席数には上限があり、商圏にも限りがある。飲食店が売上の天井を破るには、店舗の外に売り場をつくるしかありません。通販は、その最も現実的な手段です。
ただし、店で出している料理をそのまま送っても事業にはなりません。Digital&の飲食店向け通販事業支援は、送れる商品への設計変更、保健所の許可、原価と送料を含めた収支、そして継続的に売れる導線までを一体で設計します。
このページでわかること
通販は、商圏の制約と席数の制約を同時に外せる販路です。加えて、繁忙期と閑散期の差を埋める役割も果たします。一方で、店舗とはまったく別の設計が必要になります。
| 項目 | 店舗のみ(Before) | 通販参入後(After) |
|---|---|---|
| 商圏 | 店舗の周辺 | 全国 |
| 売上の上限 | 席数×回転数 | 製造能力の範囲まで拡張 |
| 閑散期 | 売上が落ちる | 贈答需要などで平準化 |
| 顧客との関係 | 来店時のみ | 購入履歴をもとに継続的に案内 |
| 商品 | その場で提供 | 冷凍・冷蔵で品質を保てる形に設計 |
| 認知 | 地域内 | 検索と紹介で全国から |
看板メニューと現在の厨房設備を伺い、通販商品として成立するかの見立てをお伝えします。必要な許認可と、収支が成り立つ価格帯まで、その場でお持ち帰りいただけます。
できたてを前提に作られた料理は、冷凍・解凍を経ると食感も味も変わります。そのまま送ると、店の評価を下げることになりかねません。
必要なのは、冷凍・解凍を前提としたレシピの調整です。加熱方法の指示書を同梱し、家庭で再現できる形にする。この工程を省くと、リピートにつながりません。
商品原価だけで価格を決めると、送料と冷凍便の追加料金、保冷資材の費用で利益が消えます。特に少量の注文は、ほぼ利益が残りません。
対策は、まとめ買いを前提とした商品設計です。単品ではなくセット販売にする、送料無料になる金額を設定する。これにより1件あたりの利益が確保できます。
店舗の営業許可だけでは、通販向けの製造・販売ができない場合があります。また、食品表示のルールに沿った表示が必要です。
商品の種類と製造方法によって必要な許可が異なります。保健所への事前相談を早い段階で行うことで、後戻りを防げます。
商品の種類、製造体制、販売チャネルによって変わります。以下は進め方の目安です。
| 段階 | 主な内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 事業性の検討 | 商品候補の選定、市場調査、収支シミュレーション | 1か月 |
| 商品設計と試作 | 冷凍・解凍前提のレシピ調整、試作、加熱指示書の作成 | 2〜3か月 |
| 許認可と表示 | 保健所への相談、必要な許可の取得、食品表示の作成 | 1〜3か月 |
| 販売準備 | パッケージ、通販サイト構築、物流の手配 | 2〜3か月 |
| 販売開始と改善 | 店舗顧客への案内、通販単独の集客、改善 | 3〜6か月 |
検討開始から販売まで6〜9か月が標準です。許可の取得に時間がかかる場合は、さらに見込む必要があります。
原価計算シートがあれば、セット構成や送料設定を数字で判断できます。
飲食業の他のテーマとしては、飲食店向けデータドリブン経営、飲食企業向け店舗HP構築、単品スイーツ専門店をご覧ください。
通販事業の本格展開はEC事業の新規立ち上げコンサルティング、EC担当者育成研修もご参考になります。
この記事のまとめ
通販は、飲食店にとって商圏と席数の制約を同時に外せる販路です。ただし、店の味をそのまま送っても事業にはなりません。冷凍・解凍を前提としたレシピ調整が前提になります。
収支は、送料と包材、決済手数料まで含めて計算します。単品では利益が残らないことが多いため、セット販売とまとめ買いを前提とした設計が必要です。許認可の確認は早い段階で行います。
どのメニューが通販に向いていますか?
冷凍・解凍で品質が保てること、常温や冷蔵での輸送に耐えること、その店ならではの価値が伝わることが条件です。看板メニューが必ずしも適しているとは限らないため、候補を複数挙げて検討します。
店舗の厨房で製造できますか?
商品の種類と、必要な許可によります。既存の営業許可では対応できない場合があるため、保健所への事前相談が必要です。対応できない場合は、外部委託という選択肢もあります。
ふるさと納税は有効ですか?
地域の特産品を使った商品であれば有効な販路です。自治体との調整と、返礼品としての要件確認が必要になります。自社の商圏を超えた認知を得る手段としても機能します。
注文が入ったときの出荷は誰が対応しますか?
店舗業務と両立させるため、出荷の曜日を限定する運用が現実的です。週2回の出荷日を決めることで、仕込みと梱包の時間をまとめて確保できます。
どれくらいの売上が見込めますか?
商品と価格帯、集客の規模によって変わります。まず店舗の既存顧客への案内から始めると、初期の反応が読みやすくなります。事業性の検討段階で試算をお出しします。
モールと自社サイト、どちらがよいですか?
立ち上げ期はモールのほうが人の目に触れやすく、反応を確かめやすい面があります。ただし手数料がかかるため、リピート客は自社サイトへ誘導する設計が望ましいと考えています。
無料の経営相談では、看板メニューと現在の厨房設備を伺い、通販商品として成立するかの見立てをお伝えします。オンラインで60分、必要な許認可と収支が成り立つ価格帯までお持ち帰りいただけます。