DXという言葉は浸透しましたが、地方の中小企業では「何から手をつければいいのか分からない」という段階で止まっているケースが多く見られます。人材も予算も限られるなかで成果を出すには、いきなり全社改革を目指すのではなく、着手する順序を決めることが重要です。本セミナーでは、着手すべき領域の見極め方、投資判断の考え方、そして進捗を測る指標の置き方を解説します。
DXは「デジタル化」「業務変革」「事業変革」の3段階に分けて考えると、自社が今どこにいるかが明確になります。多くの地方企業は第1段階の途中——紙とExcelが残り、部門ごとにデータが分断されている状態です。この段階で事業変革を目指しても、土台がないため頓挫します。
本セミナーでは、まず自社の現在地を判定するための質問を提示し、そのうえで段階に応じた次の一手を示します。第1段階であれば、データを1か所に集めることが最優先であり、高度な分析基盤の導入は後回しで構いません。
後半では、地方企業に特有の制約——IT人材の採用が難しい、ベンダーとの距離がある、経営層の理解を得るのに時間がかかる——を前提にした進め方を扱います。制約を嘆くのではなく、その前提でどう組み立てるかが実務の要点です。
全体は60分。現在地の把握から実行体制まで扱います。
| 時間 | 内容 | ゴール |
|---|---|---|
| 12:00-12:10 | DXの3段階と自社の現在地 | どこから始めるかを判断できる |
| 12:10-12:30 | 段階別の具体的な打ち手 | 次の一手を特定する |
| 12:30-12:45 | 定着しない原因と対策 | 導入後の運用設計を持ち帰る |
| 12:45-12:55 | 体制づくりと外部活用 | 限られた人材で回す方法を得る |
| 12:55-13:00 | 質疑応答 | 個別状況への回答 |
紙の帳票が残っているか、部門間でデータが共有されているか、意思決定にデータが使われているか。5つの質問で段階を判定します。
第1段階はデータの集約、第2段階は業務プロセスの再設計、第3段階は新たな収益源の創出。それぞれで取るべき行動を示します。
導入したツールが使われない理由は、多くの場合、現場の業務手順が変わっていないことにあります。手順とセットで設計する方法を扱います。
社内の推進者、経営層の関与、外部パートナーの役割分担を整理します。
DXの取り組みは、段階を飛ばすと必ず戻ってきます。まず現在地を正確に把握することが、無駄な投資を避ける最も確実な方法です。
| 段階 | 状態 | 取るべき打ち手 | 投資規模の目安 |
|---|---|---|---|
| 第1段階:デジタル化 | 紙・Excel中心、部門ごとに分断 | データの電子化と集約 | 小 |
| 第2段階:業務変革 | データはあるが活用されていない | プロセスの見直しと自動化 | 中 |
| 第3段階:事業変革 | 業務は効率化されている | データを使った新サービス | 大 |
全社統合を目指すと要件定義だけで半年かかります。受注管理、勤怠、在庫のうち最も困っている1つに絞り、3か月で動かすほうが、社内の理解も得られます。
受注と生産、営業と会計。別々に管理されているデータを月次で突き合わせるだけで、これまで見えなかった問題が浮かび上がります。高価な分析基盤は必要ありません。
新サービスの構想は魅力的ですが、既存業務の効率化が進んでいない状態で着手すると、人的リソースが分散します。段階を確認してから判断します。
DXの失敗事例で最も多いのが、システムは入ったが現場が従来のやり方を続けているというものです。原因は技術ではなく設計にあります。
ツールを入れても、日々の手順書や指示の出し方が以前のままなら、現場は元のやり方に戻ります。導入と同時に、誰がいつ何を入力するかを手順として明文化する必要があります。
新システムと従来の帳票の両方に入力する状態が続くと、必ず形骸化します。移行期間を区切り、期日を決めて旧帳票を廃止する判断が要ります。
経営から見た効率化は、現場から見れば作業の増加に映ることがあります。入力した結果が自分たちの手間を減らす形で返ってくる設計——月次集計の自動化、報告書の自動生成——を組み込むと、定着が進みます。
操作に詰まったときに聞ける相手がいないと、利用は止まります。部門ごとに詳しい人を1名決め、その人に集中的に研修を行う体制が有効です。
地方企業では専任のDX人材を置けないことがほとんどです。兼任前提で回す設計が現実的です。
ITに詳しい人ではなく、現場の業務を理解している人を推進役にするほうが成功率が上がります。技術面は外部パートナーで補えますが、業務の実態は社内の人しか分かりません。
DXは部門間の調整が必要になるため、経営の関与がないと止まります。決裁ではなく、状況を聞いて障害を取り除く場として、月1回の定例を確保します。
構築だけを依頼すると、運用開始後に社内で対応できなくなります。契約時に、社内担当者への引き継ぎと簡易な操作研修を含めておくことが、長期的なコストを下げます。
「◯◯システムを導入した」ではなく「月次締めの作業が3日から1日になった」と報告できる指標を、着手時に決めておきます。次の投資判断の根拠にもなります。
| 日時 | 2024年3月8日(金) |
|---|---|
| 時間 | 12:00-13:00 |
| 参加費用 | 無料 |
| 場所 | WEBによるオンライン開催 |
| 視聴方法 | Zoomでのオンライン配信(視聴URLはお申し込みいただいた方にご案内します) |
| スケジュール | 開始10分前より入室いただけます。講演のあと、質疑応答のお時間を設けています。 |
| 諸注意 | 本セミナーは競合企業様のご参加をお断りさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。 |
| 主催 | 株式会社Digital& |
| セミナー番号 | D23 |
社員数が数十名規模でもDXは必要ですか。
規模が小さいほど、少人数で回すための効率化の効果は大きくなります。当日は小規模企業向けの進め方も扱います。
どのシステムを選べばよいか分かりません。
製品選定の前に業務要件を整理する手順をお伝えします。
補助金は使えますか。
設備投資やシステム導入に使える制度があります。当日は概要に触れます。
アーカイブ配信はありますか。
お申し込みいただいた方に後日ご案内します。
DXは着手順序を誤ると投資が無駄になります。無料経営相談では、現在の業務とシステムの状況をうかがい、優先すべき領域と進め方を整理してお伝えします。
本セミナーは終了しました