「部署ごとにバラバラにツールを入れた結果、データがつながっていない」「DX推進室をつくったが、現場が動かない」。全社DXのご相談は、この段階に入ってからいただくことが多くあります。個別最適の改善をいくら積み上げても、全社の生産性は変わらないという壁に、多くの企業がぶつかります。
Digital&の全社DX推進コンサルティングは、ツール導入の代行ではありません。経営計画とDXをつなぎ、投資の優先順位を決め、部門横断で実行を管理する仕組みそのものを設計し、動き出すまで並走します。
このページでわかること
全社DXの本質は、システムを入れることではなく、データが部門をまたいでつながり、意思決定が速くなることです。受注、生産、在庫、請求、原価。これらが別々に管理されている限り、経営判断は月次の集計を待つしかありません。
戦略策定から実行管理までを担当します。個別システムの構築は専門ベンダーが行い、当社は発注者側の立場で要件定義とベンダー管理を支援する形が基本です。
| 項目 | よくある現状(Before) | 全社DX推進後(After) |
|---|---|---|
| 投資判断 | 部門ごとに個別稟議 | 全社ロードマップに基づく優先順位づけ |
| データ | 部門ごとにExcelで管理、二重入力が発生 | 基幹データが一元化され、入力は1回 |
| 経営数字 | 月次締めを待たないと分からない | 週次または日次で主要数字を確認できる |
| ベンダー | 提案を受けるまま契約 | 要件を自社で定義し、複数社を比較 |
| 推進体制 | 情報システム担当1名に集中 | 経営層・現場・情報システムの三者体制 |
| 効果測定 | 導入して終わり | 四半期ごとに投資対効果を確認 |
現在のシステム構成と業務の流れを伺い、どこでデータが切れているか、最初に手をつけるべき領域はどこかをお伝えします。大規模投資が必要か、既存の仕組みの改善で足りるかの切り分けまで、その場でお持ち帰りいただけます。
「AIを使いたい」「クラウドに移行したい」から始まる企画は、途中で目的を見失います。DXは手段であって、解くべき経営課題が先にあるのが正しい順序です。
受注から納品までのリードタイムを3割縮める、在庫を2割減らす、間接部門の残業を月20時間減らす。こうした具体的な目標があって初めて、必要なシステムが決まります。
基幹システムの刷新、営業管理の導入、生産管理の入れ替えを同時に走らせると、現場が耐えられません。並行して動く変更が多いほど、混乱と手戻りが増えます。
おすすめしているのは、年に大きな変更は1つまでという制約を置くことです。3年計画に分け、1年目は基盤整備、2年目は主要業務、3年目は分析と自動化、といった順序で組むと現場が追いつきます。
要件定義をベンダーに丸投げすると、ベンダーが作りやすい形になり、自社の業務に合わないシステムができあがります。追加開発を繰り返した結果、当初予算の倍になるケースも珍しくありません。
必要なのは、業務手順を自社で図にし、譲れない要件と妥協できる要件を切り分けておくことです。この準備があるだけで、見積の精度と交渉力がまったく変わります。
企業規模、対象範囲、既存システムの状態によって大きく変わります。以下は従業員50〜300名規模を想定した進め方の目安です。
| フェーズ | 主な内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 現状把握 | システム棚卸し、業務フロー可視化、データの断絶箇所の特定 | 1〜2か月 |
| 戦略策定 | 経営課題の絞り込み、3か年ロードマップ、投資計画の策定 | 1〜2か月 |
| 要件定義・ベンダー選定 | 要件書の作成、相見積、比較評価、契約条件の確認 | 2〜3か月 |
| 実行管理 | 各プロジェクトの進捗管理、部門調整、受入テストの支援 | 案件ごとに6〜18か月 |
| 効果測定・改善 | 四半期ごとの投資対効果確認と、次年度計画の更新 | 継続 |
投資額そのものより、投資の順序が成否を分けます。基盤が整っていない段階で分析ツールを入れても、入力するデータがありません。
要件定義テンプレートが残ることで、次のシステム選定は社内だけで進められます。
全社DXは、人材育成と個別領域の改善を並行させると進みが早くなります。DX人材育成・研修、バックオフィス改革、製造業DXを加速するAI活用、資金面では補助金活用支援との組み合わせが代表的です。
従業員50〜500名規模で、複数拠点または複数事業を持つ企業に適しています。製造業、卸売業、建設業、運送業、医療介護など、業務が部門をまたいで連続する業種で特に効果が出ます。
この記事のまとめ
全社DXの本質は、システム導入ではなくデータが部門をまたいでつながり、意思決定が速くなることです。個別最適の改善をいくら積んでも、この状態には到達しません。
つまずきの多くは、技術から発想すること、すべてを同時に変えようとすること、要件定義をベンダーに任せることの3点です。Digital&は現状把握から3か年ロードマップ、要件定義、ベンダー管理、効果測定までを発注者側の立場で並走します。
DXという言葉が曖昧で、何から手をつけるべきか分かりません。
まずシステムと業務の全体図を作ることをおすすめします。どこで人が手作業でデータをつないでいるかが見えると、優先順位は自然に決まります。この作業は1〜2か月で完了し、それだけでも経営判断の材料になります。
基幹システムの入れ替えは必要でしょうか?
必ずしも必要ではありません。老朽化していても、外部ツールとの連携で必要なデータが取り出せるなら、入れ替えを先送りする判断も合理的です。保守期限、改修費用、業務への支障を整理したうえで判断材料をお出しします。
DX推進の専任担当がいませんが、進められますか?
進められます。ただし、経営層が意思決定に関与する体制は不可欠です。専任者がいない場合は、当社が実行管理の一部を担いながら、社内に管理の型を移していく進め方をとります。
ベンダー選定だけを手伝ってもらうことはできますか?
できます。要件定義書の作成、複数社への提案依頼、比較評価、契約条件の確認までを支援します。発注者側に立つ第三者が入ることで、見積の妥当性と契約条件の適正さを確認できます。
成果が出るまでどれくらいかかりますか?
小規模な改善であれば3〜6か月で数字に出ます。基幹系の刷新を伴う場合は、稼働まで1年以上、効果が定着するまでさらに半年を見込む必要があります。早い段階で手応えを得られるよう、短期で効果の出る領域から着手する計画を組みます。
既にベンダーと契約していますが、途中から相談できますか?
できます。要件が固まる前であれば軌道修正の余地が大きく、稼働後であっても運用の改善で成果を出せる場合があります。現在の契約内容と進捗を確認したうえで、現実的な選択肢をお伝えします。
無料の経営相談では、現在のシステム構成と業務の流れを伺い、どこでデータが切れているか、最初に手をつけるべき領域はどこかをお伝えします。オンラインで60分、投資の優先順位の考え方までお持ち帰りいただけます。