採用しても人が集まらない、募集をかけても応募が来ない。地方の中小企業ほど、人を増やすことで業務量に対応する方法が難しくなっています。本セミナーでは、人員を増やさずに業務をさばくための手段としてRPAを取り上げ、経営者が投資を判断するために必要な考え方と、社内に広げていく進め方を解説しました。
人手が足りないとき、最初に検討されるのは採用です。しかし採用には募集費用と時間がかかり、入社後の育成期間も必要になります。地方では母集団そのものが縮小しているため、採用だけで不足分を埋め続けるのは現実的ではありません。
そこで並行して検討したいのが、いま人が行っている作業のうち、人でなくてもよいものを機械に渡すという考え方です。本セミナーは技術解説ではなく、経営者が「いくらかけて、いくら戻るのか」を判断できるようになることを目的に構成しました。
当日は、投資判断・補助金の活用・社内展開という3部構成で解説しました。まず判断に使う数字は、次の3つに整理できます。
| 見る数字 | 算出のしかた | 判断の目安 |
|---|---|---|
| 月間の削減時間 | 1件あたりの所要時間 × 月間件数 | まず月20時間を超える業務から |
| 年間の削減人件費 | 削減時間 × 時間単価 × 12か月 | ライセンス費用との差額を見る |
| 回収期間 | 初期費用 ÷ 月間の削減額 | 12〜18か月以内なら判断しやすい |
上の3つを押さえれば、経営会議で議論できる状態になります。あわせてお伝えしたのは、削減時間をそのまま人件費削減として計上しない、という点です。
実際には人員を減らすのではなく、空いた時間を別の業務に充てる企業がほとんどです。その場合は「増員せずに新しい業務を担えるようになった」という形で効果を測ります。この整理をしておかないと、社内で「人減らしのための施策」と受け取られてしまいます。
ソフトウェアの導入費用は、IT導入補助金や省力化に関する支援制度の対象になる場合があります。制度によって対象となる経費の範囲や申請時期が異なるため、導入スケジュールを決める前に公募時期を確認しておくと、無理のない計画が立てられます。
補助を前提にする場合は、採択されなかったときにどうするかも同時に決めておきます。ここを決めずに進めると、不採択の時点で計画全体が止まってしまいます。
全社一斉に始めると、どこで詰まっているのかが見えなくなります。まず経理か総務の定型業務を1つ選び、完成させることを優先します。
成果は「何時間減ったか」という数字で社内に共有します。朝礼や社内報で伝えると、他部門から相談が上がるようになります。推進担当が説得して回るより、この形のほうが早く広がります。
自動化は「自分の仕事がなくなる」と受け取られることがあります。何を機械に渡し、空いた時間で何をしてほしいのかを、経営から先に伝えておくことが定着を左右します。
実際に効果が出ている企業では、削減できた時間を顧客対応や改善活動に振り向けています。その方針を最初に示しておくと、現場からの協力が得られやすくなります。
従業員規模によって、始め方と体制の組み方が変わります。
| 規模 | 最初の対象 | 体制の組み方 |
|---|---|---|
| 〜30名 | 経理・総務の定型業務 | 経営者が判断し、外部と並走 |
| 30〜100名 | 部門横断で発生する転記業務 | 管理部門に担当者を1名置く |
| 100名〜 | 基幹システム周辺の連携 | 情報システムと業務部門の共同 |
| 日時 | 2024年1月11日(木) |
|---|---|
| 時間 | 12:00-13:00 |
| 参加費用 | 無料 |
| 場所 | WEBによるオンライン開催 |
| 視聴方法 | Zoomでのオンライン配信(視聴URLはお申し込みいただいた方にご案内します) |
| スケジュール | 開始10分前より入室いただけます。講演のあと、質疑応答のお時間を設けています。 |
| 諸注意 | 本セミナーは競合企業様のご参加をお断りさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。 |
| 主催 | 株式会社Digital& |
| セミナー番号 | D08 |
従業員10名程度の会社でも効果はありますか?
あります。規模が小さいほど一人が複数の業務を兼務しているため、定型作業を外せたときの効果が体感しやすくなります。
社内に詳しい人がいません。それでも進められますか?
進められます。ただし外部に任せきりにすると修正のたびに費用が発生します。処理の中身を理解する担当者を一人決め、外部と並走する形をおすすめしています。
導入までにどのくらいの期間がかかりますか?
対象業務を1つに絞れば、棚卸しから稼働まで1〜2か月が目安です。全社展開はその後、成果を見ながら段階的に進めます。
無料の経営相談では、現在の業務量と人員体制を伺い、自動化で対応できる範囲と、採用で埋めるべき範囲を整理してお伝えします。オンラインで60分、投資判断に必要な数字の見方までお持ち帰りいただけます。
本セミナーは終了しました