どの売り場で、いくらで売るのかを先に決め、そこから逆算して商品と製造方法を設計する支援です。作ってから売り先を探す順序を、逆にします。
このページでわかること
加工品づくりで最も多い失敗は、作ってから売り先を探すことです。売り場が決まっていなければ、容量も価格も賞味期限もパッケージも決められません。結果として、どこにも合わない商品ができあがります。
| 項目 | よくある進め方(Before) | 設計後(After) |
|---|---|---|
| 出発点 | 作れるものから発想 | 売り先と価格から逆算 |
| 容量・規格 | なんとなく決める | 売り場の棚と客層に合わせて設定 |
| 価格 | 原価に利益を乗せる | 売り場の価格帯から逆算して原価目標を設定 |
| 製造 | 自社で設備投資 | 当面は委託し、量が読めてから自社化を検討 |
| パッケージ | デザイン優先 | 表示要件を満たし、棚で選ばれる設計 |
| 販路 | 完成後に探す | 開発前に売り先の目処を確保 |
現在の作物と検討中の加工品を伺い、狙うべき売り先と価格帯の見立てをお伝えします。製造委託と自社製造のどちらが適しているかの判断材料まで、その場でお持ち帰りいただけます。
試作を重ねて商品を完成させてから、バイヤーに提案する。この順序だと、容量が合わない、価格が高すぎる、賞味期限が短すぎるといった理由で採用されません。
先に売り場を決め、その棚に並ぶ商品の容量と価格帯を調べる。そこから逆算して原価目標を立て、成立するかを確認してから開発に入ります。
補助金を使って加工施設を建てたものの、稼働率が上がらず固定費だけが残る。この失敗は少なくありません。
まずは製造委託で商品を出し、販売量が読めてから自社製造を検討する。この順序であれば、初期投資を抑えて市場の反応を確かめられます。委託先の選定も支援に含みます。
原材料費と加工賃だけで原価を計算すると、実際には利益が出ません。包材、送料、売り場の手数料、販促費。これらを含めて初めて、実際の利益が見えます。
特に通販では、送料と梱包資材が利益を大きく削ります。単品では成立せず、まとめ買いで初めて利益が出る設計になることも多くあります。
商品の種類、製造方法、販路によって変わります。以下は進め方の目安です。
| 段階 | 主な内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 市場調査 | 売り場の調査、競合商品の価格と容量の確認 | 1か月 |
| 商品設計 | 規格・価格・原価目標の設定、製造方法の検討 | 1〜2か月 |
| 試作と製造準備 | 試作、委託先の選定、許認可の確認、表示の作成 | 2〜4か月 |
| パッケージ制作 | デザイン、表示の確認、資材の手配 | 1〜2か月 |
| 販売開始と改善 | バイヤー提案、通販開始、反応を見た改善 | 3〜6か月 |
検討開始から販売まで6〜10か月が標準です。許認可が必要な場合は、さらに期間を見込む必要があります。
原価計算シートがあれば、値上げや新商品の判断が数字でできます。
食品分野の他のテーマとしては、食品メーカーの営業DX、単品スイーツ専門店、精肉店・焼肉店の販路拡大をご覧ください。
通販の立ち上げはEC事業の新規立ち上げコンサルティング、資金面では補助金活用支援もあわせてご検討ください。
この記事のまとめ
農産物の加工品づくりで最も多い失敗は、作ってから売り先を探すことです。売り場を先に決め、その棚の容量と価格帯から逆算して商品を設計する順序が、採用される商品を生みます。
製造は当面委託とし、販売量が読めてから自社化を検討する。原価には包材・物流費・販売手数料まで含める。この2点が、加工品事業を続けられるかどうかを分けます。
どんな加工品が向いていますか?
日持ちがして、輸送に耐え、その作物ならではの価値が伝わるものが基本です。加えて、狙う売り場に似た商品が少ないことも条件になります。作物と地域の状況を踏まえてご提案します。
製造委託先はどう探しますか?
地域の食品加工業者、公設の加工施設、他県のメーカーが候補になります。小ロットに対応できるか、必要な設備があるかで絞り込みます。候補の探索と交渉を支援します。
許認可は何が必要ですか?
商品の種類と製造方法によって異なります。委託製造の場合は委託先が許可を持っていれば足りることもあります。自社製造の場合は、施設の要件を含めた確認が必要です。
補助金は使えますか?
6次産業化や食品加工に関する制度が対象になる場合があります。ただし補助金ありきで設備を建てると、稼働率が上がらないリスクがあります。事業として成立する見込みを確認してから活用を検討します。
通販と店舗販売、どちらから始めるべきですか?
商品によります。単価が低く送料の負担が大きい商品は、店舗販売から始めるほうが現実的です。贈答向けなど単価が高い商品は、通販から始めることで反応を早く確かめられます。
どれくらいの量から作れますか?
委託先によって最低ロットが異なります。小ロット対応の加工施設を選べば、少量から始められます。最初は少量で市場の反応を見て、量を増やす順序をおすすめしています。
無料の経営相談では、現在の作物と検討中の加工品を伺い、狙うべき売り先と価格帯の見立てをお伝えします。オンラインで60分、製造委託と自社製造のどちらが適しているかまでお持ち帰りいただけます。