当社は元々、自動車販売を中心とした事業を展開していましたが、併設していたベーカリーやスイーツ販売の店舗が伸び悩み、売上も年々落ちていました。
このままでは、事業全体の成長が鈍化するのは目に見えていたため、事業の立て直しと新たな柱の構築を目的に、デジタルアンドさんのコンサルティングを受けることにしました。
デジタルアンドさんからは、「売れていない理由の整理」と同時に、「活かせていない強み」に目を向けるよう促されました。
分析の中で、当社が持っていた製造設備、素材調達のネットワーク、店舗運営のノウハウはまだ活用しきれておらず、それらを活かして**“専門性の高いブランド”に転換する**という提案を受けました。
そこでベーカリー・スイーツの併売体制を見直し、チョコレート専門店としてブランドを再構築することを決断。
店舗設計やパッケージ、商品ラインナップに至るまで、「何を届けるブランドか」を明確にすることを重視して構築していきました。
立ち上げ当初は不安もありましたが、ブランドの方向性が定まり、社内でも「誰に、何を届けるのか」の理解が深まったことで現場が一気に動き出しました。
徐々に売上は回復し、以前の水準から20%の増収を達成。現在では、遠方からも来店されるお客様が増え、ブランドとしての価値が広がっています。
同時に、指定管理者として運営している道の駅の活性化プロジェクトにも着手。
デジタルアンドさんからは、ここでも「ただ物を売るのではなく、“地域価値”を商品に乗せる」ことが重要だと提案され、地元食材を使った商品開発・ブランド化を本格化しました。
具体的には、地元農家や生産者と連携し、新たな特産品を共同開発。
さらに、「EC・店舗・道の駅」をつなぐクロスチャネル型の販売体制をつくり、販路拡大と情報発信の両立を図りました。
この結果、道の駅の売上は大きく改善し、メディア露出も増加。観光の目的地として注目されるようになりました。
また、デジタルアンドさんは、こうした施策の「やりっぱなし」ではなく、実行後の効果検証や改善サイクルまで一貫してサポート。
スタッフへの落とし込みや、複数拠点間でのデータ共有も支援してもらったことで、施策が継続的に育つ仕組みが社内に定着しました。
最終的に得られたのは、単なる売上回復ではなく、「何を軸に事業を育てていくか」という明確な方針と、地域との関係を深めながら成長できる自信でした。
この経験から学んだのは、「外部の視点が入ることで、埋もれていた強みに気づける」ということ。
そして、強みをどう磨き、どう仕組みに落とし込むかまで一緒に考えてくれる存在がいることの価値を、今、実感しています。