私たちは保育の質には自信がありましたが、その魅力をどう発信すればよいかに長年悩んでいました。各園の特色やスタッフの取り組みが社内外に十分伝わっておらず、魅力が見えにくい状況が続いていたのです。
そこでデジタルアンドさんに相談し、まずは情報発信の基盤を整えることから始めました。SNS運用の方針策定や投稿ルールの整備、現場が負担なく活用できる実践的なルールを導入。園ごとの独自性を軸にした発信プランも構築し、各園の強みが自然に伝わる仕組みを整えていきました。
特に効果的だったのが、保護者向けアプリの導入です。連絡帳やお知らせ、写真共有などが一元化され、園と保護者、そして本部との情報の流れが格段にスムーズになりました。結果として「伝わらない」「届かない」といった保護者の不満はほとんど見られなくなり、日々のコミュニケーションが円滑になりました。
この取り組みによってまず変化があったのは園児数です。情報発信が改善されたことで園の活動が外部に伝わるようになり、保護者からの問い合わせや見学希望が増加。「安心して預けられる」との声も多く、入園数の増加につながりました。また、保護者とのやり取りも活発になり、対応の質とスピードが上がったことで、満足度も向上しました。
さらに大きな変化があったのは、スタッフの意識です。自分たちの仕事が外に伝わり、評価されるようになったことで、やりがいや達成感を感じる機会が増えました。それがモチベーション向上につながり、離職率の低下や職場の雰囲気改善にもつながっています。
今回の取り組みを通じて、どれだけ良い保育をしていても、それを発信しなければ伝わらないということを改めて実感しました。情報発信の強化は、ただの広報ではなく、園児・保護者・スタッフすべてにとってプラスになる基盤づくりだと考えています。今後もアプリを軸に、園と家庭、地域をつなぐ取り組みを強化していきます。